企業は、働き方改革関連法への遵守や従業員の生産性向上のため、残業管理を適切に行い長時間労働を防止する必要があります。
残業時間を削減するためには業務の量やプロセス、タスクにかかる所要時間などを可視化し、業務効率化や時間短縮を行うことが重要です。
この記事では、残業管理を行う必要性やポイントについて解説します。残業管理、残業削減の第一歩として、ぜひご参照ください。
企業において残業管理が必要な理由
企業において、従業員の残業管理をすべき理由としては以下のようなものがあります。
- 働き方改革
- コスト削減
- ワークライフバランスの維持
従業員の残業が長時間にならないよう管理することで、働き方改革関連法に遵守するとともに、従業員のワークライフバランスを維持する効果も期待できます。
企業における残業管理が必要な理由について、1つずつ解説します。
働き方改革
働き方改革関連法に遵守するため、企業は残業管理をして残業時間が規定を超えないようにする必要があります。
厚生労働省が推進している働き方改革の一環で、労働基準法における時間外労働の上限が原則以下のように改訂されました。
- 月45時間
- 年360時間
また、特別の事情がある場合は、時間外労働について以下の上限が定められています。
- 月100時間未満（※複数月平均80時間）
- 年720時間
出典：厚生労働省
特別条項として月100時間までの時間外労働が可能ですが、2ヶ月〜6ヶ月の平均を月80時間以内に抑える必要があります。
企業はこれまで以上に残業時間を管理し、労働基準法に定められた時間内に残業を抑える工夫が必要です。
また、有給休暇の取得日数についても義務付けられています。
2019年4月以降は、年10日以上の有給休暇が付与されている従業員に対し、年5日の有給休暇を取得させることが義務付けられるようになりました。
参照：厚生労働省
残業時間を抑えるだけでなく、有給休暇も確実に取得できるように業務量の調整が必要です。
▼働き方改革を推進するために、業務量の調整に成功した企業様の事例はこちらからご確認ください
コスト削減
残業管理をして残業時間を削減することは、企業にとってコストの削減にもにつながります。
従業員を長時間残業させることで、人件費や光熱費といったコストがかさみます。とくに近年では最低賃金の上昇、および光熱費や資材費などの固定費の高騰も見受けられます。
企業としては、残業時間を減らすことでこれらの固定費を削減する効果が期待できるでしょう。
▼事業ごとの人件費（収益性）を可視化し、人的リソースの配分にうまく取り組まれている企業様の事例はこちらからご覧ください
ワークライフバランスの維持
企業にとっては、従業員の心身の健康を守ることも重要です。
長時間労働が重なって心身の健康を崩してしまうと、パフォーマンスの低下につながり、業務に支障が出たり業績のダウンにつながったりする恐れがあります。
また、休職や退職の原因になり、社内に人材が定着しにくくなる可能性があるという点もデメリットです。長時間労働が常態化していることが評判として広まり、求職者が減って新規採用がしにくくなるということも考えられます。
従業員のワークライフバランス維持のため、残業時間はなるべく減らす取り組みが重要です。
残業時間が減らない理由
残業時間を減らすためには、ただ「残業を減らすように」と通達しても効果は出にくいものです。残業時間が減らない理由を特定し、改善する必要があります。
企業において残業時間が減らない主な理由について、1つずつ解説します。
- 長時間労働を奨励する風潮がある
- 業務量が適切でない
- 業務が効率化されていない
長時間労働を奨励する風潮がある
長時間労働が熱意だと評価されるような風潮があると、業務が終わっているにもかかわらず定時で帰りにくいという雰囲気になってしまいます。
また、上司が残業していると帰りにくいという雰囲気があると、部下は仕事が終わっていても帰りにくくなってしまいます。
仕事が終わった従業員から終業して帰宅できるような雰囲気作りや、長時間労働を無闇に奨励しないような評価制度や風土作りが重要です。
業務量が適切でない
業務時間内に終えられないほどの業務量があると、残業は一向に減りません。
実際に、株式会社アスマークが行った調査によると、会社員の約7割が残業をしているという事実がわかりました。残業の理由として最も多いのが「業務が終わらない」で、全体の6割にものぼるという結果が出ています。
▼業務量を調整するためには適切なタスク管理が欠かせません。下記記事ではタスク管理の必要性や手順について解説していますので、あわせてご確認ください
業務が効率化されていない
タスク量が適切であっても、業務が効率化されていないために時間がかかってしまい、定時内に終わらないことがあります。
どのタスクにどれくらい時間がかかっているかを計測し、プロセスの見直しやITツールの導入などで、業務の効率化に取り組むことが重要です。
