業務管理とは?業務管理の種類や方法、行うメリットなどを解説

組織の規模が大きくなればなるほど、日頃からの業務管理が重要になります。

管理者は「誰が・どの業務を進行しているのか」そして「どれくらいの時間をかけているのか」といった、メンバーごと・タスクごとの状況を把握しておく必要があります。

とくに近年では、長時間労働の上限規制やテレワークなどの新しい働き方が普及しつつあるため、従来までとは異なる管理方法が求められる場面も多いでしょう。

本記事では、業務管理の種類や行うメリット、具体的な方法やおすすめのツールについて解説いたします。とくにメンバーを抱える管理職の方、プロジェクトを進行するPMの方はぜひ参考にしてください。

業務管理とは

業務管理とは、組織における様々な業務を効率的に遂行するために欠かせない取り組みです。

経営者やPMにあたる管理者はリソース(ヒト・モノ・カネ)を適切に配分するため、このような多岐にわたる業務を一元管理し、常日頃から進捗状況を把握しておく必要があります。

具体的には、下記のような管理を行うことになります。

  • プロジェクト管理
  • タスク管理
  • 案件管理
  • 時間管理(工数管理)

組織やプロジェクト内における一連のプロセスを体系的に管理することで、組織全体の生産性の向上を目指します。

業務管理の種類

業務管理の対象は多岐にわたり、プロジェクト・タスク・案件・時間など、規模や業種によって焦点を当てるべきものが異なります。

プロジェクト管理

プロジェクト管理とは、一定の期間と予算を設けて特定の目標達成を目指す“プロジェクト”を管理する手法のことです。

プロジェクトの計画・実行・管理・終了までの全プロセスを網羅し、成功に導くことを目的とします。プロジェクト管理を行うことで、タスクをスケジュール通りに進めたり、品質を担保したりすることにつながります。

プロジェクト管理には、下記のような管理が含まれます。

  • 統合管理:プロジェクト全体を管理する
  • スケジュール管理:プロジェクトが納期通りに完了するようにスケジュールを管理する
  • コスト管理:プロジェクトにかかるコストが予算をオーバーしないように管理する
  • リスク管理:リスクを予想したり対処法を立てる
  • 品質管理:成果物のクオリティを管理する

サービスや成果物の品質を維持したり、プロジェクトごとの利益を高めるために必要な取り組みです。

▼下記の記事では、プロジェクト管理について詳しく解説しています

タスク管理

タスク管理とは「誰が・どの業務を・いつまでに行うのか」を可視化したものです。

従業員それぞれの業務を細分化し、具体的な行動に落とし込むことで、進捗状況を可視化して効率的に作業を進められます。また、タスクごとに優先度をつけることで、組織全体で重要度と緊急度を意識しながら業務に取り組むことができます。

タスク管理を行うことで、下記のようなメリットが期待できます。

  • プロジェクトに必要なタスクの全体像を把握できる
  • プロジェクトが順調に進んでいるか進捗を確認できる
  • プロジェクトの具体的な進め方を明確にできる

タスク管理は、エクセルやGoogleスプレッドシートで行うことができますが、TrelloJootoなどの専用のITツールを活用するケースが一般的です。タスク管理に特化したツールを活用することで、管理自体に負担をかけず、本来の業務に集中することができます。

▼下記の記事では、タスク管理について詳しく解説しています

案件管理

案件管理とは、営業活動によって発生した商談や顧客情報などを管理することです。主に営業部署の現場で行われます。

案件ごとの状況を可視化することで、顧客との関係性を円滑にし、成約率や継続率の向上につなげることができます。また、業務の属人化を防ぎ、顧客との間でトラブルを防止することにもつながります。

案件管理では、各案件について下記のような項目について記載され、管理が行われます。

  • 担当者
  • 商談日、商談場所
  • 商談の進捗、内容
  • 受注予定日
  • 予想売上額
  • 受注確度

案件管理においてどの項目を記載して管理するのか、ルールを徹底するのがポイントです。

▼下記の記事では、案件管理について詳しく解説しています

時間管理(工数管理)

時間管理とは「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を計測し、業務効率を高める取り組みのことです。

システム開発やWeb制作、コンサルティングなどのプロジェクト型業務の場合は「工数管理」と言われることもあります。時間管理を適切に行うことで、無駄な業務の発生を防げるほか、業務に遅延が発生した際に原因を特定するヒントにもつながります。

