プロジェクト管理に必要な項目を10個ご紹介|PMBOKに基づき解説

プロジェクトの目的やゴールを明確にし、円滑に進行していくためには、プロジェクト管理の項目を適切に設定することが重要です。

プロジェクト管理に必要な項目は「プロジェクト管理のマニュアル」とも言えるPMBOK(ピンボック)に詳しく記載されています。

この記事では、PMBOKを参考にプロジェクト管理で重要な項目・進行の流れについて解説いたします。

 

▼そもそも「プロジェクト管理」とは何か、その意味や重要性については下記記事でもご紹介いたします

プロジェクト管理の項目を知るうえでおさえたい「PMBOK」

PMBOK(ピンボック)とは「Project Management Body Of Knowledge」の略語であり、プロジェクトマネジメントで必要な知識やノウハウをまとめた教本のことです。

プロジェクト管理の手法にはいくつか種類がありますが、このPMBOKが世界標準とされています。アメリカの非営利団体であるPMI(プロジェクトマネジメント協会)が、プロジェクトマネジメントの手法を広く普及する目的で作成・発表し、4年に1度のペースで改定されてきました。

プロジェクトの成功を判断する基準は「Q(Quality:品質)」「C(Cost:コスト・費用)」「D(Delivery:納期・スケジュール)」と言われています。PMBOKではこの3つの知識エリアをゴールとし、そこに至る過程としてさらに7つの知識エリアを設定しています。

この合計10個の知識エリアが、プロジェクト管理における重要な管理項目だとされているのです。

プロジェクト管理に必要な10個の項目

ここでは、PMBOKに基づいた10個のプロジェクト管理項目について解説します。

統合管理

プロジェクト全体を通して管理・調整などを行い、コントロールする役割が「統合管理」です。

具体的な内容としては、次のようなものがあります。

  • プロジェクト憲章の作成
  • プロジェクトマネジメント計画書の作成
  • プロジェクト作業の指揮・マネジメント・コントロール
  • プロジェクト知識のマネジメント
  • 統合変更管理
  • プロジェクトやフェーズの終結

スコープ管理

「スコープ管理」では、スコープ(=プロジェクトの範囲)を定め、プロジェクトの目標達成に必要な成果物やタスクを明らかにします。

目標を確実に達成するために必要不可欠な分野であるため、プロジェクトの成否に影響を及ぼす重要な項目です。

スコープ管理の具体例は以下の通りです。

  • スコープ・マネジメントの計画
  • 要求事項の収集
  • スコープの定義
  • WBS(作業分解構成図)の作成
  • スコープの妥当性確認
  • スコープのコントロール

