営業事務の目標設定を行うポイントや具体的な目標例を解説

営業職では四半期ごとのKPIといった目標を立てることが多くありますが、営業事務も目標を設定することで生産性向上やモチベーション向上といった効果が期待できます。

営業事務は間接部門にはなりますが、なるべく数値で評価できるような目標を立てることが重要です。

この記事では、営業事務の目標設定を行うメリットや、目標設定で意識したいSMARTの法則などについて解説します。営業事務の目標の1つである業務改善に活用できるツールも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

営業事務の目標設定を行うメリット

営業事務は間接部門のため、目標設定がしづらい、目標設定をしてもメリットはないと思われがちです。

しかし、実際には以下のようなメリットが期待できます。

  • 仕事に対する評価をしやすくなる
  • モチベーションの向上につながる
  • 業務の効率化につながる
  • 生産性向上が期待できる

仕事に対する評価をしやすくなる

営業事務の目標設定を行うことで、仕事に対する評価をしやすくなるというメリットがあります。

営業事務は間接部門の1つであるため、業務内容は会社の売上には直結しづらい傾向にあります。そのため仕事の評価基準が曖昧になり、評価者によって基準が変わるという場合もあります。

目標設定を適切に行うことで、仕事を定量的に評価できるようになるため、評価する側・される側にとって公正な評価が行われるようになる点がメリットです。

モチベーションの向上につながる

目標設定を行うことでモチベーションの向上につながるというメリットもあります。

営業事務の仕事はルーティンワークであることが多いため、モチベーションを高めづらいという側面があります。目標設定によって仕事に張り合いが出たり、達成のために新しい工夫を試したりできるため、モチベーションの向上につながるという点がメリットです。

また、前述のように明確な評価軸が定まることによって目標達成の実感を得られ、モチベーションの向上が期待できます。昇給や昇格、賞与などにつながる制度があるとなおモチベーションを高めやすくなるでしょう。

業務の効率化につながる

設定した目標を達成するために、現在の仕事のツールやフロー、環境を改めて見直すきっかけになります。仕事が滞りがちなポイントや無理・ムラ・無駄が発生しているフローなどがあれば改善できるため、業務の効率化につながるという点がメリットです。

業務の効率化につながれば、メンバー個人だけでなく部署全体、ひいては会社全体のメリットになります。業務の効率化や改善を達成すれば表彰するなどの制度があれば、モチベーション向上にもつながります。

生産性向上が期待できる

目標の設定によって、モチベーション向上や業務効率化が進めば、生産性の向上も期待できます。また、キャリアアップやスキルアップも視野に入るので、メンバー個人のスキルが高まり、対応できる範囲が増えることも考えられます。本人だけでなくチームや組織にとってもプラスの効果が期待できるという点がメリットです。

営業事務の目標設定に使える「SMARTの法則」

営業事務の目標設定を行う際は、SMARTの法則を意識することが重要です。

SMARTの法則について、営業事務の目標設定に使える具体例をまじえながら説明します。

Specific:具体的

目標を立てる際は、具体的な目標にするのがポイントです。目標が曖昧だったり抽象的だったりすると、達成したかどうか測りにくい、達成までの計画を立てにくいといったデメリットがあります。

たとえば、「業務のスピードを上げる」ではなく「プロセスを簡素化して見積書作成にかかる時間を削減する」といった目標にすることが重要です。

Measurable:測定可能

測定可能な目標を設定することで、具体的な行動計画を立てやすくなったり、達成度を評価したりしやすくなります。

たとえば、「残業を減らす」だけではなく「残業時間を◯時間減らす」、「ミスを減らす」ではなく「ミスを◯%減らす」のように目標を立てることが重要です。

Achievable:達成可能

目標が達成可能(Achievable)であるかどうかも、重要な指標となります。あまりに現実とかけ離れていたり、時間が足りなかったりして達成不可能な目標を立ててしまうと、モチベーションや評価の低下につながるため注意が必要です。

目標を立てたら、それをどのように達成するのかについての計画や、使用するツールなども決めておくことが重要です。

Related:経営目標との関連性

設定した目標が、個人に関するだけでなく経営目標と関連があるかどうかについても意識する必要があります。経営目標と関連づけることで、モチベーション向上や、チームや部署を超えた業務改善、生産性の向上などが期待できます。

たとえば、営業活動のサポートの強化や、チーム・部署関連系の強化などを目標にすることで、会社の利益向上に貢献できるでしょう。

Time-bound:目標を達成する期限

目標の期限を設定しておかないと、優先順位が下がってしまう可能性があります。目標を立てたら、達成する期限についても設定しておくのがポイントです。通常は、四半期ごとや年度ごとで期限を設定することが多い傾向にあります。

