「要件定義の段階では、赤字になるはずではなかった」
「プロジェクトが終了した段階で赤字に気づいた」
このように利益を得るために受注したプロジェクトにも関わらず、赤字という結果になってしまうことに悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、赤字プロジェクトが生まれる理由や対策について解説します。ぜひ、本記事を参考にプロジェクトの収支改善に取り組まれてみてください。
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赤字プロジェクトを防ぐうえで重要な収支管理
赤字プロジェクトを防ぐうえで、プロジェクトの収支管理はとても重要です。以下で、プロジェクトの収支管理とは何か、そして重要である理由について解説します。
プロジェクトの収支管理とは?
プロジェクトの収支管理とは、文字どおりプロジェクトの収入と支出を管理することを意味します。
利益を得るためには、プロジェクトが進行している段階から収支管理をすることが重要です。ムダなコストの削減や人員の再配置・追加といった判断を迅速かつ的確に行うことは、プロジェクトの遅れを防いだり、収支バランスを保ったりすることに繋がります。
また、収支管理を適切に行うことで、損益分岐点の見極めができます。利益を確保できるラインを把握することで、赤字とならないバランスを保ったうえで追加リソースを投入することができます。
▼プロジェクト収支管理の取り組み方やおすすめのツールについては下記記事を参考にしてください
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プロジェクトの収支管理はなぜ難しい?
赤字プロジェクトを防ぐうえで、収支管理の重要性は理解していても、適切に管理を行えない場合もあります。
とくに収支管理に関わるシステムが複数あったり、必要な情報が入力されていなかったりといった場合には、収支管理に必要な情報を集めるのに時間がかかってしまうでしょう。
多くの企業ではプロジェクトの収支管理をExcelで行っていますが、実態としては操作ミスや共有ミスなどが発生してしまい、正しい収支データを計測できていません。管理に手間がかかってしまうことや正確な数値計測が難しいことが、プロジェクトの収支管理を難しくしているひとつの原因として考えられます。
赤字プロジェクトが生まれる原因とは?
プロジェクトが赤字になる原因について解説いたします。
要件定義の検討が不十分
十分に要件定義を行わずに見切り発車で受注すると、赤字プロジェクトが発生する原因となります。
要件定義はプロジェクトの重要なポイントになるため、求める成果・スケジュール・予算などについてしっかりとすり合わせる必要があります。要件定義に対して共通認識を持たずにプロジェクトを開始した場合には、途中での仕様変更や修正が発生し、スケジュールの遅延が発生する可能性もあるでしょう。
納品の遅れや修正によってコストは増大します。不十分な要件定義は赤字プロジェクトが生まれる原因の1つと言えるでしょう。
予算不足
想定した以上にコストが増大し予算不足となれば、当然ながら赤字プロジェクトとなります。
要件定義とも関連しますが、成果に対して妥当な予算で受注しなければ、プロジェクトの途中で予算が不足する可能性が高くなります。
その他にもプロジェクト途中での仕様変更、完成後の修正といった追加依頼が発生し、コストが増えるケースもあるでしょう。その場合には、追加の依頼を安易に受けずに別途請求する必要があります。別途請求が発生する旨を見積もり段階で事前に伝えておくと、追加依頼によるトラブルや赤字プロジェクトとなるリスクを回避できるでしょう。
プロジェクトメンバーのスキル不足
プロジェクトに携わるメンバーのスキルが不足していると、想定通りに作業が進まないため赤字プロジェクトとなる原因になります。進行が遅れてスケジュールがずれこむことで、人件費などのコストが増えるためです。
プロジェクトメンバーを選定する際はトラブルを想定し、カバーできる経験豊富な人材をバランスよく配置しましょう。
プロジェクトマネージャーの管理能力不足
プロジェクトマネージャーの管理能力が不足しているとマネジメントが適切に行えないため、赤字プロジェクトが発生する原因になります。
