TimeCrowd代表があるきながら語るポッドキャストのweb版です。
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2019.3.10
西小倉 8回目、一週間続いています!今日は、株式会社Flucleの三田さんをゲストにお呼びしてやりたいと思います。僕は新橋から東京駅まで歩こうとしているんですが、三田さんは今大阪にいるんですよね?
三田 はい、大阪にいます!
西小倉 三田さんは大阪にいて僕は東京にいて、Anchorというアプリで音を繋ぎながら収録していると。
三田 すごい時代ね、これ。
西小倉 これ昨日知ってめっちゃびっくりした。もうパソコン開く必要はなくて、スマホアプリでURL送れて、参加した瞬間に収録始まって、終わりましょうってどっちかが抜けたら収録終わって、タイトルつけてワンクリックするだけで公開できる。
三田 すげーなー!時代が変わってる。
西小倉 もうすごい!昔みんなすごい機材買ってやったりしてたよね。
三田 今スマホ一台でいけちゃう。恐ろしい…。
西小倉 うちね、Twitterで技術系のフォロワーが多いけど、この前僕からどういう話聞きたいか募集した時に、プログラミング系のことも知りたいけど、新しい働き方について知りたいという人も多かったので、その流れで今日話しようと思います。まずは自己紹介お願いします。
三田 株式会社Flucleの代表やってます三田と申します。今社労士なので、いわゆる会社の労働法であったりとか、就業規則を作ったりっていう業務を色々やってます。会社のルール作りが専門で、多様な働き方とかいろんな働き方をやるのには、けっこう労務的なルールが必要でそのコンサルティングとかもしてます。今あるプロダクトは、就業規則を自動で作れるビジュアル就業規則っていうのをリリースしています。ざっくりいうとこんな感じです。
西小倉 今まで就業規則作ろうとすると、20〜30万とか、社労事務所によっても違うと思うけど、結構お金かかったんですよね。
三田 そうそう、でも今3万円で1日でできちゃう。
西小倉 これ、リーガルテックではないんやんな?
三田 リーガルテックっていったらリーガルテックやね。
西小倉 すごいね、話題のHRテックとリーガルテックの間くらい?
三田 うん、それの合いの子くらい。
西小倉 従業員が10人超えたら就業規則を作る義務があるんですよね?
三田 うん、義務がある。10人以上の時は就業規則作って労基署に提出する義務があるけど、お客さんはほとんど10人未満。
西小倉 あっ、そうなんだ。
三田 最近は就業規則とか含めて、会社としてちゃんとした会社にしないといけないみたいなのが広まってる。
西小倉 最近は人も足りないからね。
三田 働き方改革関連法も4月からスタートするし、やっぱりそういうのもちゃんとやっておかないと会社として人を受け入れられないっていうムード感は強い。ベンチャー含めて。
西小倉 そうねー。
三田 死ぬほど働かせるベンチャーは、この数年で本当に少なくなったイメージがある。
西小倉 突然少なくなった。(笑)
三田 うん。今まで会社で寝泊まりするのが当たり前だったのに、急に寝泊まりあかんみたいになってる。(笑)
西小倉 なんか、日本の美徳が「お金じゃないですよね」みたいな。お金も大事だけど、「やりきる力」みたいな。スキルないなら、たくさん働くのが美徳だし、それができないのはダメだっていう圧力でやってきたけど、それで疲弊して病気になって人がいなくなって、このままだと破綻するってみんな気付き出したのがここ数年だよね。
三田 でもこれにはパラドックスがあって、そういうふうになっていく風潮の中で経営者と話すると「でもな」みたいな話をよく聞く。
西小倉 どういうこと?
三田 時間を使わないとできない仕事もあるから働きにくくなったと。時間使って習得させて能力伸ばすことを今までやってたけど、今は時間をかけられなくなったから、とりあえず業務に必要なスキルだけしか習得させられなくなったっていう話はよく聞く。
西小倉 そうねー。たしかに法令遵守のために残業しなくなって、獲れる案件が獲れなくなって売り上げが減ってお金が還元されないっていうシナリオもあるかもしれない。
三田 そうそう。一個としては、修羅場の話があって、修羅場をくぐり抜けないと人は成長しないっていう話がよくあるやん。
西小倉 ああ、崖から突き落として、登ってくる人だけが生きていけるみたいな。
三田 そうそう。あれは本当で、修羅場を労働時間で実現してたのが今までだったのよ。
労働時間長くして、徹夜しまくって修羅場って言ってたけど、そういう意味では今は修羅場をしてはいけないってなったから、会社として修羅場を作れない。
西小倉 なるほどー。
三田 つまり8時間しか働いてないけど、8時間の中で修羅場を作らないといけなくなって…。それをどう作るかみたいなのが企業としてあるんだと思う。
西小倉 変わったこととしては、単に法律的に「残業しすぎないようにしましょう」っていうだけだから、具体的にそれで全てが良くなるわけではなくて、いろんな幸せがあるってことだよね。
三田 そうそう。話戻すと、多様な働き方云々はすごい広まってるけど、会社として社員をちゃんと成長させてあげないと、社員が不幸になる。社員自身も、「緩やかになってラッキー」って思ってると、将来困ることになる。
西小倉 すごい思う。最近フリーランスとか、時間と場所にとらわれない新しい働き方をみんなでいいよって言って、僕も言ってるけど、でもやっぱり修羅場を経験せずに、スキルがない状態でそこに飛び込んでも厳しかったりするよね。
三田 それはある。
西小倉 それってどっちが優しさなんだっていう。その修羅場を一緒にくぐって一緒に成長していく環境と、ホワイトでぬるぬるやってた時。後者より前者の方が、生きる力はついてるもんな。何かあったら時に前者の方が誰かを守れる…。
三田 今後どうしていくかやね。
西小倉 今三田さんは就業規則をローンチしてるけど、就業規則はあくまでアプローチの一つで、今後色々なことをやりたいと思ってるわけですよね。
三田 思ってる思ってる。特に今、多様な働き方がキラキラしすぎてて、多様な働き方=善だとされているから、自由度と責任をマッチするような仕組みをつくりたい。
例えばフレックスいるんだったら、「フレックスはこういう責任があるよ、この責任を果たせなかったらフレックスはなくなるよ」っていう。責任と自由度を兼ね備えたルールをつくりたくて、そのしょっぱなが就労規則作成なわけ。
西小倉 やりたいことの第一歩が就業規則なわけですね。
三田 そうそう。
西小倉 今これで9分半なので、次回また日曜日に収録して、レギュラー出演してもらって。
三田 ありがとうございます!
西小倉 今日の話をまとめると、働き方改革って言って、ホワイトな会社が増えているけど、それが一概にいいとは限らない。新しい働き方が増えると、新しい課題が生まれて、その解決策をまた一緒に考える。そのことに取り組んでいるのが三田さんのFlucleという会社でやってますと。
まだまだ聞きたいこといっぱいあるので、来週もよろしくお願いします。