プロジェクト型ビジネスとは?特徴や課題、管理する際のポイントについて解説

システム開発・Web制作・コンサルティングなどのプロジェクト単位で業務を行うビジネスのことを「プロジェクト型ビジネス」といいます。

プロジェクト型ビジネスでは、プロジェクト単位で「工数管理」「原価管理」「リソース管理」などを行う必要があるため、マネジメントが煩雑になりがちです。

本記事では、プロジェクト型ビジネスの概要・課題・マネジメントをする際のポイントなどについて解説いたします。

プロジェクト型ビジネスとは

プロジェクト型ビジネスとは、顧客から受注した案件ごとにプロジェクト単位で業務を行うビジネスの形態のことです。

具体的にはシステム開発・Web制作・コンサルティングなどの業種で、プロジェクト型ビジネスが行われています。

プロジェクト型ビジネスは、原価のなかでも人件費の占める割合が高い点が特徴です。

ひとりの担当者が複数のプロジェクトを兼務して進めるケースが多く、スムーズな業務進行や収益性の向上を図るためには、プロジェクトごとに原価管理・工数管理・リソース管理を適切に行う必要があります。

プロジェクト型ビジネスの業種

具体的には、下記のような業種業界がプロジェクト型ビジネスに該当します。

  • IT業
  • クリエイティブ業
  • 広告業
  • コンサルティング業
  • 士業
  • イベント業 など

IT業界

システムやアプリの受託開発を行うIT業界では、プロジェクトごとに業務を進めるのが一般的です。

  • ソフトウェア
  • ハードウェア業界
  • 情報処理サービス(SI)業界
  • インターネット・Web業界

IT業界のなかでも、いくつかの種類に分類されますが、基本的には「要件定義」から始まり「設計」「開発」「テスト」「運用」といった流れでプロジェクトが進みます。

さまざまなステークホルダーやメンバー(エンジニア)を巻き込むプロジェクトが多く、プロジェクト管理や工数管理、リソース管理が重要になります。

▼プロジェクト管理の概要や具体的な方法については下記記事を参考にしてください

▼IT業界の工数管理について、具体的な方法は下記記事を参考にしてください

▼リソース管理の概要や具体的な方法については下記記事を参考にしてください

クリエイティブ業界

クリエイティブ業界とは、具体的に下記のような企業が挙げられます。

  • Web制作
  • 映像コンテンツ、アニメーション制作
  • ゲーム制作
  • デザイン
  • グラフィック制作

いずれの企業でも、デザインコンテンツの「企画」「制作」「編集」から、顧客とのコミュニケーションといった幅広い業務が行われます。

とくに制作メンバーには「デザイナー」「イラストレーター」「カメラマン」「ライター」など、各ジャンルの専門家をマネジメントする必要があります。

また、案件規模は大規模なものから中小規模のものまで幅広く存在します。契約形態ごとに単発や継続などのスケジュールも異なるでしょう。

複数のプロジェクトを掛け持ちながら業務を進めるケースが多いため、メンバーの稼働が逼迫しすぎないように常日頃から稼働状況を確認する必要があります。

▼クリエイティブ業界の稼働管理については下記記事を参考にしてください

広告業界

広告業界とは、具体的に下記のような企業が挙げられます。

  • 総合広告代理店
  • 専門広告代理店
  • ハウスエージェンシー

クライアントからの依頼にもとづき、商品・会社・サービスを宣伝する広告を「企画」「制作」します。

マーケティングの上流から携わるケースが多いため、その分だけ関わるステークホルダーやメンバーが数多く存在します。そのため、他部署や制作会社、顧客とのコミュニケーションも頻繁に行われるため「見えない業務」が増えてしまいがちです。

また、広告代理店の仕事は正解のない業務であり、常に市場にアンテナを張りつつ、顧客の売上や認知の拡大などの高いパフォーマンスを求められます。

一方で、企業として利益を出すためには“プロジェクトごとの収支管理”を適切に行う必要があります。「どのプロジェクトに・どれくらい時間(人件費)をかけているのか」を表計算ソフトや工数管理ツールで可視化することが重要です。

