サポートメンバーのAikaです。
みなさん、雑談は好きですか?私は友人との会話は好きですが、クライアントや商談相手との雑談はすごく苦手です。しかし、ビジネスを成功させるヒントや新しいアイデアのカギは、雑談に隠されている場合が多いとも感じています。エステ業界や営業職を経験しましたが、実際に雑談が上手な方は、成績も比例して良いという傾向がありました。
そこで、雑談力を身に着けようと参考にしたのが、明治大学文学部教授斎藤孝氏の勧める方法です。ここでは、私が参考にした雑談力を磨くテクニックについて紹介します。
雑談が大切な理由
私が雑談を苦手だと感じるのは、あまり親しくもない方に何を話せばよいかわからないからです。かといって無言は気まずく、その場に居づらく感じてしまいます。しかし、この「苦手」や「気まずい」などのマイナスな感情が、相手とシンクロしてしまう「同期現象」というものが、人間の脳にはあることを知っていますか?
そう、「気まずいな…」と私が感じてしまえば、相手方も「気まずい」などのマイナスな感情を抱いてしまうのです。元気な人、ニコニコしている方と一緒にいると、なんだか自分まで元気になるのもこの脳の「同期現象」が関係していると言われています。
そんなとき、雑談によって自分のマイナスな思考や緊張をほぐすことで、相手のマイナスな思考や緊張をほぐすことができます。リラックスした気持ちでの雑談は、コミュケーションに欠かせないのです。
雑談の5つのルール
斎藤孝氏が挙げている雑談ルールは以下の5つです。
・雑談には中身がなくていい
・雑談は「あいさつ+α」で成り立っている
・雑談はサッと切り上げる
・結論やオチは必要ない
・誰でも訓練すればうまくなる引用:「雑談力が上がる大事典」(齋藤孝著/ダイヤモンド社)
こうやって、書き出してみると「当たり前」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし、この当たり前のことをサラッとするのが難しいのです。
そこで訓練として、私が初めに着目したのが、「あいさつ+α」の雑談。「おはようございます」や「お疲れさまです」などあいさつは毎日かわします。ここに、「おはようございます。今日は寒いですね」と付け加えることから始めました。そうすると「今年は去年より寒くなるみたいですよ」や「着るもの困りますよね」など、ちょっとした雑談が生まれるのです。
天気ネタや季節のネタはサッと切り上げられ、気軽に取り入れやすいので、ぜひ練習に使ってみてください。
雑談テクニック
斎藤氏はさまざまな著書で、雑談テクニックを紹介されています。その中でも、私が参考にしているのは、次の3つです。
一問二答
私もよくやってしまうのですが、質問に対して一答で返してしまうのは、雑談が広がらない原因のひとつ。例えば「休日はどう過ごされたんですか?」と質問されて、「映画に行きました」だけでは、会話が続かないどころか、質問をされた相手に対して、拒絶したような高圧的な態度に映りかねません。
「○○が人気と聞いたので、早速見に出かけたんですよ」とひとこと付け加えるだけで、話の内容が広がります。会話はキャッチボールとよく言いますが、ボールを受け取るだけではなく、しっかりと相手に、また投げてあげることが大切なんですね。
相手8:自分2
どちらか一方だけが話している状態も良くありません。自分だけではなく、相手にも話してもらうことが大切です。自分だけしゃべっていれば、相手から見ると「よくしゃべる人」で終わってしまいますし、相手だけしゃべって、こちらが相槌を打つだけでは「この人、聞いているのかな」といった不安を与えてしまいます。
そのため、相槌や質問を加えつつ、自分自身も2割程度参加するのがコツです。その際、気を付けたいのが「肯定」と「同意」です。相手の話を途中で否定してしまっては、話の流れを止めてしまいます。興味がなくても、肯定と同意を加えながら話を聞くことこそが雑談テクニックなのです。
ちなみに、雑談は相手8:自分2の対比で良いですが、商談や営業で相手から情報を引き出したい場合は、相手6:自分4で割合を調整すると良いそうです。
日常の疑問はそのまま雑談へ
「なるほどな」と感じたがこの「日常の疑問がそのまま雑談に使える」という点。自分自身が疑問に思っていることは、相手も知りたい情報ということが多いのです。特に家電ネタは、よい雑談ネタになるようです。
例えば、「パソコンを買い替えようと思っているのですが、何がいいのかわからないんですよね」と相談すると「○○のメーカーが気になっているんですよ」や「今度○○から新型がでるそうですよ」などと話が発展しやすい格好の鉄板ネタなのです。会話に困った際は試してみてくださいね。
おまけ
斎藤孝氏も著書で紹介されていますが、雑談力が高く、豊富なテクニックを持っているのが阿川佐和子氏。相手に会話の主導権を渡しつつ、しっかり相槌や合いの手を織り交ぜ、雑談を素敵な会話へと盛り上げる手腕は、とても参考になります。機会があれば阿川氏の対談本やTVなどもご覧ください。