損益とは?損益管理の目的や種類、損益計算書の見方を解説

会社全体、もしくはプロジェクトごとの損益管理は正確に行う必要があります。赤字の場合は何に課題があるのか、ひと目で把握する際に必要なためです。

本記事では、損益の基礎知識と損益管理の目的・種類をメインに解説します。

また、損益計算書の見方やプロジェクト別の損益管理方法までご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

プロジェクト収支管理


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損益とは?

損益とは、「損失」と「利益」を合わせた言葉で、商品やサービスの売上高から人件費や経費などを差し引いた差額のことを指します。損益がプラスであれば黒字、マイナスであれば赤字の状態です。

損益と収支の違い

損益とよく似た言葉に「収支」があります。収支は「収入」と「支出」を合わせた言葉で、実際のお金の動きを表します。一方、損益は財産の動きを表す点がことなります。

例えば、自社が販売する20万円のソフトが顧客に売れ、支払いが翌月である場合を考えてみましょう。当月は実際のお金の動きが発生しないため、収支は「0円」となります。

一方、売上や仕入れが発生したタイミングで収益を認識する損益の考え方では、実際の入金が翌月でも当月の収益は「20万円」とカウントします。

なお、損益は損益計算書(P/L)で、収支は資金繰り表でそれぞれ管理します。

▼収支管理について理解を深めたい方は下記記事を参考にしてください

損益がプラス・マイナスの意味

損益がプラスの状態は黒字、つまり売上高がコストを上回っており利益が出ている状態です。一方、損益がマイナスの状態は赤字で、コストが売上高を上回っており損失が発生していることを意味します。

損益の状態を正確に把握することで、事業のどこに問題があるのかを特定し、経営改善につなげることができます。

損益管理の目的と種類

損益管理とは、企業のプロジェクトや部門・サービスごとに利益と損失を正しく把握して改善することです。

損益管理の目的

損益管理を行う主な目的は、事業のどこで利益が出ていて、どこで損失が発生しているかを明確にすることです。会社全体の損益だけを見ていると、特定の部門やプロジェクトが赤字であっても気づかないまま損失が拡大するリスクがあります。

部門別・プロジェクト別に損益を管理することで、問題箇所を早期に発見し、撤廃・追加・投資・業務改善といった適切な経営判断を迅速に下すことが可能になります。

損益管理の種類

損益管理と言っても、その手法にはいくつか種類があります。それぞれの違いを理解した上で、自社の経営改善に役立つ方法で管理することが求められます。

  1. 部署・部門別損益管理
  2. 商品・プロジェクト別損益管理
  3. 顧客別損益管理

部署・部門別損益管理

最も代表的な損益管理の手法は、部署や部門、もしくは営業所(店舗)ごとに損益を管理する方法です。例えば、全国の営業所で損益を見比べることによって、注力すべき営業所や地域を見つけ出すことができます。

商品・プロジェクト別損益管理

商品やプロジェクト別に損益を管理することで、売れ筋の商品や利益に貢献しているプロジェクトを見つけ出すことができます。現在進行しているプロジェクトの損益管理をすることで、利益が想定より下回っているプロジェクトを発見することができ、撤退ラインを見極める指標になります。


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顧客別損益管理

顧客ごとに損益を管理することで、自社に大きな利益をもたらす優良顧客を見つけ出すことができます。

優良顧客を選別することで、特定の顧客に対して専任の担当者をつけるなどカスタマーサポートの充実に役立ちます。

損益計算書とは

損益計算書(Profit and Loss Statement)とは、一般的に「P/L」と呼ばれ、企業の経営状況を知るための決算書類の一つです。

一定期間の収益・費用・利益をまとめて記載しており、企業の経営状況を把握するために活用されます。

出典:会社法施行規則及び会社計算規則による株式会社の各種書類のひな型(改訂版)

損益計算書は、売上高を基点として、そこからさまざまな費用を段階的に差し引いていくことで5つの利益を算出する構造になっています。

上から順に読み進めることで、本業の収益性から最終的な純利益まで、利益の内訳を把握することができます。

また「営業外収益」の項目を見ることで、企業が本業で儲かっているのか、それとも本業以外で儲かっているのかをひと目で判断できるのも特徴です。

損益計算書は貸借対照表(B/S)やキャッシュフロー計算書と並ぶ財務三表の一つであり、株式会社には作成が義務付けられています。

損益計算書で確認できる5つの利益

損益計算書の項目や読み方がわかったところで、損益管理に必要な数値を5つご紹介します。

損益計算書で確認すべき項目は以下の5つです。

  1. 売上総利益
  2. 営業利益
  3. 経常利益
  4. 税引前当期純利益
  5. 当期純利益

1. 売上総利益

売上総利益とは、企業の本業で稼いだ利益を把握するための項目です。

「粗利益(粗利)」と呼ばれることもあります。売上総利益を知ることで、企業の大まかな収益規模や経営状況を判断できます。

計算式は以下の通りで、売上高から売上原価を差し引いた金額が「売上総利益」になります。

売上総利益=売上高ー売上原価

売上原価は、商品・サービスの仕入れや製造にかかる費用のことです。売上原価はあくまでも、当期で売り上げた製品・サービスにかかった原価を表すため、売れ残った商品の仕入れ額などは含まない点に注意しましょう。

