2018年に政府から「働き方改革関連法(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)」が公布され、順次施行されています。この法律により、労働基準法や労働安全衛生法などのさまざまな法律が改正されています。
このような状況のなかで、各企業は時間外労働や有給休暇の取得、待遇などの改善を目標に、働き方改革に取り組むことが求められているのです。
そこで本記事では、各企業が働き方改革として取り入れられるアイデアをご紹介いたします。
働き方改革で求められる取り組み
働き方改革関連法案では、主に以下のようなことが義務付けられています。
- 時間外労働の上限規制
- 年次有給休暇の取得義務化
- 同一労働同一賃金
参考:厚生労働省
時間外労働の上限規制
働き方改革関連法案では、時間外労働の上限時間を以下のように設定しています。
- 年720時間以内
- 複数月平均80時間以内(休日労働を含む)
- 月100時間未満(休日労働を含む)
出典:厚生労働省
上記の規定は、大企業は2019年4月から、中小企業は2020年4月から適用されています。違反した場合は「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」という罰則が設けられています。
各企業では、従業員の残業時間を規定内に抑える取り組みが求められています。
年次有給休暇の取得義務化
2019年に労働基準法が改正され、年10日以上の年次有給休暇が付与されている従業員には年5日の有給休暇の取得が義務付けられています。
参考:厚生労働省
各企業では、従業員に対して有給休暇の取得を促し、休暇を取得しやすいような環境づくりが求められています。
同一労働同一賃金
2020年(中小企業では2021年)にパートタイム・有期雇用労働法が施行されたことで、正社員と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差が禁止されています。
参考:厚生労働省
各企業では、雇用形態による待遇差が出ないように基本給や賞与の見直し、正社員転換などの労務管理が求められています。
働き方改革のアイデア<業務効率化>
残業時間の短縮や有給休暇の取得を促すには、下記のような業務効率化に向けた取り組みが必要です。
- タスクごとの所要時間を見直す
- 会議時間を短縮する
- 事務処理を簡素化する
- 業務に関する情報を共有し、属人化を防ぐ
タスクごとの所要時間を見直す
「なぜ残業が発生しているのか」「なぜ休みが取れないほど忙しいのか」を把握するためには、タスクごとの所要時間を見直す必要があります。まずは各タスクでかかった時間を計測し、時間をかけているタスクを洗い出すことから始めましょう。
時間を計測するツールとしては、TimeCrowdがおすすめです。
TimeCrowdは「誰が・いつ・何をしているのか」「どの業務に・どれくらい時間をかけているのか」を把握できるツールです。タスクの開始時と終了時にワンクリックで打刻をするだけのシンプルな操作性で、操作に負担がかからず、運用が形骸化しづらい点が特徴として挙げられます。
TimeCrowdで集計した時間データは、下記のようにダッシュボード画面から可視化できます。
残業が多いチームや従業員がいる場合には「どの業務に時間をかけているのか」をひと目で把握できるでしょう。
▼実際に、社会保険労務士の三田弘道様は社内でTimeCrowdを導入されています
▼また、キリンホールディングス様は業務改善に取り組むための第一歩として、TimeCrowdを利用して業務時間を可視化されています
最初の2週間は無料トライアル期間として操作性をお試しいただけるので、ぜひお気軽にご利用ください。
詳細な機能や料金プランは下記資料よりご確認いただけます。
時間管理ツール「TimeCrowd」の資料をダウンロード▼そのほか、おすすめの時間管理ツールについては下記記事を参考にしてください
会議時間を短縮する
長時間労働の原因として、会議時間の長さが挙げられることがあります。実際に「参加しなければならない会議が多く、業務に取り組む時間がない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
以下の点を確認して、ひとつでも該当するものがある場合には、“全社的に”会議時間の削減に取り組む必要があるでしょう。
- メールやチャットなどでも済む話題を会議で扱っている
- 話し合うべきことやゴールを決められていない
