「社内で業務効率化を導入したいけど、何から始めれば良いのかわからない」という方に向けて、業務効率化のアイデア・事例をご紹介いたします。
実際の企業事例もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
▼「そもそも業務効率化とはどのような取り組みなのか?」という方は、こちらの記事をご参照ください
業務効率化の進め方
業務効率化のアイデアや成功事例はさまざまありますが、まずは自社が何から取り組み始めるべきなのかを明確にする必要があります。闇雲に取り組んでも求める成果は得られないため、下記手順に従い優先順位を定めましょう。
業務を可視化する
まずは現在、従業員が取り組んでいる業務内容を可視化することから始めてみてください。
社内の従業員数が少なければ各従業員から業務内容を報告してもらい、管理側で把握をすれば問題はないでしょう。しかし、従業員数が多い場合は業務内容を集計するだけでも骨が折れてしまいます。そのため、業務可視化ツールを活用するなどの工夫が必要となるでしょう。
具体的にはTimeCrowdのようなツールの導入をおすすめします。
TimeCrowdでは、従業員が業務開始時に業務内容を選択して打刻をします。その後、管理者が従業員ごと・部署ごとに「どの業務に何時間かけられたのか」をグラフから確認することが可能です。あらかじめ人件費を設定しておけば、特定業務の損益分析を行うこともできます。
このように業務可視化ツールなどを活用して、まずは「誰が・いつ・何をしているのか」を把握することから始めましょう。
時間管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード効率化するべき業務を洗い出す
業務を可視化できたら、次は効率化するべき業務を洗い出しましょう。
とくに下記の特徴を持つ業務は効率化の対象となります。
- ムリ:担当者のキャパシティ(時間・能力)を超えた状態
- ムダ:必要のない業務に取り組んでいる、もしくは必要以上の工数をかけている状態
- ムラ:担当者によって業務のスピード・質に差が生じている状態
いきなり複数の業務を効率化することは難しいため、まずは改善インパクトの大きい業務から取り組みましょう。とくに想定よりも工数を要している「ムダな業務」は、改善余地が比較的大きいと考えられます。
改善策を実施する
改善インパクトの大きな業務を特定できたら個別の改善策を実施しましょう。この際のポイントは「なぜムリ・ムダ・ムラが生じているのか」を正確に把握することです。
たとえばムダな業務が生じている場合は、下記のような複数の原因が考えられます。
- 特定の従業員の作業ペースが遅い
- 従業員の間でコミュニケーションが上手くいっていない
- そもそも配置する人数が多すぎる
原因を見誤ってしまうと改善策も意味を成しません。複数人からヒアリングをして、正確な現状分析に努めてください。
業務効率化のアイデアと成功事例
具体的に業務効率化に役立つアイデアと成功事例をご紹介いたします。
ムダな業務を見直す
「この業務は本当に必要なのか?」と疑問を持つものに対しては、関係者に確認をとってみてください。たとえば「発言をしない会議」「誰も参考にしていない資料ページの作成」など。
とくに昔から続く業務に関しては、なんとなく続けられているものも多く、不要と判断されるケースがあるでしょう。
業務を分業する
複雑な業務であれば分業化をすることで、各従業員が細分化された業務に集中をして、生産性が高まると考えられます。
また、ひとりの担当者に業務が集中している場合は人員を増やすなどして、できるだけ負担がかからないように調整をすることも大切です。
業務の可視化を徹底する
日頃から、ムリ・ムダ・ムラな業務が生まれないような仕組み作りをしましょう。
TimeCrowdのような業務可視化ツールを活用すれば、従業員はムリ・ムダ・ムラのある業務をしないよう意識をし始めます。管理者側もそのような業務が生まれないよう日々確認をすることで、効率的な業務運営が実現できるでしょう。
▼実際にキリンホールディングス様がTimeCrowdを活用して業務効率化を実現しました
単純業務を自動化する
定期的に発生する、定型的な業務はRPAツールを活用して自動化をしてしまいましょう。たとえば「データ更新」「請求書処理」「お問い合わせ対応」など。