工数管理は各自がバラバラに行うのではなく、管理の責任者となる管理者を決めて、管理者による指揮のもと行うことが重要です。

工数管理表や管理ツールを導入し、日々の業務における工数を各メンバーが入力します。入力された工数データを定期的に集計して「スケジュールの想定と実態に乖離がないか」「リソースは適切か」「ボトルネックになっている業務がないか」といった分析を行います。

▼下記の記事では、時間管理や工数管理について詳しく解説しています


時間管理には、専用のITツールTimeCrowd」を活用するのがおすすめです。

タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけで、「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」をリアルタイムで可視化できます。

また、Google カレンダーやOutlook カレンダーなどの外部ツールと連携することで、打刻を自動化することも可能です。

▼(例)TimeCrowdのレポート画面

メンバーごとに時間単価を設定することで、プロジェクトごと・タスクごとの人件費を確認することもできます。

TimeCrowdは、累計4,000社以上の企業様にご利用いただいている時間管理ツールです。少しでもご興味のある方は、下記のサービス資料から詳細な機能・料金プランをご確認ください。

工数管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード

▼TimeCrowdの導入事例はこちらからご確認ください

業務管理を行うメリット

業務管理を行うことで、下記のようなメリットがあります。

  • 業務の属人化を防ぐ
  • 業務の効率化を促す

業務の属人化を防ぐ

業務の進め方やノウハウが特定の個人に依存する状態を「属人化」と言います。近年では、テレワークが一定普及したことで、かえってお互いの業務状況が見えづらくなったというケースも増えています。

業務管理を行うことで、業務の手順を標準化し、属人化を防ぐことが可能です。また「誰が・どの業務を行っているのか」が明確になることで、チーム内の連携も取りやすくなります。

▼下記の記事では、業務属人化の原因やリスクについて詳しく解説しています

業務の効率化を促す

業務の無駄を省き、作業手順を最適化することで、業務効率を向上させることができます。また、進捗状況を可視化することで、ボトルネックとなる部分を見つけ出して改善に繋げることができます。

生産性の向上や残業時間の抑制などを実現できるため、企業や従業員にとってそれぞれ大きなメリットがあります。

▼下記の記事では、業務効率化の原因やリスクについて詳しく解説しています

コストの削減

業務管理を行うことで、リソースの最適化や業務効率化といった改善を進められるため、結果的にコストの削減につながることもメリットのひとつです。

リソースが過剰だと、その分だけ人件費や経費といったコストがかさみます。また、非効率な業務フローが常態化していると、時間外労働の増加やプロジェクトの遅延などにつながり、残業代や遅延のリカバリのための追加コストが必要になります。

常日頃から業務管理を適切に行うことで、このようなコストの発生を防げるほか、仮にコストが発生してもすぐに抑制/修正することができます。

▼下記の記事では、コスト削減を進める方法について詳しく解説しています

業務管理の手順

業務管理は下記の手順で行います。

  1. 現状を把握する
  2. 課題を特定する
  3. 解決策を検討/実行する

現状を把握する

まずは現在の業務状況を正確に把握することが重要です。業務フロー・担当者・使用するツールなどを洗い出し、現状の問題点や課題を明確にします。

現状の把握には「TimeCrowd」のような時間管理ツールの導入がおすすめです。一人ひとりが何をしているのかを、データで可視化することで、現状を正確に捉えることができます。

課題を特定する

現状把握の結果から、改善するべき課題を特定します。

「事務作業の時間が長すぎる」「ミスが多い」「情報共有がスムーズに行われていない」といった具体的な問題を抽出し、そのなかで一番改善インパクトが大きい根本的な課題を特定します。

課題の特定がずれてしまうと、解決策を実行しても問題は収束しないため注意が必要です。

解決策を検討/実行する

課題に対して、具体的な解決策を検討して実行します。

たとえば「業務の自動化」「ITツールの導入」「担当者の変更」といった、さまざまな解決策が考えられます。解決策を検討するときは、実行すること自体が目的にならないように、あくまで課題をベースに考えることが重要です。

また、解決策を実行したあとは振り返りを行いましょう。改善できる部分が見つかれば、再度検討して実行に移します。業務の改善/効率化は一朝一夕で終わる取り組みではありません。管理者は中長期的な視点を持ち、取り組む必要があります。