2. 営業利益

営業利益とは、本業の営業活動によって得た利益を把握する項目です。売上総利益から営業活動をする上で発生した費用を、差し引いた額が営業利益に該当します。営業活動をする上で発生した費用には、広告費や人件費・光熱費・出張にかかる交通費などが含まれます。

営業利益=売上総利益ー販売費および一般管理費

営業利益を分析することで、自社の営業活動が適切なのかを判断する材料になります。例えば、売上総利益が伸びていても営業利益が変わらない場合、営業活動に多くのコストを要してることが分かります。

ただし、営業利益が変わっていない・伸びていないこと自体が、経営にとって悪い状態と言い切ることはできません。例えば、スタートアップや新商品など、新たに認知を拡大していきたいフェーズの場合、広告を多く展開することによって、初期の顧客を獲得するといった戦略も取られます。

数値のみで判断するのではなく、自社の戦略や置かれている状況を加味した上で適切な経営判断を取ることが求められます。

3. 経常利益

経常利益とは、企業が本業で得た利益と本業以外で得た利益を合わせたものです。営業利益と営業外利益を合わせて、営業外費用を差し引いた額が経常利益に該当します。

経常利益=営業利益+営業外利益ー営業外費用

営業外利益は企業によってさまざまですが、一般的に有価証券の配当金や受取利息といったものが該当します。また、営業外費用には、株式の売却損や借入の支払利息といったものが含まれます。

経常利益と営業利益を分析することで、本業とそれ以外でどれくらいの利益が発生しているのかを見極めることができます。

4. 税引前当期純利益

税引前当期純利益は、当該会計期間中にかかる税金を支払う前の利益のことです。経常利益と特別利益を合わせたものから、特別損益を差し引いた額が税引前当期純利益にあたります。

税引前当期純利益=経常利益+特別利益ー特別損益

特別利益とは、本業以外から得た一時的な利益のことです。固定資産の売却益や株式の売却益などが該当します。また、特別損益とは、災害等のトラブルに被災したことによって急に発生した費用のことです。

5. 当期純利益

当期純利益は、当該会計期間中の最終的な利益のことです。税引前当期純利益から法人税などの税金を差し引いた額が当期純利益にあたります。

当期純利益=税引前当期純利益ー(法人税+法人住民税+法人事業税)

当期純利益がプラスなら黒字決算となり、逆にマイナスであれば赤字決算となります。

プロジェクト別の損益管理をする方法

部門全体の損益管理だけでなく、プロジェクト単位で損益を把握することで、採算の取れていない案件を早期に発見し、適切な対策を打つことが可能になります。

ここでは、プロジェクト別の損益管理を実践するための具体的な手順を解説します。

プロジェクトごとに売上・原価・人件費を把握する

プロジェクト別損益管理の出発点は、各プロジェクトにかかっているコストを正確に把握することです。

売上高だけでなく、外注費・経費に加えて、メンバーの稼働時間から算出した人件費をプロジェクト単位で集計する必要があります。

特にコンサルティング・システム開発・弁護士や会計士事務所など人件費比率の高い業種では、誰がどのプロジェクトにどれだけの時間をかけているかを把握することが損益管理の精度に直結します。

損益管理表を作成・運用する

プロジェクトごとの売上・原価・人件費を集計したら、損益管理表にまとめます。売上高からコストを差し引いた損益を一覧で確認できる状態にすることで、黒字・赤字のプロジェクトをひと目で把握できます。

損益管理表は作成して終わりではなく、月次などの定期的なタイミングで実績を更新し、計画との差異を確認することが重要です。差異が大きい場合は原因を分析し、業務改善や撤退の判断につなげましょう。

TimeCrowdで人件費を自動で可視化する

プロジェクト別の損益管理において、人件費の集計は手作業では手間がかかります。TimeCrowdを活用することで、メンバーごとに時間単価を設定するだけでプロジェクトごとの人件費を自動で算出することができます。

タスクの開始・終了時にワンクリックで打刻するだけで記録でき、集計されたデータはレポート画面からリアルタイムで確認可能です。

管理者がわざわざ集計する手間を省きながら、プロジェクトの利益と人件費を照らし合わせた精度の高い損益管理を実現できます。

プロジェクトごとの損益管理には「TimeCrowd」がおすすめ

本記事では、損益管理とはどのようなものなのか、また損益計算書から読み取れる各種の利益について解説しました。

損益管理の手法はさまざまですが、プロジェクトごとに損益を正しく把握したいのであれば国内3,500社以上で導入されている時間管理ツール「TimeCrowd(タイムクラウド)」が役立ちます。

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TimeCrowdでは、事前にメンバーごとに時間単価を設定することで、プロジェクトごとに人件費を自動で算出することができます。プロジェクトの利益と照らし合わせることで、人件費が適切なのかを把握できます。

特にコンサルティングや弁護士・会計士事務所・システム会社など、人件費の割合が高いビジネスにおいてチーム全体や個別のメンバーの人件費を正確に把握することは欠かせません。

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