プロジェクトマネージャーは、スケジュールの進捗管理・コスト管理・チーム管理といったプロジェクトのマネジメントを行う重要な役割を担うポジション。そのプロジェクトマネージャーの管理能力が不足していれば、プロジェクトの遅れや赤字プロジェクトを発生させる直接的な原因になるのです。
プロジェクトマネージャーの選定は管理能力や責任感があるかなどを見極め、プロジェクトメンバー以上に慎重に行う必要があります。
チームのコミュニケーション不足
プロジェクトメンバーとのコミュニケーションが円滑に行われない場合、進捗状況が不透明になり赤字プロジェクトとなる可能性が高まります。
また、コミュニケーションが取れているように見えても、抽象的な尺度で情報共有を行っている場合は注意が必要です。「問題なく進んでいる」「できている」といった情報共有を行った場合、個々によって受け取り方のニュアンスは異なります。具体的な作業内容や数値を提示し、プロジェクトメンバーの誰もが同じ尺度で理解できるコミュニケーションを取ることが重要です。
赤字プロジェクトを防ぐための対策
プロジェクト状況の可視化、コミュニケーションの円滑化、工数と作業時間の紐づけといった赤字プロジェクトを防ぐための具体的な対策について、以下で解説します。
プロジェクトの状況を可視化する
赤字プロジェクトの発生を防ぐうえで、プロジェクトの状況を可視化することはとても効果的。進捗状況・課題・予算・コストといったプロジェクトの状況を見える化するには、ITツールの導入がおすすめです。
プロジェクトメンバーが全体で同じ情報を把握できれば、各プロセスの実行がスムーズになるので生産性アップも期待できるしょう。
▼プロジェクトの状況を可視化する方法については、下記記事を参考にしてください
プロジェクトメンバーのコミュニケーションの円滑化
プロジェクトメンバー間で共通の尺度を持ち、適切なコミュニケーションを取れる環境を整備できれば赤字プロジェクトの対策になります。
また、プロジェクトメンバーそれぞれの役割や責任の分担を明確にすることも大切です。そして、重要な情報はリーダーに必ず報告するといったフローを整えると、コミュニケーションに割くリソースも抑えられるでしょう。
プロジェクトメンバーのコミュニケーションの円滑化は赤字プロジェクトの防止になるだけでなく、作業効率のアップやプロジェクトの問題発生を未然に防げるといったメリットもあります。
工数と作業時間を紐づける
想定した工数と実際の作業時間を紐づけることは、赤字プロジェクトを防ぐうえで大きな効果が期待できます。
工数の見積もりが不十分な場合には、作業日数や人数の不足が発生する可能性が高いです。ITツールを利用して実際の作業時間と工数を紐づけることで、このような想定と実態の乖離にすぐに気づけます。また、不足した場合だけでなく、過剰な人員配置にも気づけるのでリソースの最適化にも役立ちます。
赤字プロジェクトの対策として作業時間と工数を紐付けるうえで、おすすめしたいツールがTimeCrowdです。
タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけで「どの業務に・どれくらい時間をかけたのか」をリアルタイムで確認できます。メンバーごとに時間単価を設定することで、プロジェクト(タスク)ごとの人件費を自動で算出することも可能です。
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とくにシステム開発・Web制作・コンサルティングなどの工数管理が必要になる企業様におすすめのツールです。時間をかけすぎている業務を可視化して改善することで、業務効率化を図ることができます。
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赤字プロジェクトが発生してしまう主な原因は、不十分な要件定義・予算不足・スキル不足など、さまざま考えられるでしょう。
しかし、何よりも大切なのは支出が予算を上回らないようにすることです。そのためには、適切な予算を設定することはもちろん、タスクごとの稼働時間を可視化して無駄な業務が発生しないように管理することが重要になります。
プロジェクトごとの収支管理を行いたい場合には、TimeCrowdのような運用負担の少ない時間管理ツールを導入してみることをおすすめします。
▼プロジェクトごとの予実管理を行う方法については下記記事でもご紹介していますので、あわせて参考にしてください