あるきながラジオ#19 「使う人が作るのが最強よね」という話を伊織さんとしました

TimeCrowd代表があるきながら語るポッドキャストのweb版です。
音声はこちらで聴くことができます。


2019.3.21

西小倉 本日伊織さんがゲスト2回目ということでよろしくお願いします。

伊織 お願いします。

西小倉 前回、自己紹介的な感じで働き方とかのお話を聞いたんですけど、そこから掘り下げてお話できたらと思います。普段、コミュニケーションする機会は多いんですよね。でも普段の話って、具体的な案件名とかが入っちゃうからね(笑)

伊織 そうですね(笑)

西小倉 それはさすがに放送できないんで、なんか普段話していることって、抽象度上げるとどういうことだろうっていう。
プログラミングの世界もみんなプログラム書くじゃないですか。それで個人情報とか扱ったりするんだけど。例えば、Webサービスを10個作りましたと。それで全部メールアドレスでログインして、パスワード設定して、パスワード忘れた方はこちらとか作って共通する部分っていっぱいあるじゃないですか。それを共通化して、オープンソースに公開するんですよね。

伊織 なるほど。

西小倉 じゃあ、他の人がWebサービス作りたいってなった時に、1からログイン機能とか実行しなくてもそれを使えば大枠できてるみたいな。

伊織 再利用ってことですね。

西小倉 そうそう。再利用することで、新しいことができますよっていうのがあって。プログラミングの世界はそういうのがあるんで、それ以外のバックオフィス系とかも、僕らの知見があるわけじゃないですか。それで、お預かりしている機密情報を公開するのは絶対ダメなんですけど、周りの共通部分はオープンにしていきたいなと思うんですよね。それをすることでフィードバックももらえるし。誰かの役に立つかもしれないし、逆にもっと良いやり方を知ってる人に届いたら、「もっとこうした方がいいよ」っていうフィードバックをもらえるかもしれないし。

伊織 それ知りたいですね。

西小倉 いいよね。今バックオフィスの自動化の案件してて、社内のバックオフィスもそうだけど、仕事として受けたりするじゃないですか。それで、ヒアリングに行くと、なんか課題感が近いよね。

みんな請求書が何百枚も来て、取りこぼしがあってとか。月末で締めて月初ですぐやるためには、月の半ばは全然忙しくないんだけど、月初だけは徹夜でやらないといけないとか。そういう課題を抱えて、でも紙だからできないんですみたいなのを、「これ何回も聞いたな」みたいな。みんな会社ごとに課題持ってるから。

それを現場で解決しようとしてるから、とある会社は解決するんだけど、それを他の人と共有しないから、また同じことになるんですよね。なので、そういうバックオフィスの知見とかを広めていきたいですよね。
たとえばslackとか、Chatworkを使わずに全部仕事回すとか僕無理で。

伊織 無理ですね〜。もうメールだけじゃ無理ですよね。

西小倉 メールはもう本当に無理だけど、メールに慣れてる人だったら、チャットがよく分からないから、そこで生産性の差がすごいよね。

伊織 すごいですよね、メールのみだと。スピード感皆無ですもんね。

西小倉 送信キャンセル機能つけてるから、送信するのにも5秒くらいかかるし…。逆に僕らIT企業として結構色んなもの取り入れてやっているつもりではいるけど、実は効率悪くやってることってあるかもしれないですよね。

伊織 あるかもしれないですよね。ありそうだな〜(笑)

西小倉 何に時間を使ってるか。それこそTimeCrowdで時間測ってやってると思うけど。何に時間を使ってますか?

伊織 そうですね、今は全体の把握に結構時間を使ってるかなって思いますね。

西小倉 バックオフィスとはいえ、どういう案件なのかということを把握しないとやっぱりわからない。バックオフィス担当として、受託のプロジェクトがいっぱいあるわけで、一番知りたいのは、請求タイミングとかですよね。他に知りたいことって何だろう。

伊織 優先度。

西小倉 なるほど!会社によっては、請求書送るのをこの日より遅かったら受理しませんというのもありますもんね。普段一つ一つの具体的な案件に忙殺されて、抽象度上げた話ができないからこういう話、いいですね!