アシロボなどのツールを導入すれば、月5万円からRPAを導入することが可能です。非エンジニアでも操作ができるシンプルなツールが数多くあり、導入にあたりハードルも低い傾向にあります。
業務をマニュアル化する
繰り返し行われる業務で、且つ自動化が難しいものはマニュアル化をしましょう。マニュアル化をすることで業務のムラ(担当者によって業務スピード・質に差が出ること)を防ぐことができます。
kibelaやDocBaseなどの社内Wikiツールを導入すれば、作成も簡単ですし、指定したメンバーの間で情報共有も可能です。新しい業務が発生する度にマニュアル化をしておけば、担当者が休み(もしくは退職)の際にも慌てる心配がなく、円滑に業務を引き継ぐことができるでしょう。
ナレッジを共有する
業務マニュアルと一緒にナレッジを共有しておけば、同じく業務のムラ(担当者によって業務スピード・質に差が出ること)を防ぐことができます。
ナレッジとは、ちょっとしたコツや考え方のことです。たとえば営業職であれば顧客ごとの接し方や注意点、広告代理店であれば顧客インサイトや競合情報などを指します。
業務を進めるうえでの手順(=マニュアル)だけではなく、業務を進めるうえで得た考察(=ナレッジ)を蓄積しておけば、他の担当者が代行した場合でも、よりスムーズに引き継ぐことができるはずです。
チャットツールやWeb会議システム導入する
社内コミュニケーションがメールや電話の場合は、チャットツールやWeb会議システムを導入するとコミュニケーションの敷居を下げられます。
とくに若い従業員のなかには、メール文化に慣れていない方や、電話に恐怖心を感じてしまう方もいるでしょう。また、テレワークで働いている場合はちょっとした確認がしづらく、業務が滞ってしまう可能性もあります。
チャットツールを導入すれば、スタンプ機能などを活用してフランクな会話を実現できますし、すぐにWeb会議システムを立ち上げてミーティングを開くこともできます。
ペーパーレス化を取り入れる
社内に紙書類が多い場合は、作成・印刷・郵送などの手間がかかるため、どうしてもムダな業務が生まれやすくなります。また、押印のために出社をする「はんこ出社」が注目を集めたように、特定の従業員がオフィスにいないと成り立たないことから、現代ではあまり効率的な業務運営とは言えません。
ペーパーレス化を導入することで、外出先でもパソコンやスマートフォンから押印ができるため、承認の遅延がなくなり、組織内の意思決定が素早く進むようになるでしょう。
タスク管理ツールを導入する
タスク管理が得意な人と苦手な人では業務スピードに大きな差が発生します。また、管理者側もタスクを把握できておらず「このタスクはいつまでに誰がやるんだっけ?」と、従業員に確認を繰り返してしまうケースもあるでしょう。
組織内でタスク管理ツールを導入すればその心配はありません。担当者と期日が共有されることで、各従業員は自分のタスクに責任を持って業務を遂行するでしょう。
管理者側もツールを見ればタスクの進捗状況をリアルタイムで把握できるため、わざわざ従業員に確認をする手間もなくなります。
▼おすすめのタスク管理ツールは下記記事でご紹介しているので、ご参照ください
工数管理ツールを導入する
システム開発や商品開発など、中長期的なプロジェクト型の業務ではタスク管理ツールよりも工数管理ツールのほうが適している場合があります。
プロジェクトのゴールまでに必要な業務を洗い出し、グラフで進捗状況を可視化することが可能です。進捗状況をリアルタイムで確認することで、遅れが生じている場合はすぐに改善策を打てるでしょう。
▼おすすめの工数管理ツールは下記記事でもご紹介しているので、ご参照ください
担当者を変える
担当者によって業務の得手不得手はあります。どうしても業務に苦手意識を持つ方が担当してしまうと、ムリ・ムダ・ムラな業務が発生してしまうため、一定ラインで見切りをつけて担当者を変更することも検討しておきましょう。
アウトソーシングを行う
現状の従業員数では対応しきれないムリのある業務量が発生した場合は、アウトソーシングを検討してください。
セキュリティ的に問題がない業務であれば、たとえばクラウドワークスやランサーズなどで募集をして発注すればアルバイトを雇うよりも工数がかからず、且つ比較的低単価で依頼ができます。
専門家に頼る
作業工数は少なくても、思考に時間のかかる業務は専門家に頼ることもひとつの手段です。