▼業務改善の具体的な取り組みについては下記の記事を参考にしてください

業務管理の方法

業務管理を行う際には、主に下記2つの方法があります。

  • エクセルで行う
  • ITツールを活用する

エクセルで行う

業務管理には、エクセルを活用することができます。

エクセルはシンプルな表計算ソフトですが、タスク管理や進捗管理など、基本的な業務管理には十分な機能を備えています。

しかし、管理表を作成/管理する手間がかかるほか、リアルタイムでの入力がしづらいといったデメリットがあります。その結果、管理が形骸化する恐れもあるため注意が必要です。

▼下記の記事では、エクセルで業務管理を行う方法について解説しています

ITツールを活用する

業務管理には、それぞれの分野に特化したITツールがあります。

たとえば、プロジェクト管理ツール・タスク管理ツール・グループウェア、その他にも販売管理ツール・案件管理ツール・勤怠管理ツールなど、その種類はさまざまです。

これらのツールを活用することで、エクセルよりも簡単に業務管理を行うことができます。入力や管理に時間がかからないため、運用の形骸化を防ぐことが可能です。

▼下記の記事では、ITツールで業務管理を行う方法について解説しています

▼工数管理を「エクセル」から「ITツール」に乗り換えた企業事例についてご紹介しています

 

プロジェクト管理ツール

出典:Trello

プロジェクト管理ツールでおすすめなのはTrelloです。Trelloはカンバン方式のシンプルなUIでプロジェクト管理ができるという点が特徴です。

各ボードのステータスを自由に設定でき、カードタイプのタスクを進捗ごとに移すことで、タスクの進捗を管理できます。

プロジェクト管理をはじめ、マーケティング、エンジニアリング、ビジネス、設計といったさまざまなテンプレートがあるので、用途に応じて自由な使い方ができる点もメリットです。

【料金プラン】

  • FREE:0USD
  • STANDARD :1ユーザーあたり5USD/月
  • PREMIUM:1ユーザーあたり10USD/月
  • ENTERPRISE:1ユーザーあたり17.50USD/月

 

案件管理ツール

出典:Mazrica

案件管理ツールでおすすめなのはMazricaです。主な機能として、下記のような管理を行うことができます。

  • 顧客管理:顧客の企業情報、有価証券報告書、財務情報などの情報を管理
  • 案件管理:ステータスに応じたボード上でカード形式で案件を管理
  • 行動管理:チームメンバーの営業活動状況を管理

そのほか、売上や受注率などの推移をレポートできるため、改善点の洗い出しや将来の予測に役立ちます。

【料金プラン】

  • Starter:月額27,500円から(5人のユーザーを含む)
  • Growth:月額110,000円から(10人のユーザーを含む)
  • Enterprise:月額330,000円から(20人のユーザーを含む)

 

時間管理(工数管理)ツール

時間管理(工数管理)ツールでおすすめなのはTimeCrowdです。タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけで「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」をリアルタイムで可視化することができます。

▼(例)TimeCrowdのレポート画面

メンバーごとに時間単価を設定すれば、タスクごと/プロジェクトごとの人件費を算出することも可能です。プロジェクト(案件)ごとの採算を確認し、適切なリソース配分に役立てることができます。

【料金プラン】

  • お問い合わせ
工数管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード

▼工数管理に役立つおすすめのツールについては、下記の記事でも詳しく解説しています。

まとめ

業務管理は、企業や組織の成長には不可欠な取り組みです。業務管理を行うことで、業務の効率化・品質向上・顧客満足度の向上など、さまざまなメリットが得られます。

しかし、業務管理は一朝一夕に実現できるものではありません。まずは現状を把握し、課題を明確にすることから始めましょう。課題に応じて、適切な方法で業務管理を行うことが重要です。

また、実際に管理を行う際にはエクセルではなく、ITツールの活用がおすすめです。管理自体に負担がかかってしまうのは本末転倒のため、使いやすいツールを検討しましょう。

業務管理のなかでも、タスクごとの時間管理を行いたい企業様にはTimeCrowdの活用がおすすめです。

タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけで「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を可視化できます。

最初の2週間は無料で利用できるため、操作性が気になる方は下記のフォームからトライアルをお申し込みください。

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