「ワークインライフ」の視点で考えると、時間の使い方が変わる?

働き方や生き方について語るときに、よく登場するワード「ワークライフバランス」。「ワーク=仕事」と「ライフ=生活」のバランスを取りながら人生を送るという意味で用いられています。

その一方で、「ワークインライフ」という考え方もあります。これは、自分が思い描く「ライフ=人生」を実現する手段の一つに「仕事」があるとするもの。「学び」「趣味」「友人」「家族」「コミュニティ」そして「健康」なども実現する手段になります。これらが互いに連鎖しながら、人生を形成していくといったイメージです。

理想とする人生を軸にして日々の生活を組み立てるワークインライフは、自分らしく働き続けることを可能にしてくれそうです。

そこで今回は、ワークインライフについて考えてみました。

ワークインライフとは?

ワークインライフは、Work in Life Labo.(ワークインライフラボ)が提唱する概念。

※Work in Life Labo.は、オフィス家具メーカの株式会社岡村製作の、「はたらく」を様々なステークホルダーと共に描く活動「WORK MILL(ワークミル)」から生まれた、人生の視点から「はたらく」を考える研究会です。

『Work in Life(ワークインライフ)』とは
「ワーク」と「ライフ」という2つの要素を同列に捉えるのではなく、「ライフ(人生)には様々な要素があり、その中のひとつとしてワーク(仕事)がある」という考え方のこと。ライフを構成する要素としては、ワークのほかにファミリー(家族)、ホビー(趣味)、ラーニング(学び)、コミュニティ(組織・地域)などが考えられる。

Work in Life Labo.のサイトには、イメージしやすい図も掲載されています。

考えてみると、仕事の時間、友人や家族と過ごしている時間、勉強している時間、趣味の時間など、私たちが過ごしている時間は互いに無関係ではないですよね。友人と食事をしているときに仕事のヒントを得たり、子どもと遊んでいるときにビジネスのアイデアを思いついたり、ボランティア活動で得た経験が仕事にも生かされたり。

そして「健康」は、すべてに関係する不可欠な要素です。

自分の時間を“デザイン”する

では、ワークインライフ実現のためには、どうしたらいいのでしょうか。一つの方法として、時間管理の面から考えてみたいと思います。

そもそも理想とするライフ(人生)が明確でなければ、ライフを構成する要素について具体的に決めることはできません。「子どもが大学生になるまでは、子どもと過ごす時間を一番大切にしたい」「病気が治るまでは、治療を第一に考えて生活したい」など、現在の生活の充実に重きを置いたライフを思い描いく人もいれば、「コンサルタントとして独立し、講演会などで全国各地をまわりながら生きていきたい」など、なりたい自分とライフを重ねて考える人もいるでしょう。

そして理想とするライフがはっきりすると、おのずと時間の使い方を見直すようになるのではないでしょうか。

特に後者の場合は、タイムマネジメントが鍵となります。
目標に向けてやるべきことが決まれば、限られた時間でそれらを実行する方法を考えるようになります。例えば、仕事と学習の時間を確保するためにテレビを見るのをやめる、刺激を受けられる友人からの誘いは、たとえ突然でも断らない、など。

1日をどう過ごすか、3カ月間で何をするかなどと考えていくことで、自分で自分の時間を“デザイン”することができるのです。

気分的にも時間的にもスッキリ

何をすべきかが明確になると物事の優先順位をつけやすくなるので、迷うことが減ります。「捨てるもの」「やめること」もはっきりして、気分的にも時間的にもスッキリするのではないでしょうか。

人生には不測の事態も起こりうるので、思い描いた通りには進まないこともあるかもしれません。でも、常にワークインライフの視点で考えていけば、自分らしさを見失わずに、軌道修正しながら人生を歩んでいけそうな気がしませんか?

 

 

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