「テレワークだとなかなか集中ができず、パフォーマンスが落ちてしまう」
「部下がきちんとタスクをこなせているのか心配になってしまう」
多様な勤務形態の普及で働きやすさが改善された一方で、上記のような悩みを持たれる方もいるのではないでしょうか。
働き方が変化しても、変わらずにパフォーマンスを維持するためには、自分で自分を管理する「セルフマネジメント」が重要になります。
この記事では、セルフマネジメントが近年求められている背景やメリット、身につける方法について解説いたします。
目次
セルフマネジメントとは
セルフマネジメント(Self Management)とは、仕事の目標や自己実現のために自分で自分を管理することです。
自分の能力を最大限に引き出すために、日々のタスク・体調・感情・モチベーション・集中力などを自分自身で管理してパフォーマンスを高めます。
セルフマネジメントを適切に行うことで、自分と向き合う時間が増えて、自分の強みや弱みについて把握できるようになります。常日頃から「自分の能力をさらに引き出すためには何ができるか」を考えられるようになり、仕事のパフォーマンスや生活習慣の向上を見込めるようになります。
セルフマネジメントの構成要素
セルフマネジメントは、以下の要素で構成されています。
- メンタルヘルスケア:自分で自分の心のケアを行うこと
- マインドフルネス:目の前で起きていることに意識を向けて集中力を高めること
- レジリエンス:困難に直面しても柔軟に適応する力や、ストレスを感じても回復できる力のこと
- アンガーマネジメント:怒りの感情をコントロールすること
- キャリアデザイン:将来やりたい仕事やなりたい自分・働き方などを設計して実現させること。
セルフマネジメントは、基本的にはビジネスでのパフォーマンス向上や自己実現の観点から言及されることの多い言葉になります。
セルフマネジメントが注目される背景
セルフマネジメントが注目を集める背景として、下記のような社会変化が挙げられます。
- 働き方改革
- テレワークの普及
- 生産性の向上
働き方改革
2019年より働き方改革関連法が施行されたことで、各企業が長時間労働の是正に向けて取り組んでいます。
この取り組みから、働いた時間の長さよりも「限られた時間で生産性や効率性を高める工夫」が求められるようになりました。
また、時短勤務やフレックスタイム制の導入なども徐々に普及しつつあり、全員が同じ時間帯に働くのではなく、さまざまな働き方が実現されるようになりました。
働き方が変わっても、変わらずにパフォーマンスを出すためには、従業員一人ひとりがセルフマネジメントを行い、生産性を維持向上させることが求められています。
テレワークの普及
コロナ禍をきっかけにテレワークが普及したことで、自宅や外出先などのオフィス環境以外の場所で仕事ができるようになった方も多いのではないでしょうか。
従来のようにマネージャーの目の届く場所で仕事をするわけではないため、一人ひとりがセルフマネジメントをしてパフォーマンスを落とさないようにする工夫が求められています。
テレワークでは周囲から監視をされることなく仕事ができますが、同時にマネージャーや同僚からの支援を得づらくなるという側面もあります。仕事の効率性や生産性を高めるだけでなく、同僚とのコミュニケーションを積極的に取り、自分が働きやすい環境を自分で作る努力も必要になるでしょう。
生産性の向上
日本社会では労働人口が減少しつつあり、今後もさらに減少することが予想されています。
各企業には人的リソースが限られているなかで、商品やサービスの付加価値を高めることで、国内外の競合企業と競争していく必要があります。
このような社会的背景から、従業員一人ひとりの生産性向上を図るために、セルフマネジメントを通じてパフォーマンスの向上が求められるようになったのです。
セルフマネジメントのメリット
セルフマネジメントによるメリットについて解説いたします。
- 業務効率化につながる
- 心身が安定して高いパフォーマンスを維持できる
業務効率化の実現につながる
セルフマネジメントの考えでは、時間管理やタスク管理は自分自身で行う必要があります。
どの業務にまず取り組むべきか、時間を多く使うべきかを自分自身で判断できなくてはいけません。そのため、常日頃から優先順位を意識して業務に取り組む必要があるでしょう。
▼優先順位のつけ方については下記の記事を参考にしてみてください
