RPAで業務効率化できる業務を解説!おすすめのツールや事例も紹介

業務効率化の手段として、RPAツールの導入を検討されている企業も多いでしょう。これまで人力で行っていた作業をロボット(RPAツール)に記憶させて自動化を行うことで、業務効率化を実現できた企業も数多くあります。

ただし、RPAツールを導入しただけでは業務効率化を成功させることはできません。

本記事では、RPAツールで業務効率化を実現するために必要なことについて解説します。

  • RPAで自動化できる業務の例
  • RPAで業務を効率化する手順
  • RPAによる業務効率化で失敗しないポイント

これからRPAの導入を検討されている企業様はぜひ参考にしてみてください。

▼業務効率化について具体的な手順やツールは下記記事もご参照ください

RPAとは

RPAとは「Robotic Process Automation」の略です。

PC上での操作をロボット(RPAツール)に記憶させて実行することで、これまで人間がやっていた作業を自動化することができます。

昨今では、時間短縮やミス削減の観点からRPAを導入する企業が増えています。

実際に、2017年時点では年商50億円以上の企業におけるRPA導入率は13%でしたが、翌々年の2019年には39%と急上昇しているのです。年商50億円未満の企業でも年々増加傾向にあり、今後も日本企業全体でRPA導入率が増加していくと考えられるでしょう。

▼RPA導入率の推移

引用:MM総研 RPA国内利用動向調査 2021

PRAで自動化できる業務例

RPAツールによって自動化できる業務は、主に「手順が決まっている作業」や「定期的に繰り返し行う作業」です。

PC上の操作をPRAツールに覚えさせて自動化するので、ランダム性があったりイレギュラーなことが多い作業には向いていません。エクセルのマクロに置き換えるとイメージしやすいでしょう。マクロもエクセル上の操作を記憶させてデータの抽出や入力を行いますよね。

▼RPAで自動化できる業務例

RPAを導入するメリット

RPAを導入して作業を自動化することにより、主に以下のようなメリットが得られます。

  • 業務の効率化
  • ミス防止
  • コスト削減

自動で業務を行うロボットは24時間365日稼働できるため、人力で行うよりも作業スピードがアップします。その分だけ私たちは他の業務に専念できるので、業務全体の効率化が可能です。

また、人力で行う作業はどうしてもミスが発生しますが、ロボットによる作業なら基本的にミスは発生しません。ミスが発生した際の修正や、損失のリカバリーといった手間の削減が可能です。

とくに繁忙期では事務作業が大量に発生し、残業代などで人件費が嵩むことがあるでしょう。しかしRPAで業務を自動化すれば人件費のコスト削減にもつながります。

【部門別】PRAによる業務効率化の例

社内の各部門においてRPAツールをどのように活用できるのか、具体的に解説します。

事務

事務部門では、日々の書類作成やデータ取得といった業務をRPAツールによって自動化し、業務を効率化できます。

  • 申込書と顧客システムの記録の照合
  • 申込書や納品書、問い合わせの内容をシステムに入力
  • 社内フォーマットにデータ入力し、文書作成

経理

経理業務の一部をRPAツールによって自動化し、業務の効率化が可能です。

  • 入金、売上データの入力
  • システムから取得したデータをフォーマットに貼り付け、請求書や納品書を作成
  • 経費精算のチェック
  • 帳簿の出力

マーケティング

マーケティング部門では、システムへのデータ登録や、マーケティング施策立案のための情報収集などの業務をRPAツールによって自動化できます。

  • アンケート集計や口コミの収集
  • Webサイトへのアクセス数のレポート作成
  • ECサイトへの商品登録
  • イベントや問い合わせ、商品の購入などで取得した顧客情報をCRMシステムへ登録

コールセンター(カスタマーサポート)

コールセンター(カスタマーサポート)部門では、主に問い合わせ対応における単純作業をRPAツールによって自動化できます。

  • 複数のアプリケーションを使った情報照会
  • 対応後のメール送信
  • オペレーターの業務レポートを取得、集計(SV業務)

RPAで業務効率化を実施する手順

RPA導入による業務の効率化は、以下の流れで実施します。

  1. 業務の洗い出し・可視化
  2. RPAツールの選定
  3. テスト導入
  4. 本格導入

RPAで業務を効率化する手順を、1つずつ解説します。

1.業務の洗い出し・可視化

社内でRPAを導入するには、まず部署内の業務やフローを洗い出し、どの業務を自動化するのかを決定する必要があります。

業務フローと作業内容を明確にした後は、何が原因で効率化ができていないのかを探ります。

以下の項目に沿って、各業務を見直してみてください。

  • 各業務にかかっている時間
  • 業務を行なっている担当者
  • ミスの多い業務
  • 滞りがちな業務

他の作業にくらべ時間がかかりすぎている作業や滞りがちな作業について、時間を短縮できれば業務の効率化に繋がります。

また、特定の担当者に業務が集中している場合も、RPAツールの自動化によって負荷の軽減が可能です。ミスの多い業務があれば、RPAツールの導入によってミスなく進めることで修正コストを削減できます。

