人月計算は、プロジェクトのリソースを見積もる際に用いられる言葉です。
本記事では、人月計算の意味や計算方法について解説いたします。
また、人月計算を行うには日頃からの「工数管理」が欠かせません。工数管理を行う方法やおすすめのツールについてもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。
人月計算とは
人月計算とは、プロジェクトにかかる時間や労力を数値化するための手法のことです。
そもそも人月とは、1人が1ヶ月間かけて完了できる作業量のことを表します。たとえば、3人が5ヶ月かけて取り組む作業規模の場合、3×5で15人月と計算できます。
この人月を算出することで、プロジェクト全体の規模や、必要なリソースを把握することが可能です。
人月計算は、プロジェクト管理において非常に重要な役割を果たします。とくに、事前にスケジュールやコストが定められているシステム開発・Web制作・建設業界などのプロジェクトで用いられる言葉です。
▼人月の意味については下記の記事を参考にしてください
人月計算(工数管理)の方法
人月計算を行う際には、下記の手順で取り組みます。
- 作業一覧の作成
- 作業時間の見積もり
- 人員の割り当て
- 各作業で人月の計算
- 合計人月の計算
このなかで、②の作業時間の見積もりを行うには、あらかじめ工数管理を行い「どの業務に・どれくらい時間がかかるのか」を可視化しておくことが重要です。
一般的に、工数管理を行う際には下記2つの方法があります。
- エクセルで行う
- ITツールで行う
比較的小規模の組織・プロジェクトの場合、エクセルで行っても問題はありませんが、中〜大規模の場合はITツールの活用がおすすめです。ここでは、それぞれの特徴について解説します。
エクセルで行う
エクセルは、その柔軟性と操作性の高さから、工数管理に最もよく用いられるツールのひとつです。
エクセルで工数管理を行う場合は、まずはWBSを作成してタスクを一覧化します。そして、各タスクで必要なスケジュール(人月)を記載し、手動で入力・管理を行います。
多くの会社で使用されるツールのため、導入のハードルが低い点が特徴です。
一方で、手動の入力・集計には手間がかかり、運用が形骸化してしまう恐れがあります。リアルタイムで編集ができないため、データを確認するのにも時間がかかります。また、複雑な関数を組んでいる場合は、特定のメンバーしか修正ができない点もリスクとして挙げられます。
▼エクセルで工数管理を行う方法については、下記の記事を参考にしてください
ITツールで行う
ITツールを導入することで、形骸化することなく工数管理を運用できます。
たとえばプロジェクト管理ツールでは、タスク管理・進捗管理・コミュニケーション機能に加えて、工数管理の機能を備えているものがあります。
また、工数管理に特化した専用のITツールもあります。
おすすめはワンクリックで稼働時間を可視化できるツール「TimeCrowd」です。
タスクの開始時と終了時に業務内容を選択肢し、ワンクリックで打刻をするだけで「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を記録することができます。Google カレンダーやOutlook カレンダーと連携をするだけで、カレンダーの内容をもとに自動で打刻することも可能です。
記録したデータは、集計をせずにリアルタイムで可視化されます。従業員ごとの時間単価を設定すれば、各業務にかけた人件費を算出することもできます。
▼(例)TimeCrowdのレポート画面
Google Chromeの拡張機能を利用することで、Trello・Asana・Salesforceなど、外部サービスとも連携ができます。
累計4,000社以上の企業でご利用いただいた実績をもとに、各社にあわせた運用環境をご提案いたします。少しでもご興味のある方は、下記のサービス資料から詳細な機能や料金プランをご確認ください。
工数管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロードまた、2週間の無料トライアル期間をご用意しているため、操作性を確認したい方は下記のフォームからお申し込みください。
TimeCrowdの無料トライアルに申し込む▼工数管理におすすめのツールについては、下記の記事も参考にしてください
人月計算(工数管理)を行う際のポイント
人月計算や工数管理を行う際には、下記のポイントに注意をしましょう。
作業カテゴリを細分化する
プロジェクトを始める際には、作業カテゴリを可能な限り細分化する必要があります。
あらかじめ「どのようなタスクが発生するのか」を正確に把握しておくことで、スケジュールが立てやすくなります。工数見積の精度が高くなり、予測と実績の間に差が生まれづらくなります。
作業カテゴリを可視化する際には、WBSの作成がおすすめです。タスクを大カテゴリ・中カテゴリ・小カテゴリの順で洗い出し、それぞれの依存関係を整理します。
▼WBSの作成方法については下記の記事を参考にしてください
バッファを設ける
人月計算をする際には、必ずバッファを設けるのがおすすめです。プロジェクトの途中では、想定外のタスクが発生したり、ミスや手戻りが起こったりなど、予期せぬトラブルがつきものです。
工数見積をする際にバッファを設けておくことで、当初想定をしていたスケジジュールやコストのなかでプロジェクトを完了させることができます。
定期的に見直しを行う
物事が想定通りにうまく進むプロジェクトは多くありません。定期的に見直しを行い、軌道修正が図れるようにしておくのがおすすめです。
必要があれば、人的リソースの追加も検討します。スケジュール通りにプロジェクトを完了させることが絶対的な目標であれば、予算の配分を見直し、人件費に当てる調整も必要です。見直しのタイミングが遅くなればなるほど、調整は難しくなります。
事前に見直しを図るタイミングを決めておき、こまめに確認をするのがポイントです。
まとめ
人月計算とは、プロジェクトにかかる時間や労力を数値化する手法のことです。人月を算出することで、プロジェクトの規模や、必要となるリソースを把握することができます。
正確な計算を行うには、日頃から工数管理を行い「どの業務に・どれくらい時間がかかるのか」を把握しておく必要があります。
工数管理を行う際には、エクセルで行う方法もありますが、基本的にはITツールの活用がおすすめです。
たとえば、工数管理ツール「TimeCrowd」を活用することで、ワンクリックでタスクごとの稼働時間を可視化することができます。外部サービスとの連携も可能なため、各社の業務環境に合わせた導入ができます。
少しでもご興味のある方は、下記のサービス資料から詳細な機能・料金プランをご確認ください
工数管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード▼TimeCrowdの導入事例はこちらからご覧いただけます