期限まで余裕があるはずなのに、なぜかギリギリまで仕事が終わらないという経験がある方は多いのではないでしょうか。もしかすると「パーキンソンの法則」が関係している可能性があります。
本記事では、パーキンソンの法則の意味から、組織にもたらす問題、具体的な7つの対策方法まで解説します。
目次
パーキンソンの法則とは
パーキンソンの法則とは、1958年にイギリスの歴史学者シリル・ノースコート・パーキンソンが提唱した法則です。
元々は官僚組織の非効率を皮肉った法則ですが、現代のビジネスシーンにおいても当てはまる普遍的な原理として知られています。
第一の法則
「仕事の量は、完成のために与えられた時間を全て満たすまで膨張する」
これがパーキンソンの第一の法則です。どんなに簡単な仕事でも、与えられた時間いっぱいまで使ってしまうという人間の心理を表しています。
例えば、本来30分で終わる資料作成に2時間の期限を設定すると、不要な装飾を加えたり、何度も見直したりして、結局2時間を使い切ってしまうということです。
第二の法則
「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」
この法則は主に財政や予算管理に関するもので、収入が増えると、それに応じて支出も増えてしまうという人間の傾向を表しています。
本記事では、業務効率化に直結する第一の法則を中心に解説していきます。
パーキンソンの法則が起こる原因
パーキンソンの法則はなぜ起こるのでしょうか。主な原因を2つ解説します。
時間に余裕があると無意識に作業ペースが落ちる
人間は、時間的な余裕があると無意識のうちに作業ペースを落としてしまう傾向があります。
これは「締め切りまでまだ時間がある」という安心感が、集中力の低下や作業効率の悪化を招くためです。
優先順位の低いタスクに時間を使ってしまう
時間に余裕があると、本来優先すべきタスクではなく、優先順位の低いタスクに時間を使ってしまうことも原因の一つです。
人間は、難しいタスクや重要なタスクよりも、簡単で取り組みやすいタスクを先に片付けたくなる心理的傾向があります。
例えば、重要な企画書作成を後回しにして、メールの確認や会議に時間を費やすといったことが挙げられます。
パーキンソンの法則が組織にもたらす問題

パーキンソンの法則が組織内で常態化すると、さまざまな問題を引き起こします。主な4つの問題について解説します。
生産性の低下
パーキンソンの法則の最も直接的な影響は、組織全体の生産性の低下です。
本来1時間で終わるタスクに2時間かけることが常態化すると、同じ人員・時間で生み出せる成果が半分になります。
プロジェクトの遅延
パーキンソンの法則が働くと、プロジェクト全体のスケジュールが遅延しやすくなります。
各タスクにつき、必要以上に余裕のある期限を設定した場合、それぞれのタスクが与えられた時間いっぱいまで膨張してしまいます。
個々のタスクでわずかな遅延が発生しても、それが積み重なるとプロジェクト全体では大きな遅延となってしまうのです。
リソースの無駄遣い
時間があるとその時間を使い切ってしまうため、本来であれば他のタスクやプロジェクトに振り向けられるはずの人員が、優先度の低い作業・ノンコア業務に時間を費やすことになります。
チーム全体のモチベーション低下
効率的に仕事を終わらせたメンバーも、周囲が時間いっぱい使って仕事をしている環境では、「早く終わらせても意味がない」と感じるようになります。
その結果、全員が与えられた時間を使い切ることが当たり前になり、組織全体の生産性への意識が失われます。
パーキンソンの法則を防ぐ7つの対策
パーキンソンの法則を防ぎ、業務効率を高めるための具体的な対策を7つご紹介します。
タイトな締め切りを設定する
パーキンソンの法則を防ぐ最も効果的な方法は、タイトな締め切りを設定することです。
余裕のあるスケジュールではなく、実際に必要な時間よりもやや短めの期限を設定することで、作業の膨張を防ぎ、集中力を高めることができます。
タスクを細分化する
大きなタスクをそのまま管理すると、パーキンソンの法則が働きやすくなります。タスクを細分化し、それぞれに明確な期限を設定することが効果的です。
例えば、「企画書を作成する」という大きなタスクを、企画の目的と背景を整理する作業に30分、競合分析に1時間、企画内容の作成に1時間、詳細な内容の記述に2時間といったように細分化します。
このように細分化することで、各タスクが短時間で完了できるようになり、時間の膨張を防ぐことができます。
ポモドーロ・テクニックを活用する
ポモドーロ・テクニックは、時間を区切って集中力を維持する時間管理術です。基本的な手順は、以下の通りです。
- タスクを選ぶ
- タイマーを25分にセット
- タイマーが鳴るまでそのタスクに集中する
- 5分間の休憩を取る
- このサイクルを4回繰り返す
- 15〜30分の長めの休憩を取る
25分という短い時間で区切ることで、「この時間内に終わらせる」という意識が働き、集中力が高まります。
優先順位を明確にする
優先順位が曖昧だと、重要度の低いタスクに時間を費やしてしまい、パーキンソンの法則が働きやすくなります。
タスクの優先順位を明確にし、重要なタスクから着手することが重要です。
進捗を可視化する
タスクやプロジェクトの進捗状況が見えない状態では、「まだ時間がある」という錯覚に陥りやすく、パーキンソンの法則が働きやすくなります。
進捗を可視化することで、現状を正確に把握し、適切なペース配分ができるようになります。
進捗の可視化には、ガントチャートやカンバンボード、工数管理ツールの活用が効果的です。
タイムトラッキングを実践する
工数管理ツールを活用してタイムトラッキングをすることで、各タスクに実際どれだけ時間がかかっているかを正確に把握することが可能です。
これにより、パーキンソンの法則が働いているかどうかを客観的に判断できるようになります。
また、タイムトラッキングを続けることで、タスクごとに作業時間の目安を把握することもできるでしょう。
作業時間の見積もり精度を高める
パーキンソンの法則を防ぐには、適切な作業時間の見積もりが不可欠です。
時間の見積もり精度を高めるためには、過去のデータを活用し、類似タスクで実際にかかった時間を参考にすることが重要です。
パーキンソンの法則の対策ならTimeCrowd
パーキンソンの法則を防ぐには、現状を正確に把握し、データに基づいた改善を行うことが重要です。
工数管理ツールTimeCrowdは、パーキンソンの法則への対策に最適なツールです。
TimeCrowdを使うことで、「誰が・どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」をリアルタイムで可視化できます。
現状の業務量や作業時間の可視化ができ、パーキンソンの法則が発生しているかどうかもわかるでしょう。
対策を実施した後は、効果測定を行うことが重要です。TimeCrowdを活用すれば、対策前後のデータを比較し、改善効果を数値で確認できます。

パーキンソンの法則を理解して生産性を高めよう
パーキンソンの法則は、「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」という人間の心理的傾向を表したものです。
この法則が働くと、生産性の低下、プロジェクトの遅延、リソースの無駄遣い、チーム全体のモチベーション低下など、企業にとってさまざまな問題が発生します。
パーキンソンの法則を防ぐには、以下の対策が効果的です。
- タイトな締め切りを設定する
- タスクを細分化する
- ポモドーロ・テクニックを活用する
- 優先順位を明確にする
- 進捗を可視化する
- タイムトラッキングを実践する
- 作業時間の見積もり精度を高める
これらの対策を実践するには、現状の把握と継続的な改善が不可欠です。
工数管理ツールTimeCrowdを活用すれば、タスクごとの業務時間を可視化し、データに基づいた改善を進めることができます。
パーキンソンの法則を理解し、適切な対策を講じることで、組織全体の生産性を大幅に向上させることが可能です。
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