業務量調査とは、現場の従業員が行っている業務量や業務時間を可視化して調査することです。
業務量調査を行うことで、時間がかかりすぎている業務を特定したり、長時間労働の実態を把握したりできるため、業務改善や働き方改革の促進につながります。
この記事では、業務量調査を取り組むメリットや具体的な方法、実施する際の注意点などについて解説します。業務量調査におすすめのツールもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
業務量調査とは
業務量調査とは、従業員が行う業務量を調査して、正しい業務状況を把握することです。
業務量調査を行うことで、長時間労働や業務量の偏りなどを明らかにできるため、生産性の向上や働き方の促進につながります。タスクの内容や業務プロセスを可視化できるため、ボトルネックとなるタスクを特定したり、プロセスを改善したりといった業務効率化が可能です。
業務量調査を行うメリット
業務量調査を行うことで、下記のようなメリットが期待できます。
- 業務の属人化を解消できる
- 業務の優先順位を適切につけられる
- 人員配置の最適化につながる
業務の属人化を解消できる
業務量調査を行うなかで、ブラックボックスになっていた業務が可視化され、属人化している業務を特定することが可能です。
業務が特定のメンバーに集中している場合、担当者の急な離職により業務が滞るおそれがあります。このようなリスクを防ぐためには、組織内の業務を標準化して、特定のメンバーへの業務の偏りや、業務が滞るリスクを日頃から最小限に防ぐことが重要です。
▼業務属人化の原因やリスクについては下記の記事を参考にしてください
業務の優先順位を適切につけられる
業務量が可視化されることで「優先的に行うべき業務」と「そうでない業務」を適切に分けられるようになります。
重要な業務や緊急性の高い業務を優先的に行うことで、業務の効率化が進み、業務量の適正化につながる可能性があります。
▼業務における優先順位のつけ方については下記の記事を参考にしてください
人員配置の最適化につながる
業務量調査の結果、時間がかかりすぎている業務がある場合には、人員補充やスキルアップ研修、配置換えといったフォローに入ります。逆に、リソースが過剰であることが判明した場合には、人手の足りない部署にまわすことができるため、人員配置の最適化につながります。
また、従業員ごとの業務量が可視化されるため、業務量が多すぎる、または少なすぎるといった実態を明らかにすることが可能です。業務量を適切に振り分けることで、業務量が均一化されることが業務量調査の最大のメリットだといえます。
▼人員配置を最適化する方法については下記の記事を参考にしてください
業務量調査を行う方法
業務量調査には「実測法」「実績記入法」「推定比率法」といった方法があります。
実測法
実測法とは、現場で行われている業務をモニタリングして業務量を調査する方法です。タイマー・ストップウォッチ・ITツールなどを用いて業務量を調査します。
正確な業務量を計測できるという点がメリットですが、一方でどのようなツールを使用するかを検討する必要があります。
また、ITツールに慣れていないメンバーが負担に感じたり、監視されていると感じる可能性もあるため、十分なフォローが必要です。
ITツールを利用して、各業務にかかる時間を簡単に計測したい場合には、時間管理ツールTimeCrowdの活用がおすすめです。
タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけで「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を計測できます。打刻はブラウザ・アプリ・Chrome拡張機能のいずれでもできるほか、Googleカレンダーなどの外部ツールと連携して打刻を自動化することも可能です。
メンバーにかかる負担を最小限に抑えられるため、記録を形骸化させることなく、中長期的に運用し続けることができます。
▼TimeCrowdのレポート画面例
また、計測されたデータはリアルタイムで可視化されるため、ボトルネックを特定してすぐに業務改善に着手することも可能です。
TimeCrowdの具体的な機能や料金プランに少しでもご興味のある方は、下記のサービス資料から詳細をご確認ください。
時間管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード実績記入法
実績記入法とは、その日の業務量や業務内容を自己申告させる方法です。業務内容や所要時間といった質問項目をまとめたアンケートに記入をしてもらいます。
自分で申告するので心理的ハードルは低いといえますが、記入するための手間がかかることがある点がデメリットです。また、あくまで自己申告であるため、正確性を担保できないというデメリットもあります。
▼業務日報で記載するべき項目については下記の記事を参考にしてください
推定比率法
推定比率法は、全体の業務時間から逆算をしたうえで、個々の業務量を推定して算出する方法です。管理者が行うこともあれば、メンバー個人が行うこともあります。
実績データを取るためには一定の期間が必要ですが、推定比率法を取れば比較的短期間で実施ができる点がメリットです。ただし、主観が入るため正確性は担保できない点がデメリットとして挙げられます。
業務量調査を行う際のポイント
業務量調査を行う際には、下記のようなポイントに注意をしましょう。
- 業務量調査の目的や意義を従業員に説明する
- 普段通り業務を行ってもらうようにする
- ITツールを導入して調査を行う
業務量調査の目的や意義を従業員に説明する