最終的な期日だけでなく、マイルストーンを設定しておくことで、行動計画を立てやすくなる、進捗の確認がしやすくなるといったメリットがあります。

営業事務の目標の具体例

営業事務の目標として設定できる、以下の具体例について解説します。

  • 業務を効率化する
  • 個人のスキルを向上させる
  • プロセスやフロー、仕組みを改善する
  • 営業職からの要望に応える

業務を効率化する

業務効率化を目標に設定し、現在のフローを見直して業務を改善します。

業務効率化を目標に設定する場合、タスクごとの作業時間を洗い出して時間がかかり過ぎているタスクから改善するのがおすすめです。TimeCrowdのような時間管理ツールでタスクの所要時間を記録し、誰がどの作業にどれくらい時間をかけているのかを測定します。

時間管理ツールでタスクの所要時間を記録しておけば、改善施策の実施前と実施後でどれくらい変化があったかも定量的に評価できるのでおすすめです。

TimeCrowdは、タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけというシンプルな操作で時間を記録できるため、現場に負担をかけることなく導入できます。「いつ・誰が・何をしているのか」というデータは自動でグラフ化され、CSVでダウンロードもできるため分析に活用することができます。

工数管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード

個人のスキルを向上させる

現状のスキルに加えて、営業事務で活かせそうなスキルを積極的に身につけ、対応範囲を増やすという目標を立てることができます。

たとえば、ExcelであればマクロやVBAのスキルを身につけることで、データ作成や集計、整理の精度を高めることができます。MOS(Microsoft Office Specialist)やビジネス実務法務検定、日商簿記といった資格の取得を目指すのも1つの方法です。

英語でのやり取りが発生する可能性がある場合は、TOEICの受験もスキルアップの1つとなります。

プロセスやフロー、仕組みを改善する

営業事務の仕事全体を改善するため、プロセスやフロー、仕組みを改善することを目標に設定することも可能です。

営業事務はルーティンワークが多いため、以前定めたルールやフローがそのまま引き継がれている可能性があります。現状の仕事内容や作業時間などを洗い出し、現状に即していないルールや廃止できるルール、無理・ムラ・無駄が発生しているポイントなどがないかを分析することが重要です。

営業事務の仕事のフローや仕組みを改善することで、営業事務と直接関わる営業職や、ほかの間接部門などの関連部署にとってもメリットが期待できます。

営業職からの要望に応える

営業事務は基本的に営業職とタッグを組んで仕事に取り組むため、営業職からの要望があればそれに応え、新しい業務に取り組むことを検討するのも1つの方法です。

たとえば、以下のようなものがあります。

  • 見積書や請求書のフォーマット変更
  • 営業資料、提案資料作成サポート
  • CRMを使用した売上データや顧客データの整理、分析
  • 商談件数や営業職の稼働状況に関するレポート作成

営業事務の目標設定のポイント

営業事務の目標を設定する際に気をつけたい、以下のポイントについて解説します。

  • 定性的な評価も行う
  • 定期的に振り返りやフィードバックをする

定性的な評価も行う

間接部門である営業事務において、定量的な目標を設定して評価につなげることも重要ですが、定性的な評価も同時に行うことが重要です。売上に直結しないポジションだからこそ、数字に現れにくい成果もあるため、プロセスや努力、意欲なども評価するようにしましょう。

目標を達成できなかった場合も、取り組み方やプロセス、どのような創意工夫をしたかといった過程を評価することも重要です。

達成度合を評価するため、マイルストーンを設定することもおすすめです。マイルストーンとは、目標までの中間地点のことを指します。目標の達成度合をランク付けしたり、期間で区切って各期間で達成する目標を設定したりすることで、どれくらい達成できたかを確認、評価することができます。

▼マイルストーンの意味や書き方については、下記の記事を参考にしてください

定期的に振り返りやフィードバックをする

目標を設定したら、達成のための行動方針や計画を立てますが、実際に業務を行ってみると当初の予定通りにいかないことも多くあります。定期的に振り返りを行い、目標の達成が難しそうな場合は早めに軌道修正を行うことが重要です。

また、フィードバックを定期的に行い、目標達成までのギャップを確認することも重要です。現時点での成果や努力している点などを評価し、モチベーションを高めることで目標達成へと近づけることができます。

業務効率化を目標に時間管理を行う

営業事務の目標を設定することで、生産性やモチベーションの向上が期待できます。具体的かつ達成可能な目標を設定するため、SMARTの法則を意識し、数値で評価できるような目標を立てるのがおすすめです。

業務改善や生産性向上のためには、業務の効率化が重要となります。業務効率化を行う際は、時間管理を行い、時間がかかりすぎているタスクを特定するのがポイントです。TimeCrowdのような時間管理ツールでタスクの所要時間を計測し、時間がかかりすぎているタスクから改善に着手することで、効率よく業務改善できます。また、改善施策の実施前と実施後で所要時間を比較できるため、数値による評価もしやすくなります。

TimeCrowdは、累計5,500社以上の企業で導入されている工数管理ツールです。最初の2週間は無料のトライアルも可能なため、ぜひこの機会にお試しください。