自分に合った方法で、時間やタスクを管理することで業務効率化を図ることができます。従業員一人ひとりが業務効率化を図ることで、組織全体の生産性向上にもつながるでしょう。
▼時間管理やタスク管理の方法・おすすめのツールついては下記記事を参考にしてみてください
心身が安定して高いパフォーマンスを維持できる
セルフマネジメントができるようになれば、心身ともに安定して、常日頃から高いパフォーマンスを維持できるようになります。
一時的な感情による衝動的な行動を回避できるようになり、落ち着いて仕事ができるようになるでしょう。
心身ともに安定すれば、急な欠勤や休職もなくなります。また、心身ともに安定したメンバーで構成される組織では、良好な人間関係を構築できるため、チームワークの向上や生産性の向上も期待できます。
セルフマネジメントができる人・できない人の特徴
セルフマネジメントができる人・できない人の特徴について解説いたします。
自分がどれくらい当てはまっているのか、ぜひチェックをしてみてください。
セルフマネジメントができる人の特徴
セルフマネジメントができる人には、下記のような特徴があります。
- タスクに優先順位をつけている
- 自分のキャパシティを把握している
- ポジティブ思考ができる
- ストレスの解消方法を知っている
とくに自分のキャパシティを把握している人は、セルフマネジメントができている傾向にあります。
自分ができないことに対して不用意に向き合ってしまえば、体調不良やタスクの遅延を引き起こしてしまいます。「自分には何ができて、何ができないのか」を把握することで、自分の心身の安定だけでなく、組織全体のためにも行動できるようになるのです。
また「ポジティブ思考ができること」や「ストレス解消方法を知っていること」もセルフマネジメントを行ううえで重要なポイントになります。誰でも一生懸命に生きていれば、失敗や困難に直面することがあるでしょう。そのときに失望して終わるのではなく、ポジティブに向き合い、立ち直れるかどうかが重要になるのです。
少なくとも常日頃から感じるような多少のストレスについては、すぐに解消できるようになっておくことで、パフォーマンスを振らすことなく安定した日々を過ごせるようになります。
セルフマネジメントができない人の特徴
セルフマネジメントができない人には、下記のような特徴があります。
- 完璧主義
- ストレスを発散するのが苦手
- 人にお願いするのが苦手
とくに完璧主義に陥ってしまうと、タスクをなかなか終えられずに遅延をしたり、長時間労働になってしまったりする可能性があります。また、ミスをした際の落ち込みが大きく、回復に時間がかかってしまうこともあり注意が必要です。
また、自分のキャパシティをきちんと理解して「自分にできないこと」については、最初から人に相談することも視野に入れておきましょう。人に相談ができないと、時間内にタスクを終えられず、組織全体に迷惑をかけてしまう恐れもあります。物事の優先度を自分本位で考えるのではなく、組織全体で考えることで、完璧主義から脱出することができるでしょう。
セルフマネジメント能力を身につける方法
セルフマネジメント能力を身につけるために意識したい、下記のポイントについて解説いたします。
- 目標を明確にする
- 具体的なタスクを設定する
- 時間を意識してタスクに取り組む
- 集中力を高める工夫をする
- 振り返りを行う
- 心身をケアする
目標を明確にする
目標を明確にすることで、達成までの計画を立てやすくなり、セルフマネジメントを意識しながら着実にタスクをこなせるようになります。
1日の目標や1週間の目標など、期間を区切って目標を立てるのがおすすめです。長期に渡るプロジェクトの場合は、マイルストーン(中間目標)を立てることも有効です。
なるべく具体的な目標を立てるようにしましょう。目標が具体的になれば達成感も得やすく、モチベーションを維持することにつながります。
具体的なタスクを設定する
目標を明確にしたら、具体的なタスクに落とし込みます。
タスクがあいまいなままでは、だらだらと仕事をしてしまったり、何をするべきかわからずモチベーションが低下する可能性があるため注意が必要です。
具体的なタスクを設定することで、業務を着実にこなせるようになり、達成感を得やすくなります。
タスクを落とし込む際には、WBSの作成がおすすめです。プロジェクトや日々の業務で必要になるタスクをすべて洗い出し、期日を設けて取り組みましょう。
▼WBSについては下記の記事を参考にしてみてください