スケジュール管理

「スケジュール管理」の役割は、作業時間や納期など、時間に関わる部分の管理です。

スケジュール管理を的確に行うことで、時間当たりの生産性向上や納期遵守につながります。

進捗の把握や優先順位の見極め、予定よりも遅れた場合の迅速かつ適切な対応など、臨機応変な対応が必要です。

スケジュール管理の具体例としては、次のようなものがあります

  • スケジュール・マネジメントの計画
  • アクティビティの定義・順序設定・所要時間見積り
  • スケジュールの作成・コントロール

コスト管理

プロジェクトにかかわるお金について管理するのが「コスト管理」です。

プロジェクトを成功させるために必要なコストを算出して予算を立て、予算に収まるようコントロールしていく役割があります。

コスト管理の具体的な内容は以下の通りです。

  • コスト・マネジメントの計画
  • コストの見積り
  • 予算の設定
  • コストのコントロール

品質管理

プロジェクトで扱う商品・サービスの品質を管理するのが「品質管理」です。

品質マネジメントの計画を作成するほか、成果物がクライアントから求められている品質を満たしているのかをチェックする役割もあります。

成果物の品質目標作成、品質管理ツールの選定、品質が悪かった場合の対応方針の検討なども重要です。

品質管理の具体例には、次のようなものがあります。

  • 品質マネジメントの計画
  • 品質のマネジメント・コントロール

資源管理

「資源管理」では、プロジェクトにかかわる資源の管理・調整を行います。

プロジェクトを成功させるために、人材と物的資源の両面で資源の調達・コントロールを行う分野です。

資源管理の具体的な内容としては、次のようなものがあります。

  • 資源マネジメントの計画
  • アクティビティ資源の見積り
  • 資源の獲得・コントロール
  • チームの育成・マネジメント

コミュニケーション管理

「コミュニケーション管理」では、スポンサーやユーザーなどの利害関係者(ステークホルダー)との適切なコミュニケーションを行います。

プロジェクト情報の生成、収集・配布・保管・検索・最終的な廃棄といった内容も、コミュニケーション管理の対応範囲です。

  • コミュニケーション・マネジメントの計画
  • コミュニケーションのマネジメント・監視

リスク管理

リスクについて原因を予測して、日々の予防やコントロールを行うことと、実際にトラブルが起こった際の対応策を検討・実施する役割を担うのが「リスク管理」です。

リスクを事前にすべて排除するのではなく、プロジェクトの進行に合わせた継続的なコントロールが必要です。

リスク管理の具体例には次のようなものがあります。

  • リスクマネジメントの計画
  • リスクの特定・定性的分析・定量的分析
  • リスク対応の計画
  • リスク対応の実行
  • リスクの監視

調達管理

「調達管理」は、プロジェクトの実施に伴い必要となるサービスや製品を社外から取得・購入する場合に、その計画と実行・調整を行う分野です。

契約や、使用するサービス・製品の選定・進捗管理といった、調達にかかわる全範囲をカバーする必要があります。

調達管理の内容は次の通りです。

  • 調達マネジメントの計画
  • 調達の実行・コントロール

ステークホルダー管理

「ステークホルダー管理」は、利害関係者(ステークホルダー)の洗い出し、適切な関係性の構築・継続・拡大などを目指す分野です。

ステークホルダー管理の具体例には、次のようなものがあります。

  • ステークホルダーの特定
  • ステークホルダー・エンゲージメントの計画
  • ステークホルダー・エンゲージメントのマネジメント・監視

プロジェクト管理を進行する流れ

ここでは、プロジェクト管理を進行する際の流れについて整理します。

立ち上げ|目的と目標の策定

「立ち上げ」のメイン作業は、プロジェクトの目的と目標を策定することです。

この工程は、PMBOKでは統合管理の分野で、プロジェクト憲章を策定するという項目に記載されています。

プロジェクト憲章は、プロジェクトの目的やゴール・成功基準・予算・プロジェクトマネージャーの責任と権限・ステークホルダーの一覧などを記載している書類のことです。

プロジェクトの進行にあたり、課題やリスク、成果物への迷いなどが出てきたときに、このプロジェクト憲章が判断基準となります。

計画立案|管理項目の設定

立ち上げ時に策定したプロジェクト憲章に基づき、プロジェクトのゴールに到達するための管理項目を設定したり、計画を立てるのが「計画立案」です。

PMBOKの10個の管理項目のすべての分野において対応すべき手順が示されているため、計画立案段階では非常に対応すべき事項が多くなります。

しかし、プロジェクトメンバーがプロジェクトの全体像を把握しやすくなるよう、計画立案は丁寧に行うことが大切です。結果的に、プロジェクトの成功にもつながりやすくなるでしょう。