業務量調査を行うためには、現場の協力が欠かせません。「なぜ業務量調査を行うのか」といった目的や意義を従業員に説明することが重要です。
従業員の心理的安全にも配慮が必要です。「サボっていないか監視されているのではないか」と思われたり、人事評価や能力調査のために行うと思われたりしてしまうと、不信感が募ったり、萎縮してしまう可能性があります。
あくまで業務量に関する正確なデータを取得し、業務改善につなげるものであることをしっかりと説明するようにしましょう。
普段通り業務を行ってもらうようにする
業務量を適切に調査するためには、普段通りに業務を行ってもらうことが重要です。
業務量調査が入るからといって、いつも以上にスピードアップして業務を行ったり、無理に残業したりすると、正確なデータが取得できなくなってしまいます。
あくまで普段通りの要領で、自然体で業務を行ってもらうように説明をして、協力を依頼することが重要です。
ITツールを導入して調査を行う
業務量調査は、ITツールを導入して実施するのがおすすめです。
手書きの記入やエクセルでの管理といった方法を取ると、記入自体に負担がかかり、本来的な業務の計測がしづらくなります。
また、業務量を計測した後はさまざまなデータを加工してレポーティングしたり、分析したりする必要があるため、業務量可視化に特化したITツールを導入することが重要です。
業務量調査におすすめな業務可視化ツール
業務量調査を行う際には、業務可視化ツールを活用するのがおすすめです。
TimeCrowd
TimeCrowdは、タスクごとに所要時間を計測できるツールです。
タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけで「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を計測することができます。
ブラウザ・アプリ・Chrome拡張機能から打刻できるほか、Googleカレンダーなどの外部ツールと連携することで打刻を自動化することも可能です。また、集計したデータは自動でグラフ化されるため、管理側の負担も最小限に抑えることができます。
▼TimeCrowdのレポート画面例
4,000社以上の導入実績をもとに、各社にあわせた運用フローのカスタマイズが可能です。
▼TimeCrowdの導入事例は下記の記事からご確認ください
サービス内容に少しでもご興味のある方は、下記の資料から詳細な機能や料金プランをご確認ください。
時間管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロードOptimal Biz Telework
Optimal Biz Teleworkは、テレワークや在宅勤務の環境下での適切なマネジメントを支援するツールです。
全従業員の稼働状況を一覧で把握できるほか、仕事内容の記録や時間管理を行えるため、業務量調査に適しています。
使用している勤怠管理ツールと連携できるため、勤怠情報の乖離を調査するのにも活用できます。
【料金プラン(税抜)】
- 基本料金:45,000円/1契約
- 基本料金:0円
- 月額料金
- Android、iOS、iPadOS:300円/1台
- Windows、macOS:500 円/1台
Qasee
出典:Qasee
Qaseeは、業務にかかる時間を、業務単位・従業員単位で計測できるツールです。売上に対するコストも集計できるため、プロジェクトの利益率を計測するのにも活用できます。
工数をリアルタイムで計測できるため、想定よりも時間がかかる業務がある場合は迅速に対応できるという点もメリットです。
【料金プラン】
- 要問い合わせ
参照:Qasee
ワークライフログ
出典:ワークライフログ
ワークライフログは、PCの作業ログから業務時間の実態を計測できるツールです。自己申告よりも正確性があるほか、AIによる業務内容の推測を行っているため、より実態に近い工数を算出できます。
時間計測以外にも、フローチャートの自動作成や繰り返しが多い業務の可視化といった機能があるため、業務改善に活用できます。
【料金プラン】
- 要問い合わせ
参照:ワークライフログ
▼業務量調査に活用できる業務可視化ツールについては、下記の記事もあわせて参考にしてください
業務量調査後の対応
業務量調査は、計測して終わりではありません。
ボトネルネックとなる業務やプロセスを特定して、生産性向上を進めたり、働き方改革を促進したりなど、当初の目的に合わせた業務改善の取り組みを行いましょう。
業務改善を行う際には、具体的に下記のようなPDCAを回して進めます。
- 課題の特定
- 解決策の立案
- 解決策の実施
- 検証/改善
▼業務改善の進め方については下記の記事を参考にしてください
業務量調査では、データに基づいた現状把握が重要
業務量調査は、生産性向上や働き方改善の施策を進めるうえで欠かせない取り組みです。調査の意義やメリットを従業員に説明し、現場の協力を得ながら進める必要があります。
業務量調査を行う際には、ITツールを導入して業務時間を計測する方法がおすすめです。ITツールを導入する場合には、シンプルな操作で管理に負担のかからないツールを選びましょう。
時間管理ツールTimeCrowdは、累計4,000社以上の企業様でご利用いただいているツールです。「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を計測し、日頃から確認を行うことで、業務上のボトルネックを特定することができます。
最初の2週間は無料トライアルも可能なため、少しでもご興味のある方はぜひお気軽にお試しください。
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