会社員でもリモートワークでも、時短のカギはメールやチャットのメッセージの処理能力ではないでしょうか?
統計データによると、会社員が1日にメールの送受信に費やす時間は約2時間にも及ぶそうです。まだまだ試行錯誤の状態ですが、私がメッセージの処理能力向上のために試してみて効果のあった方法について紹介します。
メールの処理に1日の4分の1を費やしている?!
先日、一般社団法人日本ビジネスメール協会が面白いデータを発表していました。
なんと会社員の1日の平均通数は送信「12.62通」、受信「39.28通」。さらに役職が高くなるにつれて通数が増えるそうです。そして、この1通のメールを作成するのにかかる平均時間は6分、役職別では「部長クラス」が平均5分かかるという統計が出ています。
送信「12.62通」×6分で、メールの送信だけで75.72分もかかっているということになります。さらにメール1通を読む時間を1分と考えると、プラス39.28分。合計で約115分も費やしていることになるのです。
平均8時間の勤務時間のうち、1/4の時間をメールにとられてしまうのです。さらにリモートワークとなると、仕事の指示、確認、報告がほぼメッセージになります。するとこの送受信の数は、会社員に比べると倍以上になるでしょう。そうなると、メッセージにとられる時間の割合も自ずと大きくなります。
そのため、生産性を上げるためにも、働き方を変えるためにも大切なのが、このメールやメッセージの処理能力ということに気付かされますよね。
メールやメッセージの時短における2つのポイント
効率化させるメール術でよく見かけるのが、振り分けること、優先順位を決めること。そして、メールやメッセージを見る時間を決めることです。
仕事量の約1/4以上を占めるメールやメッセージは、もはやついでの仕事ではなく、大事なタスクです。スケジュールでメールやメッセージの確認時間をしっかりとることで、作業の途中に気を取られることなく、落ち着いて作業ができます。ここで、気を付けたいのがこのメールやメッセージを確認するタイミングですね。
メールやメッセージの確認時間を決める
さまざまなメール処理法で言われているのが、メール、メッセージの確認を1日3回にとどめることです。そのタイミングは、出社後、昼食前後、退社前が最も多いようですね。
経営者や役職に就く方になると、出社、退社の移動時間にこのメールやメッセージの確認時間を当てている方も多いようです。このメールやメッセージの確認時間を決めることを試してみましたが、効果がすごく高く、1通1通来るたびに反応しない分、作業にも集中できます。さらにその後の返信もスムーズです。
「週刊ダイヤモンド/仕事超速化の技」にもありましたが、この方法の効果をより高めるためには、メールやメッセージのデスクトップの通知をオフにするのが有効のようです。人間の心理として、チカチカとメッセージの通知が見えるとどうしても確認したくなるもの。その誘惑を抑えて、確認作業を時間まで大事にとっておくのです。
とはいえ、仕事の指示や確認、調整など、随時メッセージが飛んでくるリモートワークの方などは、1日3回のメッセージ確認では、仕事が追い付かない、足りないことも多いでしょう。私もその一人です。
そのため私はメールやメッセージのツールごとに確認の頻度と回数を変更しています。
私の場合、メールやメッセージのやり取りは、7割がチャットワーク。残りがスカイプ、メッセンジャー、そしてGmailです。そのため、スカイプ、メッセンジャー、Gmailの確認は1日の作業を開始するタイミングと、昼食前、作業終了時と決めています。
そして常にメッセージが飛んでくるチャットワークは、1日6回。2時間ごとの作業の区切りのタイミングと自分の中でルールを作っています。例外はありますが、そうすることで通知やメッセージに振り回されず落ち着いて作業に取り組むことができます。
とはいえ、緊急時のメッセージを逃すと大変なので、緊急時は電話を鳴らしてもらうようにアナウンスしています。
メールやメッセージを振り分ける
確認時間を決めたあとに大切なのが、メールやメッセージの選別です。
あなたのメールボックス、チャットに来ているメッセージは、すべて非常に重要なことでしょうか?データ集計の通知やメルマガ、近況報告などは、必ずしも今すぐ熟読しなければならないものではないでしょう。ましてや、返信する必要のないものもありますね。
そんなときはメールやメッセージを選別しましょう。メールやメッセージが多い方は、フォルダ機能が便利です。返信が必要ではないものや後日確認用、移動中確認すればよいものは「後回しフォルダ」を作ってその中へ入れていきましょう。
返信が必要なものはフォルダに移さず、確認後、順に返信していくのがオススメです。メールの優先順を決める方法もありますが、私にはあいませんでした。優先順位を考える時間でメールが返信できるからです。そうやってメールを振り分けていくと「後回しフォルダ」は、時間のある時に対応できるので、メールにかける時間を短縮することができます。
またその際、フォルダを細かく作りすぎないのも重要です。フォルダを細かく作りすぎると、そのフォルダに振り分けるのが手間となり、逆にメールを読む、返信するのに時間がかかってしまいます。
一方、私も使用していますが、スカイプやメッセンジャーはフォルダ機能がないですね。これらに関しては、私は付箋で簡易のフォルダ機能を作っています。「後回しフォルダ」のグループ名などをノートなどに貼り付け、時間のある時に確認して、確認できれば付箋を捨てていくようにしています。
そして私のメッセージの大半を占めるチャットワークもまたフォルダ機能がありません。そのため、チャットワークでは「ピン止め」機能、「ミュート」機能、そして表示機能を活用しています。
チャットワークではさまざまな方とグループを作ることができます。私が参加しているグループは50ほど。そして、個人とは、100名以上の方とやり取りをしています。そのため、1時間チャットワークを見ていないと、未読メッセージが30通~50通にもなっていることもあります。
しかし、このなかで今すぐ確認、返信が必要なのは半分ほど。そのため、確認時間に合わせて振り分けて時短をするようにしています。
まずは作業開始時にすべてのメッセージを確認します。そして昼食前の確認時間までに優先してみなければならないグループチャットや個人のメッセージには「ピン止め」機能を使用して、メッセージの部屋が常に上に表示されるようにします。
さらに、今日はメッセージを確認する必要がないグループチャットは「ミュート」機能を使って、自分宛てのメッセージが来ないかぎり表示されないようにします。(「ミュート」機能は個人同士のやり取りには使用できません)
そして作業開始時から昼食までの間にメッセージを確認する場合は、自分宛ての未読のもの、そして「ピン止め」されている部屋しかメッセージを確認しません。
昼食前に再度、作業終了時までのメッセージの「ピン止め」機能「ミュート」機能を選別して、作業の合間は自分宛ての未読のもの、ピン止め機能優先に確認、返信するようにしています。
こうすることで、溢れるメッセージに焦ることも、時間を取られることもなく、メッセージにかける時間を省略できるようになってきました。まだ試行錯誤中なので、他にも良い方法が見つかれば共有したいと思います。
またメール術では、メールの返信で自分が主導権を持てるように返信するのも有効とされているものも多いですね。そうすることで、メールやメッセージのやり取りを少なくできるからです。こちらについても、また別の機会に詳しく記載したいと思います。