タイムマネジメントに欠かせない交渉術

作業時間の削減や、生産性を高める上で大前提になるのが、作業内容そのものの明確化ではないでしょうか?

作業の内容と目的をしっかりつかむことで、作業のどの部分が重要で、どの部分を短縮できるのかが分かってきます。全ての作業に必ずしも100%の力を出し切り、やり遂げる必要はないのです。

また、時間をたっぷりかけるからと言って、必ずしもクオリティが上がるわけではありません。時間短縮術や、仕事が早い人の特徴を紹介するビジネス書などでは、よく7割や8割のパワーで仕事をすると書かれていますね。

この7割や8割のパワーで仕事をするにあたって大切なのが、どこに重点を置くかということです。この重点を掴むからこそ、7割、8割のパワーで仕事ができるのです。ではこの重点を掴むには何が必要なのでしょうか?それは「聞くこと」。それもただ聞くことではありません。相手が求める潜在ニーズと顕在ニーズを見分けることが大切なのです。

ここでは、これらを見分ける交渉術について紹介します。

潜在ニーズと顕在ニーズが作業時間を短縮する!?

仕事を進める際には、自分だけではなく、複数の人がかかわってくることでしょう。それはあなたが作業を依頼する場合や、依頼される場合などさまざまです。自分一人で完結する場合以外は、誰かに作業の依頼を受け、作業をして、確認し納品する時間が出てきますね。

時間を上手に使うためには、この「依頼を受けるとき」が何よりも大切です。

依頼を受ける際に明確にしなければならないのは、納期や作業方法ですね。しかし、その際に潜在ニーズと顕在ニーズをしっかり掴むことが欠かせません。潜在ニーズと顕在ニーズの明確化は、営業にも欠かせないスキルです。顧客が求める顕在ニーズと目に見えない潜在ニーズを満たそうとすることによって、営業スキルを伸ばせるというものです。

例えば、接客したお客様が新しいスマートフォンが欲しいとします。スマートフォンが欲しいのは顕在ニーズ。これだけの情報では、ただ新しいスマートフォンを勧めるだけの通り一遍の営業しかできません。

大切なのは潜在ニーズ。なぜ新しいスマートフォンが欲しいのか。新しいスマートフォンで何を、どんなことをしたいのかという潜在ニーズを聞き出すことで、そのお客様に最適な新しいスマートフォンの機種が明確になり、顧客満足に繋がるのです。

これと同様に、依頼を受けるときには顕在ニーズだけでなく、潜在ニーズの深堀りが必要です。例えば、あなたがパワーポイントの資料作成を3日後までにお願いされたとしましょう。そこで何も確認しなければ、100%のパワーで納期までに仕上げることしかできません。しかし、そのパワーポイントの資料を何に使用するのか?誰に見せるのか?どんなプレゼンを考えているのか明確化することで、より相手が求めているものが見えてきます。

そうすると資料の不要な部分や追加が必要なものも提案できるでしょう。またこの明確化をおこなうことで、その後の修正や追加作業も少なくなり、結果的に時間を短縮することができるのです。そしてもちろん、クライアント側も、本当に求めていた資料が手に入り、大満足という流れです。

クライアントを満足させてさらなる信頼を勝ち取るのみならず、仕事は効率化、最大化され、自分の時間の余裕を得ることができます。つまり、皆が得をするというわけです。

また、あなたが誰かに作業を依頼するときも、ただ、作業方法を伝えるだけではなく、潜在ニーズ、何に使用するのかなどの情報を添えてあげましょう。そうすることで、さらにクオリティの高い成果を得られる可能性がグッと高くなりますよ。

潜在ニーズの聞き出し方

顕在ニーズと違い、潜在ニーズはしっかりと聞かなければ、なかなか表には出てきません。潜在ニーズを聞き出す方法は、5w1hが基本です。特に「What」と「Who」がオススメです。

「何に使用するのか」を知るだけで、作業のイメージが大きく変わります。例えば、日々何気なく作業している仕事でも、作業依頼を受けた時、思い切って「何に使用するのか」を尋ねてみましょう。そうすることで、どこに重点を置けばいいのか自然と見えてきます。

それを繰り返すことで、自然とあなたが行う作業時間の短縮もできるはずですよ。

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