やるべき業務に時間をかけよう!ベンチャーキャピタルがTimeCrowdを推す訳とは?

今回、取材を受けていただいたのは、主にスタートアップ企業を支援しているベンチャーキャピタル、ライフタイムベンチャーズの代表パートナー木村 亮介様です。

さて、普段からTimeCrowdを利用している木村様ですが、出資先であるスタートアップ企業にもTimeCrowdを導入してほしいとのこと

木村様はTimeCrowdのどのような機能に魅力を感じたのでしょうか。

 

今回はライフタイムベンチャーズの木村様に、時間管理におけるTimeCrowd導入後の改善点や気に入っている機能などについてお話を伺いました。

なお、タイムクラウド株式会社もライフタイムベンチャーズに出資を受けている企業の1つです。

 

ライフタイムベンチャーズ 代表パートナー 木村亮介氏

一橋大学商学部経営学科を卒業後、プライスウォーターハウスクーパース株式会社(現:PwCアドバイザリー合同会社)及びKPMGヘルスケアジャパン株式会社にて公共インフラ/ヘルスケア領域に関するコンサルティング業務に従事した後、独立系シードVCの草分け的存在であるインキュベイトファンドへ参画し、ispace、Gatebox、Misoca、ベルフェイス、iCAREなどの急成長企業を含む40社超の投資先支援に従事。

2017年1月にライフタイムベンチャーズを設立。プレシード/シードステージに特化したインキュベーション投資を行っている。

 


TimeCrowd導入前の課題

  • フルリモートのため、メンバーの業務の進捗状況がブラックボックスになることが多かった
  • メンバーの業務の途中経過が見えないため、適切なフォローをすることが難しかった


TimeCrowd導入後の効果

  • メンバーの業務状況を把握し、適切にフォローすることができるようになった
  • 業務時間を記録することで、本当にやるべき業務に時間をかけられているかを可視化できた

 

ベンチャーキャピタル=軍師

ライフタイムベンチャーズの事業内容を教えてください。

「長く愛され、存在し続ける事業の創出」というミッションの下、ベンチャーキャピタルとして、プレシード/シードステージのスタートアップ企業へ投資活動をしています。

 

長く愛され存在し続ける企業は、人々に価値を提供し続けている素晴らしい企業たちです。当社は、プレシード/シードステージという企業の早い段階から支援させていただき、世界からもう一度振り返ってもらえ、長く愛される日本企業を1社でも多くつくりたいと考えています。

 

プレシード/シードステージ:シードステージは創業の準備をしている段階のこと。プレシードステージはシードステージのさらに前、創業のアイディアやコンセプトが出てきた段階。

 

ライフタイムベンチャーズの事業の特徴をお聞かせください。

一般的なベンチャーキャピタルよりも、プレシード/シードステージという、創業期のスタートアップ企業へ投資・支援をしている点が大きな特徴です。これまで4年間の出資実績のうち、出資時点でプロダクトがリリースされていた会社は24社中5社のみでした。

プレシード/シードステージの企業への出資はリスクが高いかと思いますが、なぜ大きなリスクを取って創業期から出資されているのでしょうか?

創業期から支援をすることが、ユニークなスタートアップ企業が生まれる上で大切だと考えているからです。創業期の企業は、資金がないなかで踏み込んだ経営やプロダクト開発をしていかないといけません。ただ例えば他のベンチャーキャピタルに資金調達のお願いをしたとしても「実績が出てから来てください」と言われてしまうケースが多いです。当社としてはこのような状況はスタートアップ企業にとってはあまり良くないと考えており、当社が早い段階から支援をすることで、スタートアップ企業の力になりたいと思っています。

創業期の支援が重要なんですね。

そうです。そのほか、リスクを取ってもスタートアップ企業へ出資している理由として、私は歴史オタクなのですが、子どもの頃から軍師に憧れていた、というのもあります。軍師というと、三国志でいう諸葛亮ですね。ベンチャーキャピタルという仕事も、企業の裏方でさまざま支援をする仕事なので、軍師と重なるところが多くて、面白いんです。

 

ただ、ある程度大きくなった常勝軍に軍師として仕えるよりも、これから天下を目指していくような軍(創業期の企業)に仕えた方が面白いじゃないか、と。

 

スタートアップ企業に関わる人数は少ないため、当然自分の責任は大きくなります。ただ、魅力的な起業家さんと密に一緒に働きつつ、自分も影響力を持ちながらさまざまご提案ができがスタートアップ企業を支援させていただく大きな魅力だと思っています。

