企業には、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源が存在します。これらの経営資源が適切に配分されていないと、生産性や競争力が低下する原因となります。
そのため、ビジネスではリソースを適切に配分する「リソース配分(リソースアロケーション)」が重要になります。
ただし、これはただ均等に配分すれば良いというわけではありません。ときには注力するべき分野にリソースを全集中させるといった判断も必要です。
この記事では、リソース配分(リソースアロケーション)が重要となる理由や具体的な方法について解説します。とくにヒトに対するリソース配分については、おすすめのツールもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
リソース配分(リソースアロケーション)とは
リソース配分(リソースアロケーション)とは、プロジェクトや事業、組織においてリソースを適切に配分することです。
リソースには、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源が該当します。リソースを特定のプロジェクトや部署に偏らせることなく、適切に配分することで、プロジェクトや事業を円滑に遂行することができます。
ただし、ただ均等になるように配分するのではなく、ときには注力するべき分野に集中してリソースを投入するといった判断も必要です。そのため、自社の事業やプロジェクト、それにともなうタスク、抱えているリソースなどを常に正確に把握する必要があります。
また、経営目標を明確にし、それを達成するために適切と思われるリソースを配分することが重要です。
▼下記の記事では「リソース管理」のやり方について解説しています
リソース配分(リソースアロケーション)が重要となる理由
適切な箇所に・適切なタイミングで・適切な量のリソースを配分することで、経営目標の達成に近づくことができます。企業によって注力したい分野やプロジェクトが異なるため、自社にあった配分を考える必要があります。
また、変化の早いビジネスシーンに対応するためには、リソースの配分に気を配ることも重要です。ビジネスシーンや市場が変化しているのにも関わらず、リソース配分が従来のままでは、変化についていけずに競争力が低下してしまいます。
リソース配分をいつでも調整できるように「どこに・どのようなリソースを・どれくらい配分しているのか」は常に把握し、柔軟に変更できるような仕組みを整えておくことが重要です。
リソース配分(リソースアロケーション)の種類
リソース配分(リソースアロケーション)は、ヒト・モノ・カネ・情報に対して行う必要があります。それぞれのリソース配分について、ポイントや具体的な方法を解説します。
ヒトに対するリソース配分
ヒトに対するリソース配分は、配置の見直しや調整、人員補充などが該当します。
ただし、チームや部署、プロジェクトに配置する人数を見直すことだけが対象ではありません。メンバーのスキルアップやフォロー、メンタルケアなどもヒトに対するリソース配分に含まれます。
チームやプロジェクトに必要なスキルを持った人材が、適切に配置されているか確認することも重要です。スキルが足りていない場合は、スキルを持った人材を配置するか、研修や教育を行ってスキルアップを図る必要があります。
▼人員配置については下記の記事でも解説しています
人的リソースは、多すぎても少なすぎても生産性の低下につながります。そのため「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を常に把握し、稼働状況をもとにした適切なリソース調整を行うことが重要です。
メンバーごとの、タスクの所要時間を把握するには、工数管理ツールTimeCrowdの活用がおすすめです。タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻するだけで、タスクごとの所要時間を記録できます。また、記録したデータはリアルタイムで可視化されるため、集計を行う手間もかかりません。
▼(例)TimeCrowdのレポート画面
また、メンバーごとの時間単価を設定することで、チーム・プロジェクト・タスクごとの人件費を算出することも可能です。収益性といった観点からも、人的リソースの見直しに活用できます。
工数管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード人的リソースの配分を最適化させた企業事例
株式会社カラダノート様では、一人の従業員が複数のプロジェクトを兼任することが多く、プロジェクトごとの工数を把握しづらいといった課題を抱えていました。
「誰が・どのプロジェクトに・どれくらいの時間をかけているのか」の把握が必要という理由から、工数管理ツールTimeCrowdを導入。その結果、プロジェクトごとの工数や収益性を把握できるようになり、人的リソースの適正化や業務改善に取り組めるようになりました。
