あるきながラジオ#20 「エンジニアに自由を」から「世界に価値を」に経営理念を変え、プログラミング教室のために弟子募集を始めるスタートアップテクノロジー菊本さん

TimeCrowd代表があるきながら語るポッドキャストのweb版です。
音声はこちらで聴くことができます。


2019.3.22

西小倉 今日のゲストはスタートアップテクノロジーの菊本さんです。よろしくお願いします。

菊本 よろしくお願いします。

西小倉 菊本さんとは4〜5年前からの付き合いで、クラウドソーシングが盛り上がっていた時に、クラウドワークスを活用して先駆的にエンジニアを取りまとめてやっていたりだとか、経営もしながらコード書いたりだとか、すごく尊敬しています。他にも色んな会社の技術顧問したりとか色々されてたりしていて、すごいですよね。かなりマルチで活動されているので、僕のロールモデルでした。

菊本 ありがとうございます。

西小倉 スタートアップテクノロジーの簡単な紹介をしてもらってもいいですか?

菊本 はい。スタートアップテクノロジーという会社をやってまして、会社の理念が、「起業家に機会を。世界に価値を。」っていうので。昔は「エンジニアに自由を。」っていうのもやっていたんですが、エンジニアに自由をって今更言うことじゃないなと思って。

西小倉 すでに自由ですもんね(笑)たしかに。

菊本 はい(笑)なのでやめました。

西小倉 エンジニアの売り手市場すごいですよね。自由を目的にするんじゃなくて、価値を提供することを目的にしようとするってことですか?

菊本 そうですね。自由自体は当たり前のようにあるべきというか、もう働き方改革の流れから、割と結構自由が身近になってきているので、今更僕が声を上げて言うことでもないかなと。

西小倉 なるほど〜。今、第二フェーズになっている訳ですね。

菊本 そうですね。価値観も少しずつ変わってきていて。

西小倉 ぜひ聞きたいですー!

菊本 ありがとうございます。なのでそんな感じで受託の会社をやりながら、プログラミングスクールを、今ちょっと休止しているんですが、また今年の夏頃再開予定で今進めています。

西小倉 いいですよねー!プログラミングを教科書通り教えるっていうのは結構あるんですけど、少し違うんですよね。

菊本 そうですね。うちが受託の会社というのもあって、いわゆる現実の仕事のレベルというか、仕事ってこのレベルなんだよっていうのを、僕らはすごく知っているんですが、実際にスクールの色々なカリキュラム見ても、現実的な仕事に近いカリキュラムになっていない。

なのにそれで就職できるよって言うのもちょっと違うかなと思って。就職した後のレベル感がちゃんと見えてないと、そもそも成立しないのかなと思っていて。なので、うちで仕事としてやっているレベルのものを教えようというところですね。

西小倉 たしかに。プログラミング教育って、プログラミング作る仕事につかずに立ち上がっているところがほとんどですよね。

菊本 そうですね。プログラミングを楽しんでやりましょうっていうスクールだったら、全然いいと思うんですけど、就職できますって言うなら、少なくとも就職できるレベルのものをやらなきゃ意味ないと思うので、そこは最低限やろうという感じですね。

西小倉 そうですね。今色んな開発予算とかある訳じゃないですか。それを分配する人って、プログラミングがわからない人ばかりだから、それでプログラミングを少し学んだだけの人に発注してしまって、何百万か溶かすみたいな感じになっちゃいますよね。

100人に1人は天才がいて、2ヶ月くらい学んだだけで伸びる人もいるというのは嘘じゃないんだけど、それがフィーチャーされて、「そんな稼げるようになるんだ」ってなって。でもその後ろには、発注失敗して何百万溶かしてる人たちがいて、その人たちはそういうこと言わないじゃないですか。その発注ミスで数百万溶かしたなんて言えないから、葬られていくっていう。

菊本 そうですよね。結構周りの知り合いとかでも、「スクール卒業生を社員で採ったんだけど、できないから教えてもらえませんか?」ていう依頼を受けることもありますね。

西小倉 あー…経費がそこで使われてしまう。

菊本 せっかくスクール出たんだったら、研修費くらいは浮かせてもらえると嬉しいじゃないですか。ちゃんと仕事に沿ったカリキュラム、仕事に沿った開発フロー、やり方っていうのがベースにはありますね。