この段階で必要な手順の具体例としては、コスト管理の分野ではコストの見積りや予算の設定、リスク管理の分野ではリスクの特定や分析・リスク対応計画などがあります。

実行・監視|経過と進捗における各項目の管理

「実行」は実際にプロジェクトを進行する過程であり「監視」は進捗をコントロールしながら、必要に応じて軌道修正していく過程のことです。

例えば実行については、PMBOKの資源管理の分野において、資源の獲得・チームの育成およびマネジメントという項目に記載されています。

監視の分野では、計画と実績を比較検討し、プロジェクト進行に伴って必ず発生する遅れや想定外の事項を微調整していくことが重要です。

終結・検証|次回に向けての改善案の整理

「終結・検証」では、プロジェクトが計画に沿って進められたかどうかを検証し、終結します。

プロジェクト進行中に得られた経験や知識を改善案として整理し、次のプロジェクトへ生かせるよう保管しておくことも重要です。

プロジェクトの進行と管理項目の関係

PMBOKにおける10個の管理項目のうち、以下の3項目は最終的なゴールとなります。

  • スケジュール管理
  • コスト管理
  • 品質管理

これらのゴールに向かうために必要なのが、残りの7項目です。

  • 統合管理
  • スコープ管理
  • 資源管理
  • コミュニケーション管理
  • リスク管理
  • 調達管理
  • ステークホルダー管理

上記10個の管理項目をプロジェクト進行の各段階と組み合わせながら、必要な手順を導き出していきます。

手順の具体例を示したものが、以下の表です。

プロジェクトの進行中に作成する代表的なドキュメント4つ

ここでは、プロジェクト進行中に作成することが多い4つのドキュメントについてご紹介します。

計画書

プロジェクトの目的やゴールを明確にし、それらを達成するまでの計画を記載するのが「計画書」です。

プロジェクト全体の概要や方向性を記載し、プロジェクト進行に伴い判断に迷う事象が起きたときに、計画書を確認すればわかるようにしておきましょう。

決まった書式はなく、企業ごとにテンプレートを準備していることが多いです。

記載内容も、自社に必要な内容が書かれていれば問題ありませんが、何を書くべきか迷ったらPMBOKの管理項目をベースにすると必要事項を網羅しやすくなります。

仕様書

プロジェクトの最終成果について、構造や機能、性能などを記載するのが「仕様書」です。

プロジェクト実行段階では、仕様書に基づいて作業を進めるため、成果物の品質にかかわる重要な書類と言えるでしょう。

スケジュール

プロジェクトの開始から終結までの期間を、カレンダー形式やガントチャート形式などでまとめたものが「スケジュール」です。

計画段階のスケジュールに加え、実績も記録してメンバー間で共有しておきましょう。

チーム全体でスケジュールを把握しておくことで、トラブルによる作業の遅れなどが発生しても気づきやすく、素早く対応することができます。

報告書

報告書には下記のように、いくつか種類があります。

  • プロジェクトの進捗や現状をマネージャー(責任者)に伝える報告書
  • プロジェクトの進捗や完了を、顧客に知らせる報告書
  • プロジェクトの現状を、チームメンバー全員に共有する報告書

日常的に必要となるのは、責任者向けの報告書です。

日報、週報など定期的に作成する報告書もあれば、会議などで使うために不定期で報告書を作成することもあります。

管理項目の監視・コントロールはツールの利用で効率的に

プロジェクト管理を進めるにあたっては、監視・コントロールの役割が非常に重要です。

計画とそれに基づいた実行も重要ですが、長期のプロジェクトの場合は計画変更やトラブルも発生しやすいため、進捗を適切にコントロールする必要があるからです。

そして監視・コントロールを的確に行うためは、関係者にリアルタイムで情報共有することが必要となります。多くの人の目に触れることで、より課題や改善策を見つけやすくなるでしょう。

一方で、膨大な管理項目の監視・コントロールをアナログのみで行うには限界があります。そこでおすすめしたいのが、プロジェクト管理に特化した専用ツールを導入することです。

ツールには費用がかかりますが、監視・コントロールに割いていた人的コストを削減できる可能性もあります。

自社に必要な機能を搭載したツールを導入して、プロジェクト管理を効率よく進めていきましょう。

 

▼おすすめのプロジェクト管理ツールは下記記事で詳しくご紹介していますので、ぜひこちらをご参照ください

まとめ|プロジェクトごとの収支管理には「TimeCrowd」がおすすめ

この記事では、PMBOKに基づいた10個のプロジェクト管理項目と、実際の進行の流れについて解説しました。

適切な管理項目を使用し、効率よくプロジェクト管理を進めていきましょう。

最後に、プロジェクト管理を行う際に合わせておすすめしたい「TimeCrowd」というツールをご紹介いたします。

TimeCrowdは国内4万人以上の方にご活用いただいている時間管理ツールです。

チーム内で導入することで「どのプロジェクト(タスク)にどれほど時間がかかっているのか」を、レポート画面からひと目で確認することができます。

事前にメンバーごとに時間単価を設定しておけば、人件費が自動で算出される仕組みになっています。

「赤字のプロジェクトはないか」「必要以上に時間がかかっているタスクはないか」を確認することで、チームの生産性を大きく向上させることができるでしょう。

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