▼株式会社カラダノート様の事例は下記の記事からご確認ください
モノに対するリソース配分
モノとは、企業における設備や物品が該当します。
設備が少ない、もしくはスペックが低すぎて業務をこなせないと、生産性が低下する原因になります。一方で、設備を過剰に投入しても使いこなせず無駄になってしまうため、適切な量を配分する必要があります。
また、設備が古かったり、故障したりしていないかなどを確認することも重要です。物理的な機器だけでなく、システムや業務アプリケーションなども定期的に見直しを行い、機能や使い勝手が適切かどうかを確認します。
カネに対するリソース配分
カネとは、企業の運営資金のことです。プロジェクトや事業、設備、人材の採用など、必要な箇所に適切な量の資金を配分する必要があります。
また、現在の配分だけでなく、将来への投資にどれくらい回すかを考えることも重要です。
▼コスト管理については下記の記事でも解説しています
情報に対するリソース配分
情報やノウハウ、ナレッジがあっても、組織内で適切に配分されていなければ意味がありません。必要な場所に必要な情報が行き渡るように、適切な配分を行う必要があります。
情報を必要に応じて参照できるようにするためには、クラウドストレージや情報共有ツールを用いてアクセスしやすくすることが重要です。専門スキルがなくても情報を参照できるように、使いやすいツールで管理することも重要となります。
▼おすすめの社内情報共有ツールについては、下記の記事で解説しています
リソース配分(リソースアロケーション)がうまくいかない原因
リソース配分(リソースアロケーション)にはさまざまな種類がありますが、特にヒトのリソースについて配分がうまくいかない原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- タスクの割り当てが過剰
- コミュニケーション不足
- 上記の原因と、それぞれの対処法について解説します。
タスクの割り当てが過剰
リソース配分が偏り、特定のメンバーやチームにタスクの割り当てが過剰になってしまうと、疲労が蓄積したりモチベーションが低下したりする原因になります。
最悪の結果、スムーズにプロジェクトを遂行できなくなる恐れもあるため、タスクの過剰な割り当てが常態化しないように管理することが重要です。
▼業務配分が偏る原因や解決策については下記の記事で解説しています
コミュニケーション不足
適切なリソース配分を行うためには、メンバーと綿密にコミュニケーションを取り、情報が正しく共有されているかを確認することが重要です。
一人ひとりが抱えているタスクだけでなく、チームや部署全体のタスクや業務プロセス、プロジェクトの進捗を共有することで、ヒト・情報・時間などのリソース配分が適正化されやすくなります。
リソース配分(リソースアロケーション)を成功させるポイント
リソース配分(リソースアロケーション)を成功させるための、以下のポイントについて解説します。
- 目標を明確にする
- プロジェクトのタスクを正確に把握する
- 現状のリソースを正確に把握する
目標を明確にする
リソース配分を行う前に、経営目標を明確にしておく必要があります。
目標が明確になっていると、注力すべきプロジェクトや事業、部署などにリソースを注ぎやすくなります。
プロジェクトのタスクを正確に把握する
プロジェクトのタスクを正確に把握していないと、特定のチームやメンバーにタスクが偏ってしまう原因となります。
WBSなどを作成して、プロジェクトのタスクを洗い出すことから始めましょう。
▼WBSの意味や作成方法については下記の記事を参考にしてください
現状のリソースを正確に把握する
リソース配分を行う前に、自社や部署の中で「どのリソースが・どれくらいあるのか」を正確に把握することが重要です。
現状のリソースを正確に把握できていないと、過剰なリソースを投入したり、リソースが不足したりしてしまいます。また、メンバーの人数だけでなく、一人ひとりが保有しているスキル・経験・適性なども重要な情報になるため、細かく把握できる状態にしておきましょう。
人的リソースの管理には「TimeCrowd」を活用しよう
リソース配分(リソースアロケーション)とは、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を適切に配分することです。組織全体が所有しているリソースを正確に把握したうえで、注力すべきプロジェクトや事業を決定し、リソースを適切に投入する必要があります。
とくに人的リソースの配分を改善したい場合は、「誰が・どのタスクに・どれくらい時間をかけているのか」を把握することが重要です。各タスクの時間管理には、操作方法がシンプルで導入のしやすさが特徴のTimeCrowdがおすすめです。
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