西小倉 たしかにそこなかったですね。さっき、研修費払う側も辛いっていう話出ましたけど、研修受ける側も辛いですよね。「プログラミングできる、できる」って煽られて、やろうと思って就職できるんだけど、バリューがでなくてしんどくなっていくみたいな。理想と現実のギャップもあってメンタル的にも辛そう。そうならないように、スクールのうちから、「お金稼げるプログラミング力ってこうだよ」っていうのを教えられるというのは、その人のメンタル的にもいいですよね。

菊本 そうですね。結局、プログラミングを教えるというよりは、あくまで仕事をメインとするのであれば、単純なプログラミングができるだけではなくて、チームでのやり方だったり、開発フローとか、質問の仕方とか色々あるじゃないですか。相手にわかりやすいコードの作り方とか。そういうのをおざなりにしちゃってるのかなとか。

西小倉 実務経験ない人が、カリキュラム作ってるからわからないですよね。

菊本 そうですね。あと、エンジニアの就職経験ない人が教えてる側だとかなり問題だなと思っていて。それって普通におかしいよねって。

西小倉 どこかのプログラミングスクールの卒業生に、うちが仕事お願いしたら、Railsで、Rails newなんとかってやったら最初のひな形ができるじゃないですか。なのでとりあえず、Rails newしてプルリクで送ってくださいって言ったんですよ。そしたら、READMEに「Rails new」ってテキストで書いたものがプルリクで来たんですよ。面白くないですか?(笑)

菊本 すごいとんちんかんな…(笑)

西小倉 教科書で学ぶと、Rails newするって学ぶから、それをREADMEに「Rails new」って書いて送るって、確かにそういう発想になるんだみたいな。実務経験がないとそうなるんだと。「何かサービス作る時はRails newする」って教科書に書いてあるから。少しでも何か仕事すればそんなことしないじゃないですか。なので、これは僕の中で結構衝撃的な出来事でしたね。

菊本 すごいですね(笑)結構そう意味で、だいたい仕事入った時って、Rails newってやる機会ないですよね。だいたい人のコード読んで直したり、機能追加したりっていうところから少しずつ入るっていう。まずそこに入れるように、ソースを読んで、差分のところをプルリクエスト送るっていうところですよね。それが仕事の入り口だと思うので。まずそこをできるようにっていうのが、スクールのゴールになるのかなっていう。

西小倉 いいですね。それができてたら結構自信持ってプロジェクト入れられますもんね。前回が1期生で次が2期生でしたっけ?

菊本 もう6期生くらいまでやってるんですけど、夏はオンラインも含めてやっていこうと思っているんですよね。RUNTEQ前回やった時には、週5フルコミットだったんですよ。でも、なかなか3ヶ月週5フルコミットできる方っていらっしゃらないし、大変なのかなと思うので、オンラインも組み合わせてやるようにはしようと思っていて。

西小倉 へー!いいですね。色々受託とかもされてますけど、RUNTEQにも結構力を入れているんですか?

菊本 そうですね。受託と、今後はRUNTEQが完全に1本として事業部を作ってやりたいなと思っていて。結構今回は力いれてやりますね。

西小倉 うちもエンジニア本当に足りないけど、教えるリソースがないから、RUNTEQとかがあってもらえるとすごくありがたいですね。あと、4月から弟子を募集されるということで。なので最後にそこの話をしていただいて。

菊本 はい、夏にRUNTEQを再開するんですが、カリキュラムを見直そうと思っているんですね。でも、僕自身が駆け出しエンジニアの気持ちがもう分からなくなってしまっていて…。なので、ここでもう一回、駆け出しエンジニアの人を育てながらカリキュラムを作ろうと思っているんですよ。

西小倉 なるほどー!いいですね。

菊本 その後3ヶ月後には、ほぼほぼ卒業みたいな感じになって、その後RUNTEQの授業にコミットしてもらいたいなっていうのがあります。なので、プログラミングだけじゃなくて、ビジネスマーケティングとか、講師とか後々やってもらったり、エンジニアの領域を超えたフルスタックエンジニアになりたい人を募集したいですね。

西小倉 めちゃくちゃチャンスじゃないですか!弟子の条件としては、どういう条件があるんですか?

菊本 そうですね。やる気というか、スタートアップぽいことをやるんで、マインド感ですかね。前向きな人がいいですね。あと、ビジネス経験ある人は優遇しようと思ってるんで。

西小倉 プログラミング書けなくても、ビジネス経験があればそこからプログラミング覚えてっていう感じですかね?

菊本 そうですね。

西小倉 そうなんですねー。ぜひ2回目、3回目でRUNTEQの話とかまた聞かせてください!

菊本 分かりました。

西小倉 菊本さんでした!ありがとうございました。

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