▼業務効率化の取り組み事例は下記記事でもご紹介していますので、あわせてご確認ください
残業管理を適切に行うためのポイント
残業管理を適切に行うためには、残業時間を明確に記録する必要があります。
ただし、時間だけではなくタスクの量や所要時間を見える化し、業務を見直すことが重要です。
残業管理を適切に行うための、以下の4つのポイントを解説します。
- タスク管理ツールを導入し、業務量を見える化する
- 所要時間を見える化し、課題を洗い出す
- 明確なルールを設ける
- 勤怠管理ツールを導入する
タスク管理ツールを導入し、業務量を見える化する
勤怠管理だけでは、残業時間の削減にはつながりません。業務量を見える化して、タスクの割り振りを適切に行うことが重要です。
タスク管理をする際には、Excelやアナログでの管理よりもタスク管理に特化したツールを導入するのがおすすめです。タスク管理ツールには、タスクの進行状況をリアルタイムで把握できる機能やタスクの期日が来るとアラートを出すといった機能があります。
タスク管理が効率化されると、メンバーだけでなくリーダーやマネージャーの業務負荷も軽減されて、管理層の残業削減にもつながります。
▼おすすめのタスク管理ツールについては下記記事でもご紹介していますので、あわせてご覧ください
タスクごとの所要時間を見える化し、課題を洗い出す
残業時間を削減するためには、タスクごとの所要時間を見える化して業務上の課題を洗い出す必要があります。
TimeCrowdのような時間管理ツールを利用して、タスクごとの所要時間を見える化するのがおすすめです。
TimeCrowdでは、タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけというシンプルな操作性で「誰が・どのタスクに・どれくらい時間をかけたのか」を集計することができます。
時間がかかり過ぎているタスクがあれば、原因や解決策を検討して、業務効率化に取り組むことができます。
▼TimeCrowdを活用して業務改善に取り組まれた株式会社Flucle様の事例は、こちらからご確認ください
株式会社Flucle様ではTimeCrowdを導入したことで、タスクごとの所要時間が明らかになり、従業員に対して時間の使い方を的確にフィードバックできるようになったようです。また、「今・誰が・何をしているのか」をリアルタイムで把握できるため、タスクの進捗状況を確認しやすくなったという成果も出ています。
TimeCrowdは、最初の2週間は無料トライアル期間としてご利用いただけるため、操作性が気になる方はまずはお気軽にお試しください。
時間管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード明確なルールを設ける
残業に関するルールが曖昧だと、残業削減の施策が進まなくなります。
残業に関するルールを明確にして、全体に周知することが重要です。たとえば、下記のようなルールが挙げられます。
- 残業の事前申請制
- ノー残業デーの推奨
また、残業時間を目標時間内に抑えた社員や、限られた業務時間内で成果を出した社員に対して、インセンティブを支給することもひとつのアイデアでしょう。
勤怠管理ツールを導入する
アナログな方法で勤怠管理をしていたり、勤務時間が自己申告制だったりすると、残業時間を少なく申告できてしまうため正確に管理をすることが難しくなります。
勤怠管理ツールを導入して、業務時間を正確に計測することが重要です。
勤怠管理ツールには、PC打刻やICカード打刻、モバイル打刻など、さまざまな打刻方法があります。自社に必要な機能を備えたツールを導入するのがおすすめです。
▼勤怠管理システムを搭載した工数管理ツールは下記記事でご紹介しています。勤怠管理と工数管理を一緒に行うことで、業務時間を正確に把握できるためぜひご確認ください
まとめ：残業時間を削減する第一歩は“業務可視化”がおすすめ
残業時間の管理は、働き方改革関連法の遵守や従業員のワークライフバランスを維持するためには欠かせない取り組みです。正確に管理をして、長時間労働の常態化を防ぐ必要があります。
残業時間を削減するためには、残業時間だけでなく“業務時間”に着目しなければいけません。まずはタスクごとの所要時間を可視化することから始めましょう。
タスクごとの所要時間を可視化することで、業務における改善点を洗い出すことができるため、業務効率化や時間短縮につながります。
TimeCrowdを活用すれば「誰が・どのタスクに・どれくらい時間をかけたのか」をひと目で把握することが可能です。
シンプルな操作のため、従業員に負担をかけずに導入することができます。
まずは2週間の無料トライアルからお気軽にお試しください。
時間管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード
