納期管理とは?遅れてしまう理由やおすすめの改善方法、ツールなどを解説

期日までに顧客に成果物を納品したり、プロジェクトの遅延を防いだりするために、納期管理をする必要があります。

納期管理は「顧客からの信頼を維持できる」「余剰なコストを抑制できる」という点で重要なものです。

この記事では、納期管理の重要性や納期管理のコツ、納期管理を行うためのツールなどについて解説します。

納期管理とは

「納期」とは「納入期限」の略で、顧客に納品する成果物の締切のことです。

納期に間に合うよう生産や制作、業務の進捗やプロセスを管理することを納期管理と言います。

顧客に製品やサービス、成果物を納品するための納期だけでなく、外注や仕入を行っている場合はその納期も管理する必要があります。また、最終的な納期に間に合わせるため、社内でもタスクやプロセスに期限を設けて遅延のないように管理することも重要です。

納期管理の重要性

納期管理は、下記の点において重要であると言えます。

  • 顧客からの信頼の維持
  • プロジェクトの遅延防止
  • 余剰なコストの抑制

顧客からの信頼の維持

納期遅れが発生すると、顧客から信頼されなくなってしまいます。どうしてもやむを得ない理由で納期遅れが発生する場合もありますが、納期遅れが常態化すると信頼が失われ、発注をいただけなくなる可能性もあります。

プロジェクトの遅延防止

納期管理では、顧客への成果物の納品だけではなく、業者からの製品の納入期限も管理する必要があります。また、社内での納期も必要に応じて設定します。それぞれの納期を管理して遅延を防ぐことが、プロジェクト全体の遅延を防止するために重要です。

余剰なコストの抑制

納期が遅れてしまうと、追加人員の投入や長時間残業などの余剰な人件費やコストが発生します。このようなコストがかさむことで予算オーバーになったり、赤字になったりする可能性があるため、コスト抑制のためにも納期管理が必要です。

納期遅れが発生する理由

納期遅れが発生する理由には、下記のようなものがあります。

  • 要件定義が不十分
  • スキル不足、不適切なアサイン

システム開発やWeb制作の場合、要件定義が不十分だと納期遅れが発生しやすくなります。

要件定義が曖昧なまま開発をすすめると、途中で仕様が変更になったり、顧客のニーズを満たせない製品ができてしまい、追加の開発が必要になることもあるため注意が必要です。

また、開発や制作に必要なスキルをもつメンバーを適切にアサインできていないと、想定よりも時間がかかってしまい、納期遅れの原因となります。

コンサルティングの場合も、コンサルタントのスキル不足で時間がかかってしまい、納期が遅れることがあります。また、コンサルタントは複数案件をかけもちしていることもありますが、案件の請けすぎは納期遅れの原因の1つにつながります。

Web制作やシステム開発などの受託ビジネスの場合も、案件を請け負いすぎてキャパシティを超えてしまうと、納期に間に合わなくなる可能性があるため注意が必要です。

遅延を防ぐための納期管理のコツ

プロジェクト遅延を防ぐための納期管理のコツとして、以下のポイントを解説します。

  • 余裕のあるスケジュールを組む
  • リードタイムの短縮を図る
  • 進捗状況やプロセスを見える化する
  • 要件定義をしっかりと行う

余裕のあるスケジュールを組む

納期遅延を防ぐためには、余裕のある納期を設定することが重要です。

トラブルやエラーが発生したり、想定よりもタスクに時間がかかったりした場合でもリカバリーできるように、スケジュールにバッファ(余裕)を設けるようにしましょう。

リードタイムの短縮を図る

リードタイムの短縮も納期遵守のためには欠かせません。

リードタイムとは、各工程の所要時間のことを指します。リードタイムを短くすることで、納期遅延を防ぐことができます。作業効率を高める、スキルアップをして短時間で作業できるようにするなどの工夫が必要です。

ただし、ただ単にリードタイムを短くするためにメンバーに無理をさせてしまうと、かえってキャパシティオーバーで納期遅れにつながってしまいます。使用しているツールやプロセスを見直すことで、リードタイムを短縮できないか検討することが重要です。

また「どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を調べるために、プロジェクトやタスクごとに所要時間を記録することがおすすめです。

工数管理ツールであるTimeCrowdは、タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけで簡単にタスクごとの所要時間を計測できます。

▼TimeCrowdのレポート画面

時間がかかり過ぎているタスクがあれば、すぐに原因を確認して改善を図ることができます。

また「メンバーが特定のプロジェクトやタスクにどれくらい着手しているのか」まで確認できるため、進捗確認の手間も一部省けます。

少しでもご興味のある方は下記のサービス資料から、詳細な機能や料金プランをご確認ください。

工数管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード

進捗状況やプロセスを見える化する

プロジェクトの進捗状況(開発や制作の進捗状況)やプロセスを見える化することも重要です。

進捗状況を見える化することで、遅延が起こりそうなときにはフォローに入ったり、スケジュールを調整したりと早期に対策が打てるため、納期の遅延を防ぐことができます。

また、プロセスを見える化することで、時間がかかりすぎている業務や非効率なプロセス、無駄な作業などを特定しやすくなる点もメリットです。人員の追加や変更、プロセスの変更といった、プロジェクトの遅延防止に向けた対策を打つことができます。

▼進捗状況を見える化する方法については下記記事を参考にしてください

要件定義をしっかりと行う

プロジェクトを開始する前に、顧客や取引先と要件定義をしっかりと行うことも重要です。

要件定義は、適切なスケジュール設計にも関わるフェーズです。顧客や取引先と綿密にコミュニケーションを取り、要件定義を行い、合意を取るようにしましょう。

顧客都合で仕様が変更になったり、追加で開発が必要になったりした場合には、納期の延期や追加料金が発生することなどを説明して、理解を得ることも必要です。

納期管理を行うためのツール

納期管理は、エクセルやスプレッドシートでも行えます。しかし、本格的に納期管理をしたい場合や規模の大きいプロジェクトでは、専用のツールを導入するのがおすすめです。

エクセルやスプレッドシートと専用の管理ツール、それぞれのメリットとデメリットについて解説します。

エクセルやスプレッドシートを使う

納期管理はエクセルやスプレッドシートで行えます。

エクセルやスプレッドシートの場合は「別途ツールを導入する必要がない」「使い慣れているツールをそのまま利用できる」といったメリットがあります。

ただし、エクセルの場合は「複数人が同時に編集できない」というデメリットがあります。とくに関数を使用している場合には、関数がわかる人がいなくなってしまうと編集や修正が行いづらくなるという点もデメリットとして挙げられます。

また、エクセルやスプレッドシートは、大規模なプロジェクトの納期管理には不向きです。納期管理を試験的に行う場合や、小規模なプロジェクトで導入することをおすすめします。

タスク管理ツールやプロジェクト管理ツールを導入する

プロジェクト管理には、タスク管理やプロジェクト管理に特化したITツールを導入するのがおすすめです。プロジェクト管理に特化しているため、納期管理も行うことができます。

タスク管理ツールは、タスクの抜け漏れを防いだり進捗状況を可視化できるツールです。プロジェクト管理ツールは、スケジュールの作成や計画通りにプロジェクトが進んでいるかどうかの管理を行うことができます。

ただし、管理ツールの導入には費用がかかるほか、管理ツールを組み込んだフローの構築や、使い方に慣れるための研修やマニュアル整備を行う必要があります。市販のツールをよく比較検討して、自社のフローや予算に合うツールを採用することが重要です。

▼おすすめのタスク管理ツール、プロジェクト管理ツールについては下記記事を参考にしてください

納期を遵守するために工数を管理しよう

納期管理は、期日までに顧客に成果物を納品するために必要な管理です。

余裕のある納期を設定する、要件定義をしっかり行って途中で変更が発生しないようにするなど、納期を遵守するためにプロジェクトの開始前から準備を整えておく必要があります。

また、イレギュラーの発生時にはすぐにフォローに入り、リカバリーをすることが重要です。

プロジェクトの遅延につながりそうなタスクを特定するには、常日頃からタスクごとの所要時間を計測するのがおすすめです。

TimeCrowdのような工数管理ツールを活用して、タスクごとの所要時間の計測や集計を行いましょう。

TimeCrowdは累計4,000社以上の企業様にご利用いただいています。主にWeb制作・システム開発・コンサルティングなどのプロジェクト型ビジネスの現場で導入いただいている工数管理ツールです。

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