洗い出した業務のうち、入力やデータ取得といった単純作業や手順の決まった作業など、自動化できる業務をピックアップします。

業務ごとの担当者や時間を可視化する際は、TimeCrowdがおすすめです。タスクごとの担当者や要した時間を可視化することができます。


タスク開始時に従業員に打刻をしてもらう必要はありますが、ブラウザ・アプリ・Chrome拡張機能から、ワンクリックでできるため運用に手間はかけません。

最初の2週間は無料でご利用いただけるので、ぜひお試しください。

TimeCrowdの無料トライアルに申し込む

2.RPAツールの選定

次に、自動化したい業務に適したRPAツールを選定します。

  • 機能
  • 予算
  • 使いやすさ

これらの項目を軸に、製品をピックアップするのがおすすめです。

<代表的なRPAツール>

3.テスト導入

いきなり部署全体で導入するのではなく、まずはテスト的にスモールスタートしてみるのがおすすめです。

使い勝手を確認したり、業務がどれくらい効率化できているか、時間短縮できているかをレポートしたりして、本格導入した場合の効果を試算します。

4.本格導入

テスト導入で問題がなければ、部署全体に本格導入します。

ただし、RPAツールを導入しただけではすぐに業務効率化は達成できません。社員への周知やマニュアルの作成、RPAツールを組み込んだ業務フローの確立を行い、環境を整える必要があります。

また、導入後もPDCAを回しながら改善を繰り返すことで、効率化の精度を高められます。

RPAによる業務効率化で失敗しないポイント

せっかくRPAツールを導入しても、想定よりも効率化されなかったり、社内での利用が定着しなかったりすると、RPAのメリットを得られなくなってしまいます。

RPAツールの導入で失敗しないためには、以下の準備を行っておく必要があります。

  • 目標を明確に設定する
  • 業務内容の正確な洗い出し
  • 環境の整備

1つずつ解説します。

目標を明確に設定する

1つ目は、RPAツール導入の目的を明確にすることです。具体的に、かつ明確に目標を設定することで、RPA導入をスムーズに進められます。

  • 期日
  • 定量的な目標
  • 定性的な結果
  • マイルストーンを設定

これらの項目に沿って、業務効率化の目標を明確にしてみてください。具体的な手法について以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

業務内容の正確な洗い出し

重要なポイント2つ目は、業務内容を正確に洗い出すことです。

業務フローや作業手順、作業にかかる時間を正確に洗い出し、業務そのものを見直す必要があります。

普段の業務にRPAを導入するというよりは、RPAを組み込んだ上での業務フロー全体を再構築するのがおすすめです。

環境の整備

3つ目は、RPAを活用するための環境を整備するという点です。

RPAツールを導入しても、社内利用が定着しなければ業務効率化をスムーズに進められなくなります。

RPA導入のメリットを最大化するためには、社員への周知やマニュアル作成、RPAシステムの管理を担当する社員の教育を行うなどして、環境を整備する必要があります。

RPAで業務効率化に成功した事例

実際にRPAを導入し、業務効率化に成功した事例を紹介します。

【UiPathの事例】KDDI株式会社

RPAツールのUiPathを導入して、業務効率化に成功したKDDI株式会社の事例です。

同社の購買部では、システムへのデータ入力や伝票チェックを手作業で行っていました。購買対象の商材増加にともなう作業負荷を軽減するため、RPAツールであるUiPathの導入を決定しました。

自動化したのは、社内の部署から申請された購買依頼を、業者からの見積書と照合して発注する業務です。業者が提出した見積書のPDFデータを、AI-OCRエンジンを用いて抽出し、UiPathと連携させて購買依頼のデータと照合するという作業を自動化しています。

月あたり1,000件ほどの処理をRPAによって自動化し、17%程度の負荷削減に成功しました。

参考:UiPath

【BizRobo!の事例】株式会社マツモトキヨシホールディングス

RPAツールのBizRobo!を導入して、業務効率化に成功した株式会社マツモトキヨシホールディングスの事例です。

同社では、社内のさまざまな部署にRPAツールを導入しており、500種類もの業務を自動化しています。

RPAツール導入の成功は、以下の2つのポイントによるものだと考えられます。

  • 各部署にヒアリングし、RPAで自動化できる業務をピックアップ
  • (RPA導入決定後)RPAツールの利用定着のため、社内ガイドラインを作成

自動化が必要な業務の洗い出しを行ったり、RPAツールの利用環境を整えたりしたことで、RPAでの業務効率化の精度を高めることに成功したと言えます。

参考:RPA テクノロジーズ

▼業務効率化の事例は下記記事もご参照ください

まとめ|RPA導入前に「TimeCrowd」で業務の可視化を

RPA導入による、業務効率化について解説しました。

RPAツールによる業務効率化のためには、まず時間や負荷がかかりすぎている業務の洗い出しが必要です。

  • 業務フロー・タスク・作業手順
  • それぞれのタスクにかかっている時間

これらを可視化することで、どの業務を自動化すべきなのかが明らかになります。

タスクにかかる時間の可視化には、TimeCrowdがおすすめです。

タスクにおける時間や担当者、単価のデータを記録できます。シンプルな操作性で使いやすいうえ、APIで機能拡張することも可能です。

▼TimeCrowdを業務効率化に役立てられた事例

業務効率化のボトルネックとなっている業務を可視化するために、ぜひTimeCrowdのご利用を検討してみてください。

時間管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード

▼「業務効率化を積極的に推進したい」と考える企業様に向けて、下記ではおすすめのツールをご紹介しているのでぜひご参照ください

TimeCrowdに戻る