請求はそれで、優先度が分かればそもそもこの受託の案件儲かってるのか、案件ごとの利益率とか、売り上げ金額、プロジェクト始まった時から今までの出した請求書と、出す予定の請求書が欲しいですよね。大学の案件とか、一年間ガーってて作って、一年後に一千万振り込まれるみたいな。それ危ないよね。一千万入ってくるまでは、原価全部先出しとか。そういう情報もまとまってないといけないですよね。

伊織 そうですねー。

西小倉 僕たち時間測ってるから、時給換算で原価割り出すことはできますと。それでプロジェクトに紐づくサーバー代とかは、今boardっていうクラウド会計システムを入れて、そういうのもできるの?プロジェクト管理をして、プロジェクトに紐づく原価管理ってできるじゃないですか。それを入れていく感じ?

伊織 そうですね。boardは直感的にできるっていうか、慣れるまでは早かったですね。すごい使いやすくて、わかりやすくて。

西小倉 boardを作った会社が、普通に受託開発をやってて、その受託開発のあらゆることを自動化しているので、フィット感はすごいですよね。

伊織 わかってるんですよね、多分。

西小倉 うん。わかってる。自分たちがもう使ってるからね。「自分たちは使ってないけどユーザーがこういうの欲しがってるんじゃないか」って作っても誰も使わないみたいな。

自分たちが最適なのを使うっていうのはすごい重要ですよねー。Chatworkも最初社内ツールとして使うけどっていうところから始めたらしいですし。

伊織 そうなんですね。

西小倉 色んな受託やってて、横目で上手くいってないプロジェクト見た時に、「ルナルナ」みたいな女性の生理の管理アプリを男性が作ってて、大変そうだった。だってユーザーじゃないもん(笑)なので、使う人と作る人って近い方がいいですよね。

なので伊織さんの場合、今バックオフィスをやってて、最強なのはちょっとコードを書けて自分で自動化できちゃうっていうのが理想ですよね。

バックオフィスを分からないエンジニアにお願いすることになった時に、かなり細かく定義して渡さないと、違うものが上がってくるよね。自分でできることをやって、基本的な技術ってもう変えてきてるから特殊なことをしなければだいたいのことはできて、やっぱり技術的にどっかは詰まるんですよね。なんかプログラムのバージョンがどうのこうのとかで。そういうところだけは一般的なエンジニアにお願いするっていう分業がすごくいいですよね。

伊織 そうですね。そうなりたいですね。

西小倉 なれそうじゃない?昔は入力フォーム作るだけでもプログラム書かないといけなかったけど、今はGoogleフォームとかkintoneでできるわけじゃないですか。それだけでも一切コード書かずにkintoneいじってるだけでまずはいいんですよ。それでどんどんアプリ回して、その次にカスタマイズっていう。

今回の結論は、普段いっぱい話してるのをPodcastを通じて抽象化できる訓練ができればいいなと。

伊織 抽象化する訓練ですか?

西小倉 よくレンガの話あるじゃないですか。レンガ作りの職人がいて、一人は「これはお金を稼ぐために嫌々やってるんだ」、もう一人は「良い家を建ててみんなが心地よくなるためにレンガを作ってるんだ」って言ってて。レンガを作る行為は一緒でも想いが違うから生産性が違ったりだとか幸福度が違ったりするわけですね。

普段の仕事も、受け取った請求書を効率的に回すっていうのが具体的な作業なんだけど、これって抽象度上げたらどうなるんだろうっていう。

バックオフィスの市場ってすごく大きくて、たくさんの時間がバックオフィスに投入されているわけでそれが、こういう風に抽象化できたらたくさんの人の時間を増やすことができて、もっと家族との時間とかを大切にできるよねみたいな。

そういうのってなんとなく思ってるけど、言語化する機会って少ないと思うから、そういうのをPodcastを通じてやっていけたらなと思います。
今日もありがとうございました。

 

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