ミヒャエル・エンデの「時間」に関する物語「モモ」を読んで
「ロゴを亀にしたい」
と思ったら実現した話を共有させてください。
TimeCrowdとは
チームとの時間を手軽に共有して
チームの生産性を上げるためのツールです。
リアルタイムで誰がどのタスクをやっているのかわかるし
過去ログが溜まってレポートになるので週次振り返りミーテングの時に
「今週は40時間の稼働の中で17時間は◯◯をしていた」
みたいなことが見える化されて、
「そんなに大変ならそのタスク諦めてこのタスク優先しよう」
「それってこうすればもっと楽にできるよ」
「次に他の人がそれと同じような事する場合どうしたらいいと思う?」
みたいな会話ができて有意義。
自分達としては
もはやTimeCrowd無しで仕事することなんて考えられないレベル。
「この気持ちどうやって伝えたらいいんだろう」
と考えていた中で出会ったのが前述の「モモ」です。
ゆったりとした時間が流れる平和な街に
「灰色の紳士」と呼ばれる人(の形をした生物)が
街の人々の時間を秒単位で管理してせかせかさせるというお話…。
(たしかにTimeCrowdもみんなの活動が細かく秒単位で保存される…。)
詳細は是非実際に本を読んで頂ければと思うのですが
大切なのは
時間には『生きた時間』と『死んだ時間』がある
ということです。
いくら目の前の仕事を効率化しても
僕達の限られた24時間の中で
「生きた時間」の割合が減って
「死んだ時間」の割合が増えるのでは意味がない。
物語の中ではすごく丁寧にお客様の髭を剃って評判だった床屋さんが
灰色の紳士に説得されて時間節約のために剃るのが雑になって
精神がすりへっていく感じの描写がありましたが
これは効率化したけど「生きた時間」の割合が減った例。
一方で僕の例で言うと、昔は月末の処理を自分でやっていたので
毎月請求書をExcelで作成して、印刷して捺印して三つ折りにして封筒に入れて宛名書いて切手を貼って郵便局へ持っていっていました。
それが「Misoca」というサービスを使えば請求データを入力するだけで
あとは印刷から投函まで全部代行してくれる。
そのおかげで他のことを考える余裕が増えた。
これは純粋に「生きた時間」の割合が増えた例。
TimeCrowdの目的
は「すべての作業時間を短縮するため」
のツールではなく使ってくれる人々の
「生きた時間」の割合を増やすためツールにしたいと思いました。
日々の1秒1秒を亀の1歩1歩のように大切にしていきたいという
この想いでこの「モモ」に出てくる亀をロゴにしたいと
デザイナーにふわっと伝えたら、
すごくロジカルに考えて形にしてくれました。
下記にデザイナー(田中太)のまとめをそのまま載せます。
要件
社畜管理ツールというイメージを変えたい
モモ(ミヒャエル・エンデ)の時の亀
「時間を計ってせかせか時間を節約するんじゃなくて、丁寧に時間使って、その使った大切な時間を丁寧に振り返ろう」「遅いほど速い」
デザイン上の制約
初見・予備知識なし&テキスト無しで時間関係のアプリだということがわかること
攻撃的でなく優しめだが柔らかすぎず、ビジネスで使えること
新しいサービスなので信頼感を保つこと
亀
利用環境による制限
アプリやChrome拡張のアイコンなど、単色かつ小さくてもTimeCrowd&亀であるとわかること
ChatWorkのタスクからスタートなど用にアイコン化してもTimeCrowdと認識できること、かつ、たとえばスタートボタンであると認識できること
他のサービスのボタンと併存しても大きな違和感が無いこと
キーワード
時間
コミュニケーション
つながり
信頼感
非攻撃的
基盤・インフラ
亀
結果
上記の要件を満たした
亀の甲羅
時計で時間関係だという表現
コミュニケーションの円
Whole World
円に近いので、時計を入れ替えれば違うアイコンに
亀の体
時間を支える・包む様子
同様にコミュニケーションの円を(ひかえめに)支える様子
モモの亀とともに、インド神話の亀(世界を下から支える亀
テキスト
柔らかいが信頼感
技術的要素
コンストラクショングリッド
黄金比分割
ただし下部の亀の曲線ラインはフリーハンド
すこしだまし絵(亀を立体として考えるとおかしい)
グラデーションが美しくなる配色
以上です。(デザイナーってすごい。)
(ちなみにこの記事のタイトルはここを真似ました)