- 参加の必要がないメンバー(ex:発言しない人)も出席させている
とくにテレワークの環境下では、コミュニケーションの一環として会議が開催されがちな印象を受けます。しかし、実際に開催すると30分〜1時間程度は時間を要してしまうため、その分だけ作業に取り組む時間が減り、残業時間が増えてしまう可能性があります。
会議を開催する基準(ex:チェックリスト)を設けたり、情報共有はメールやチャットで行ったりなど、各企業で工夫が求められるでしょう。
事務処理を簡素化する
稟議の手続きや経費精算などを簡素化することで、事務処理にかかる時間を削減して本質的な業務に時間を割くことができます。
たとえば稟議や決裁に時間がかかる場合には、プロセスの簡素化やシステムの導入を検討するのがおすすめです。また、事務処理が煩雑で時間がかかっているようであれば、マクロやRPAなどのツールを導入して業務を自動化できないか検討する必要があるでしょう。
▼RPAで業務を自動化する方法については下記記事を参考にしてください
業務の属人化を防ぐ
業務の属人化を解消することで、担当者以外のメンバーが業務を手伝えるようになり、チーム全体での業務効率化につながります。
業務に関する情報やナレッジは、日頃から情報共有ツールに保存しておき、誰でも閲覧できるようにしておきましょう。また、最新の情報を保存できるように関係者が内容を編集できるようにすることも重要です。
特定のメンバーに業務が集中することを防ぐことで、長時間労働を防ぐことにつながります。
▼おすすめの情報共有ツールは下記記事を参考にしてください
▼業務属人化のリスクやその対処法については下記記事を参考にしてください
働き方改革のアイデア<勤務体系>
勤務時間や勤務場所の柔軟な調整を実現することで、業務効率の向上を期待できます。
働き方の制度についてのアイデアを2つご紹介します。
- リモートワークのためのITツールを導入する
- フレックスタイム制やハイブリッドワーク制を導入する
リモートワークのためのITツールを導入する
長時間労働や業務効率の低下を改善する施策として、リモートワークの導入が挙げられることが多いでしょう。リモートワークを導入することで、通勤時間の負担が減り、業務効率の向上を期待できると考えられます。
一方で、リモートワークを導入することで情報共有が難しくなり、業務効率が低下することが懸念点として挙げられます。
そのような懸念点を払拭するために下記のようなツールを導入することで、円滑な情報共有を実現できるでしょう。
- コミュニケーションのためのチャットツールやWeb会議ツール:Slack、Chatworkなど
- タスク管理、スケジュール管理ツール:Asana、Backlog、Wrikeなど
- グループウェアやクラウドストレージのような情報共有ツール:GoogleDrive、Dropboxなど
フレックスタイム制やハイブリッドワーク制を導入する
働き方改革への注目が集まるなかで、フレックスタイム制やハイブリッドワーク制を導入する企業が増えています。
フレックスタイム制とは、所定の労働時間の範囲内で、始業時間や終業時間を従業員自身が設定できる制度です。また、ハイブリッドワーク制とは、リモートワークとオフィスワークを従業員が自由に選べる制度のことです。
たとえば育児や介護などを理由に勤務時間の調整が必要になった場合でも、フレックスタイム制やハイブリットワーク制が導入されていれば、休職や退職をせずに仕事を続けることができます。会社としても、従業員の新規採用や異動などで配置調整をする必要がなく、チーム全体の生産性を落とさずに業務を運営できるでしょう。
まとめ
働き方改革関連法では、時間外労働の上限規制や有給休暇取得の義務化が定められています。各企業では、働き方を推進するために「現状の把握」と「業務効率の改善」が求められるでしょう。
まずは、現状の把握が何よりも重要です。「誰が・いつ・何をしているのか」「どの業務に時間をかけているのか」を、TimeCrowdのような時間管理ツールを活用して把握することから始めましょう。
時間をかけている業務を特定することで、業務効率を向上するための改善施策を検討できるようになります。
▼長時間労働の原因がわかれば、下記のような事例を参考に業務効率化に取り組まれてみてください
TimeCrowdの詳細な機能や料金プランは下記資料よりご確認いただけます。ぜひお気軽にご覧ください。
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