▼プロジェクトごとに収支管理を行う方法については下記記事を参考にしてください

コンサルティング業界

コンサルティング業界とは、企業の課題を解決したり、経営に関するアドバイスを行ったりするビジネスのことです。

具体的には下記のような企業が挙げられます。

  • 経営、戦略コンサルティング
  • 財務、会計コンサルティング
  • 人事コンサルティング
  • ITコンサルティング

高い専門性が求められる業務が多く、裁量労働制が導入されているケースも多いです。

一人ひとりが働く時間をコントロールできるからこそ、それぞれに「時間管理(タイムマネジメント)」の意識が求められます。

▼タイムマネジメントの意味やメリット、具体的な取り組み方については下記記事を参考にしてください

プロジェクト型ビジネスにおける課題

プロジェクト型ビジネスでは、下記のような課題が挙げられます。

  • 複数のプロジェクトを同時に管理することが難しい
  • プロジェクトごとに原価管理が必要になる

複数のプロジェクトを同時に管理することが難しい

プロジェクト型ビジネスでは、同時に多数のプロジェクトを請け負うことがあります。

そのため、複数のプロジェクトを同時に進行する必要があり「工数管理」や「タスク管理」が煩雑になる可能性があります。

プロジェクトをスムーズに進めるためには、事前の徹底したスケジュール設計や、目標に対する到達度を測るための予実管理、メンバーの稼働状況を考慮した工数見積もりなどが必要です。

▼複数のプロジェクトを管理する方法やポイントについては下記記事を参考にしてください

プロジェクトごとに原価管理が必要になる

プロジェクト型ビジネスでは、プロジェクトごとに原価管理が必要になるため、管理が複雑化しやすいという課題があります。

システム開発・Web制作・コンサルティングなどの企業では、人件費の占める割合が高くなります。ただし、人件費だけではなく、交通費・物品購入費・通信費といった経費や外注費なども発生します。

また、複数のプロジェクトを同時並行で進める場合には「誰が・どのプロジェクトに・どれくらい時間をかけているのか」を把握しない限り、実稼働時間に基づく収支管理を行うことは難しくなります。想定よりも時間をかけすぎた結果、赤字のプロジェクトになってしまうという可能性も考えられるでしょう。

プロジェクトごとの収支管理には、TimeCrowdの活用がおすすめです。

タスクの開始時と終了時にタスク名を選択してワンクリックで打刻をするだけで「誰が・どの業務(プロジェクト)に・どれくらい時間をかけているのか」がわかります。

メンバーごとの時間単価を事前に設定すれば、プロジェクトごとの人件費や利益額も算出が可能です。プロジェクトごとの利益額がわかれば、類似の新規プロジェクトに取り掛かる際にも、工数見積もりを高い精度で実現できます。

また、赤字のプロジェクトがあれば「どのタスクに時間をかけているのか」を確認して、原因をいち早く特定できます。プロジェクトごとの収支管理を行う企業はもちろん、生産性向上や業務効率化に本腰を入れて取り組みたいと考えている企業様におすすめのツールです。

少しでもご興味のある方は下記のサービス資料から、具体的な機能や料金プランをご確認ください。

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プロジェクト型ビジネスに必要な管理

プロジェクト型ビジネスに必要な、下記の管理方法について解説します。

  • 工数管理
  • 原価管理
  • リソース管理

工数管理

プロジェクト型ビジネスでは、プロジェクトごとに工数管理が必要になります。

予定されているスケジュールに沿って、問題なくプロジェクトが進行しているかを日々の進捗や稼働状況を確認しながら管理することが求められます。

工数管理は下記の手順で行います。

  1. プロジェクトに必要なタスクを洗い出す
  2. タスクごとに責任者やスケジュールを決定する
  3. 計画に沿ってプロジェクトを実行する
  4. タスクごとの進捗状況を定期的に確認する
  5. 必要に応じて、トラブルの対応やスケジュールの改善、変更などを行う

工数管理に取り組む際には、TimeCrowdのような入力負担が少ない、専用のITツールの利用を検討しましょう。

▼おすすめの工数管理ツールは下記記事を参考にしてください

原価管理

事業としての収益性を確保するために、プロジェクトごとに原価管理を行うことも重要です。

「予算に対してどれくらい費用を使っているか」「予算を超過していないか」を定期的に確認する必要があります。

原価管理は下記の手順で行います。

  1. プロジェクトに必要な原価を洗い出し、計算する
  2. プロジェクトを遂行し、実際にかかった費用を計算する
  3. 差異分析を行い、予測と実際の数字を比較分析する
  4. 改善施策を立案、実行する