たとえば商品ブランディングやWeb広告配信などは自社で行うことも可能ですが、成果を求めると、調べたり・考えたりすることに時間が割かれてしまいます。思考段階から支援会社に依頼をして、一緒に取り組めばスムーズに進められるでしょう。
個人で取り組める業務効率化のアイデア
業務効率化は従業員個人でも取り組むことが可能です。もし作業が遅いメンバーがいれば、下記ポイントを紹介して指導してみてはいかがでしょうか。
タイムマネジメントを導入する
タイムマネジメント(時間管理)を導入することで、各従業員が「自分は何の業務に何時間費やしたのか」を把握することができます。日頃から徹底をすることで、1日・1週間・1ヶ月単位で振り返りを行い、ムリ・ムダ・ムラな業務はないか、また何か改善方法はないかと考えるきっかけとなるでしょう。
おすすめはTimeCrowdを活用して行うことです。
「記録して見える化する」ことに特化したツールなので、シンプルで打刻に負担がかからない点が特徴です。ブラウザ・Chrome拡張機能・スマートフォンアプリなど、さまざまな方法で打刻ができるため、ツールが形骸化する心配もありません。
レポート機能ではグラフで業務内容を振り返ることが可能です。業務カテゴリーを作成することで、どのカテゴリーの業務に時間が割かれているのかをひと目で確認することができます。
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▼おすすめのタイムマネジメント(時間管理)アプリは下記記事でもご紹介しています
業務の優先順位を明確にする
優先順位を意識したうえで業務に取り組みましょう。優先順位の付け方は「重要度」と「緊急度」の2軸から検討してください。
重要度とは会社(もしくは個人)に対する影響の大きさを指し、緊急度とは納期までのスパンの短さを指します。この2点を意識することで、注力するべき業務と気楽に取り組んでも問題ない業務を分別できるため、良い意味でメリハリをつけて業務を進められるでしょう。
▼優先順位のつけ方は下記記事でも詳しく解説しています
報連相を意識する
常日頃から報連相(報告・連絡・相談)を意識すれば、組織内でのコミュニケーションが円滑となります。「業務完了時」「途中報告」「トラブル発生時」など、区切りの良いタイミングで共有をしておくと、問題の早期発見や手戻りの回避に繋がるでしょう。
ショートカットキーを使う
パソコンのショートカットキーを使えば、作業時間を大幅に削減することができます。
たとえば下記のようなショートカットキーが代表的です。
- Ctrl+C(コピー)※MacはCommand + C
- Ctrl+V(貼り付け)※MacはCommand + V
- Ctrl+X(切り取り)※MacはCommand + X
- Ctrl+Z(元に戻す)※※MacはCommand + Z
- Ctrl+Y(繰り返す)※MacはCommand + Shift + Z
- Windows+shift+S(スクリーンショット)※MacはCommand + Shift + 4
また、よく入力する言葉は辞書登録機能を活用すると良いでしょう。たとえば「お」と入力をするだけで「お世話になっております。〇〇株式会社〇〇部の〇〇です。」という定型文を予測変化に挙げることができます。
メールやチャットの通知を一時的に切る
メールやチャットの通知が頻繁に届くと、意識がそちらに向いてしまい、作業が中断されてしまいます。集中しなければならない場面では、通知を一時的に切ることも手段のひとつです。しかし、緊急の連絡には対応できるように、急ぎの場合は電話で連絡してもらうように周知しておくことをおすすめします。
ファイルやデスクトップを整理する
ファイル内やデスクトップ画面が散らばっていると、データを探すだけで時間がかかってしまいます。用途別にファイルを分けたり、データ保存の命名規則を統一したりして、常日頃から整理整頓を意識しましょう。
デュアルディスプレイを導入する
デュアルディスプレイを導入することで42%の業務効率化を実現できるという調査結果がSteelcaseから発表されています。ブラウザやタブを遷移する手間が省かれることで、業務に意識を集中できるためだと考えられます。
成功事例を参考に業務効率化を進めましょう
本記事でご紹介したアイデア・成功事例を参考に、ぜひ社内でも業務効率化に取り組んでみてください。業務効率化に役立つツールをご紹介した記事もあるため、合わせて参考にしていただけると幸いです。