時間を意識してタスクに取り組む
時間を意識してタスクに取り組むことも、セルフマネジメントで重要なポイントのひとつです。
「◯時までに終わらせる」「△分悩んで解決しなかったら、誰かに相談する」など、タイムリミットを決めてタスクに取り組みます。タイムリミットを決めておくことで、だらだらと仕事をしてしまうことを防げるでしょう。
また「どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を把握することも重要です。
時間管理ツールTimeCrowdを活用すれば、タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけで、タスクごとの稼働時間を記録することができます。タスクごとに打刻をすることで、メリハリをつけて業務に取り組めるでしょう。
時間管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード集中力を高める工夫をする
時間を決めてタスクに取り組んでいても、集中力が切れてしまうことに悩まれる方もいるのではないでしょうか。
そんな方は、他にも集中力を高める工夫をしてみましょう。たとえば「スマホの電源を切っておく」「1時間に1回ストレッチをする」など、リフレッシュする方法や集中力を切らさない方法を片っ端から試してみるのがおすすめです。
また「集中力はいつか切れるもの」と割り切り、短時間で集中力を高めて、一定時間の休憩を挟むポモドーロ・テクニックも有効です。
ポモドーロ・テクニックでは、25分間タスクに取り組み、5分間の休憩を挟むことが推奨されています。休憩の回数は多くなりますが、タスクに取り組む合計時間は増えるため、どうしても集中ができない人はぜひ取り入れてみてください。
▼ポモドーロ・テクニックについては下記の記事を参考にしてみてください
振り返りを行う
1日の終わりに自分自身の行動を振り返り、フィードバックを行うことも重要です。
目標に到達しなかった場合には、到達できなかった理由と改善策を考えてみることで、翌日以降の業務に活かすことができます。
ただし、できなかったことだけに着目すると気分が落ち込んでしまいます。達成できたことや良かったことについての振り返りも行うことで、達成感が得られるため、モチベーションの維持につながります。
振り返りには、日報を書くのがおすすめです。
▼下記の記事では、日報の書き方や具体例を解説していますのでぜひ参考にしてみてください
心身をケアする
パフォーマンスを維持するためには、自分の心身をケアすることが欠かせません。
疲れたと感じたら無理をせずに、休息や睡眠の時間をしっかりと確保するようにしましょう。自分なりのストレス解消法をいくつか持っておくことで、心身のケアに役立ちます。
また、失敗してもネガティブに考えすぎず、ポジティブな気持ちに切り替えることも重要です。自分を責め立てるよりも、ミスの原因を客観的に分析して次回以降の改善に活かすようにしましょう。
まとめ:TimeCrowdでパフォーマンスをモニタリングしてみよう
セルフマネジメントは、自分自身を管理して仕事のパフォーマンスや心身の健康を維持することです。
近年では働き方の多様化に伴い、第三者に管理をされていなくても、自分でタスクや時間の優先順位をつけて仕事を進めることが求められています。
一方で、完璧主義やネガティブ思考に陥ってしまうと、タスクがなかなか終わらなかったり、心身の調子を崩したりしてしまいます。ポジティブな思考を持ち、時間を意識してタスクに取り組むことが重要です。
一つ一つのタスクに時間がかかってしまったり、1日の業務目標を達成できなかったりする場合には、業務状況を可視化して原因を特定する必要があります。
時間管理ツールTimeCrowdを活用すれば「どのタスクに・どれくらい時間をかけているのか」を記録できるため、時間がかかりすぎているタスクを特定して、改善策を検討することができます。
また、TimeCrowdは累計4,000社以上の企業様でご利用いただいており、とくにシステム開発・Web制作・コンサルティングなどのプロジェクト型ビジネスの業界でご活用いただいています。
最初の2週間はトライアル期間として無料でご利用いただけます。少しでもご興味のある方は下記のサービス資料から、詳細な機能や料金プランをご確認ください。
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