▼原価管理の目的・メリット・具体的な取り組み方法については、下記記事を参考にしてください

リソース管理

プロジェクト型ビジネスでは、メンバーのリソース管理が重要になります。

一社で複数のプロジェクトを請け負っている場合には、社内のリソースを適切に配分したり、状況に応じて外部のリソースに発注したりすることも重要です。

リソース管理は下記の手順で行います。

  1. 想定される工数や過去のデータを参考に、プロジェクトに必要な工数を見積もる
  2. タスクごとにリソースを配分して、メンバーをアサインする
  3. プロジェクト遂行中も稼働状況を確認しながら、リソースの調整を随時行う

その他にも、モノ・お金・情報など、リソース管理の対象には企業が保有するさまざまな経営資源が含まれます。

▼リソース管理に取り組むメリットやポイントについては下記記事を参考にしてください

プロジェクト型ビジネスの管理にはITツールの導入がおすすめ

プロジェクト型ビジネスにおいて、工数管理や原価管理を行うにはITツールの導入がおすすめです。

Excelやスプレッドシートで管理をすることも可能ですが「入力に負担がかかり運用が形骸化してしまう」「集計に手間がかかり管理が行き届かない」など、利便性の面でデメリットが挙げられます。

とくにプロジェクト型ビジネスで重要になる工数管理・収支管理については、専用のITツールを導入するのがおすすめです。

TimeCrowdは、タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけで「誰が・どの業務(プロジェクト)に・どれくらい時間をかけているのか」を可視化することができます。

▼(例)TimeCorwdのレポート画面

打刻されたデータは自動で集計され、リアルタイムでレポート画面に表示されます。

また、メンバーごとの時間単価を設定することで、プロジェクトごとの人件費や利益率を算出することも可能です。

少しでもご興味のある方は、下記のサービス資料から詳細な機能や料金プランをご確認ください。

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プロジェクト型ビジネスでITツールを活用した企業事例

プロジェクト型ビジネスでITツールを活用した事例について、主に工数管理・収支管理の事例を中心にご紹介いたします。

Chatwork株式会社

Chatwork株式会社様のBPaaS(Business Process as a Service)事業である、Chatwork アシスタントでは「WBSを用いた工数管理では、工数入力に負担がかかり定着が難しかった」という課題感から、工数管理ツールTimeCrowdを導入いただきました。

TimeCrowdを通じてタスクごとの稼働時間をリアルタイムで確認できるようになり、現在では人材配置や業務改善にスピード感を持って取り組めるようになったようです。

また、過去に取り組んでいたプロジェクトと類似の案件が発生したときには「前回は◯◯のタスクに時間をかけていたので、今回は▢▢を工夫して対応しよう」といった、具体的な業務改善案も検討できるようになりました。

▼Chatwork株式会社様の企業事例は下記記事を参考にしてください

株式会社スピカデザイン

Web制作事業を手がける株式会社スピカデザイン様では「顧客ごとの受注金額に対してメンバーの稼働が適切かどうか」を確認する必要性から、TimeCrowdを導入いただきました。

以前までは作業時間を15分単位でExcelに入力するという流れで運用を行っていましたが、入力や管理に負担がかかっていたことから、TimeCrowdでの運用に切り替えました。

結果として、工数データを集計する作業時間を大幅に削減することに成功。現在では、自動で算出される工数データをもとに業務の確認や分析に役立てられています。

▼株式会社スピカデザイン様の企業事例は下記記事を参考にしてください

業務を見える化してプロジェクト型ビジネスをマネジメントしよう

システム開発・Web制作・コンサルティングなどのプロジェクト型ビジネスでは、プロジェクト単位で工数管理・原価管理・リソース管理などを行う必要となります。

しかし、管理が煩雑になることも多く、できるだけITツールを導入して利便性を向上させることが重要です。

工数管理ツール「TimeCrowd」では、タスクごとの所要時間を記録できるほか、プロジェクト単位で人件費を算出できるため、プロジェクトごとの収支管理に役立てることができます。

プロジェクト型ビジネスの企業様を中心に、累計4,000社以上の企業様に導入いただいています。

「工数管理や収支管理の負担を減らしたい」「生産性向上や業務効率化のために業務可視化を進めたい」という企業様は、ぜひ下記のサービス資料から詳細な機能についてご確認ください。

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