テレワークという働き方が浸透し、多様な形態で働くことができるようになりました。しかしそこにはメリットばかりではなく、弊害もあります。この記事では、テレワークの弊害とは何かを検証し、その解決策について解説していきます。より快適なテレワークができるよう、参考にしてみてください。
テレワークの弊害とは?
テレワークの弊害には、どのようなものがあるでしょうか?経営側・従業員側に分けて弊害を見ていきましょう。
テレワークの弊害【経営者側】
経営者側から見たテレワークの弊害は、以下のようなものがあります。
- 情報漏洩のリスク
- 従業員の勤務実態をつかみにくい
- 部下とのコミュニケーション不足
まずはテレワークで会社の情報をそれぞれが持ち出すことによる、情報漏洩などのリスクがあります。テレワークをする際、各自が個人のパソコンを使うことが多く、さらにインターネットも家庭用やカフェ等の回線を使うことにより、セキュリティが脆弱になってしまいます。
個人のパソコンでは、オフィスのようなセキュリティ対策や管理がなされておらず、万が一のときには社内SEのような存在もいません。テレワークでは、セキュリティ対策がそれぞれのスキルや認識によってしまうため、情報漏洩のリスクにさらされてしまいます。
また、オフィスにいれば一目瞭然な勤務実態が、テレワークになったことで見えなくなります。いつ仕事を開始し、どのような仕事をしていて、進捗状況はどうなのか、いつ終わるのかなどがわからず、円滑に仕事が進まないことも。
さらにはテレワークにおいて、オフィスでは自然に生まれる何気ない会話がまったくできず、コミュニケーション不足になります。顔を見ていればちょっとした変化に気づくことができるのに、テレワークでは気づくことができず、退職につながってしまうという弊害もあります。
テレワークの弊害【従業員側】
従業員の立場からのテレワークの弊害は、以下のようなものが挙げられます。
- 仕事とプライベートの区別が付けにくい
- 運動不足になる
- 孤独感があり精神的に不安定
通勤時間なしに仕事に取りかかれるため、効率は良くなったように感じますが、自宅でのテレワークは仕事とプライベートの切り替えがしにくいという弊害があります。家事や育児とも両立できるメリットがありながら、いつからいつまで仕事なのか、区別が付けにくいという一面も。
そしてテレワークが通常化すると、これまで通勤で歩いたり自転車に乗ったりしていた分、運動不足になります。通勤による運動量は意外に多く、気づかないうちにかなりな運動不足になることがテレワークの怖いところでもあります。
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また、毎日1人で仕事をしていることで徐々に孤独感を覚え、精神的に不安定になる人もいます。人がさぼっているのではないか、自分はきちんと評価してもらえるのかという不公平感も、オフィスでは感じることのなかった、テレワークの弊害です。
※併せて読みたい
テレワークは不公平?テレワーカーとオフィスワーカーの不満を解消する方法とは?
テレワークの弊害を解決する方法
会社側から、従業員側からのテレワークの弊害がわかったところで、解決する方法を解説していきます。一気に解決するのは難しくても、できることからはじめてみましょう。
情報セキュリティのルールと対策を構築しよう
情報セキュリティができないのは、各自が私物のパソコンやタブレットを使い、個々のインターネット接続を行うことによるものが大きいと言えます。これを解決するには、会社からパソコンやタブレットなどテレワークに必要な端末を支給することです。
またWi-Fiなどのネットワークも、会社からモバイルルーターを支給するなどして、テレワークに使用するIT環境を会社の管理下に置きましょう。費用はかかりますが、情報漏洩のリスクは非常に低くなります。
さらにテレワークに対応できる最新のセキュリティシステムを導入することも大切です。ツールなどもセキュリティ度の高いものを選びましょう。
人事マーケティングに見える化ツールを使う
勤怠管理や人事評価だけでなく、今誰が何をしているか見えないのが弊害のテレワーク。従業員がどこでテレワークをしていても、相手の様子や仕事状況を「見える化」できるツールを導入しましょう。
おすすめのツールは「TimeCrowd」。
過去と現在をチームで共有することができ、お互いがいつ・何を・どのように行っているかが見えるツールです。これによって、記録する手間もなしに仕事の進捗状況が把握できるため、進行がスムーズになり、テレワークにおいてもチームワークの良い仕事ができます。
相手が何をしているかわかるので、チャットで話しかけやすいというメリットもあります。質問やちょっとした雑談でも可能となり、1人で仕事をしているという孤独感も薄れます。
勤怠管理もわざわざメールなどで報告することなく、TimeCrowdだけで把握できるため、人事マーケティングにも最適。指示系統も一斉にできるので、効率がよく、伝達漏れや情報が遅れることもありません。
TimeCrowdは2週間無料でお試しができるので、まずは使ってみましょう。
定期的なテレビ会議でコミュニケーションを図る
情報セキュリティと見える化ツールの導入で、双方の大部分の弊害は解決できます。それでも毎日オフィスで顔を合わせることによるコミュニケーションを完全に補うことはできません。
そこで、Zoomなどのテレビ会議システムを利用して、定期的なコミュニケーションを取るようにしましょう。仕事に必要なミーティングをしてもいいですし、朝礼のようなものでも構いません。
大切なのは、お互いの顔を見て話すことであり、離れていても同じ会社・チームの一員だという実感を持つことです。ただし、あまりに頻繁に行うとせっかくのテレワークのメリットが薄れてしまう恐れもあるので、従業員の意見も聞きながら、ちょうど良いペースを探してみてください。
テレワークの方法が会社に合っていない場合の弊害は?
時代の流れによってとりあえずテレワークを導入したものの、弊害が生じている会社もあります。成功事例をお手本にしたのに、なぜテレワークがうまくいかないのか考えてみましょう。
その弊害は、導入したテレワークの方法が会社の体制に合っていないからです。業界や業種はさまざまで、中にはどうしてもテレワークができない業種や、在宅でのテレワークに向いていない業界もあります。
テレワークには、在宅勤務・モバイルワーク・サテライトオフィス勤務の3種類があります。例えば、営業が主な企業が在宅勤務でのテレワークに切り替えると、営業活動がスムーズに行かず業績が落ちることも考えられます。この場合は、外出先で場所を選ばずテレワークができる「モバイルワーク」が最適です。
このように、自社の業界・業種に合ったテレワークの方法を選ぶことで、弊害をなくすことができます。もう1度、テレワークの方法についても検討してみましょう。
テレワークのメリットはそのままに弊害を解決しよう
テレワークには企業にとっても従業員にとってもメリットのある働き方です。だからこそ、テレワークの弊害を取り除く方法を知り、ひとつずつ解決に導きましょう。
そのためには、テレワークのメリットも弊害も理解し、問題があれば対応していくルールや対策が必要です。まずはできることからはじめてください。