TimeCrowd導入前は結果が出ていなくても、信じるor注意するかの2択だった

TimeCrowdを導入された経緯を教えてください。

当社で働いているメンバーはフルリモートかつ完全フレックスで働いているのですが、以前はとくに業務報告をお願いしておらず、時間管理と言えば、成果物の提出状況や定例ミーティングのときに進捗を確認するくらいでした。そのため、メンバーの進捗状況はブラックボックスの部分が多かったです

こうした背景があるなかで、当社もリモートワークしている組織として、メンバーの業務時間を把握して、働き方のフィードバックもしたい、と考えTimeCrowdを導入してみました。

最初は軽い気持ちで導入してみましたが、カテゴリー別に業務管理ができる、チームで使えばリアルタイムでメンバーの動きがわかる、など自分が求めていた機能が搭載されており、どんどん活用していきたいなと感じるようになりました

TimeCrowd導入前、木村様ご自身はどのように時間管理をされていたのでしょうか。

Googleカレンダーを使って、ミーティングなどの予定を入れることはしていましたが、それだけでした。

TimeCrowd導入前、時間管理に対してどのような課題を感じていましたか?

自分自身の課題でいうと、Googleカレンダーに入力した予定と実際に自分が使った時間の使い方が乖離してしまう点です。

一方、対メンバーの課題でいうと、時間管理ツールを導入しておらず、業務の途中経過が見えないため、私の対応が両極端にならざるを得なかった点です。

両極端な対応とはどのような対応でしょうか。

例えば、あるメンバーが締め切りまでに成果物を出せず「もう少し待ってほしいです」と言ってきたとします。このとき、これまでどれくらい仕事をしてきたのか、途中経過を把握できていない私ができる対応は2つです。

  • そのメンバーを信じて締め切りを延ばす
  • 「締め切りまでに出せなかったら、それはできていないのと同じことだよ」と注意する

このように”メンバーが本当に頑張ってもできなかったと信じて、締め切りを延ばす”という「性善説」に基づく対応か、”成果物を出せなかったということは、仕事をしていないからだ、と判断し注意する”という「性悪説」に基づく両極端な対応の2択しかできませんでした

TimeCrowd導入により対メンバーへの対応に変化はありましたか?

メンバーにもTimeCrowdで業務時間を記録してもらうことで、両極端な対応ではなく、コミュニケーションを取りながら、改善策を一緒に考えることができるようになりました

  • 締め切りに間に合わない+業務時間が短いと確認できたメンバー→「まずは業務時間を延ばしてみよう」と声がけ
  • 締め切りに間に合わない+業務時間は確保していると確認できたメンバー→「今の段階でも良いので、一度共有してください」や「リサーチにそれほど時間かけなくても大丈夫だよ」などとアドバイス

このようにメンバーの状況に合わせた対応ができ、またコミュニケーションのキッカケにもなりました。

TimeCrowdでやるべき業務に時間をかけてほしい

TimeCrowdはどのように使用していますか?

私もメンバーも基本的には業務をしているときはTimeCrowdを稼働して、タスク別に業務時間を計測しています。

TimeCrowdで気に入っている機能があれば教えてください。

業務のタイトルを自由に決められる機能です。私は誰のためにやっている業務かをタイトルに記載し、色分けもしています。

 

誰のための業務なのかがタイトルに記載されている。例えば黄色の「Deal Soucing」は起業家や新規出資を検討している人のための業務

 

私はオレンジ色の「Portfolio Suppot(ポートフォリオサポート) LtV出資先関連」、つまり出資先のための業務時間を1週間のうち50%以上にしたいなと思っています。この思いはTimeCrowdで時間を計測してから気づきました。自分は出資先の成長支援を愚直にやっていきたいんだと、と。

また、この機能は出資先のスタートアップ企業の方々にも、TimeCrowdを導入して是非活用いただきたいです。

なぜ、出資先のスタートアップ企業にもTimeCrowdを活用いただきたいのでしょうか?

やるべき業務に時間をかけて欲しいからです。スタートアップ企業の起業家がすべき仕事は2つです。

  • お客さんを見つける:とにかくお客さんと会って、自分たちのプロダクトやコンセプトが市場に求められるものなのか、また受け入れられるようにするためにはどうすれば良いのかなどを調査し、顧客獲得する
  • 良い人材の採用:自分たちと一緒に働いてくれる人材の採用

この2つの仕事に業務の8割くらいは時間を使うべきだと思います。しかし現実はそうはいっていない方が多く、実は意外と事務作業に時間を取られているケースが多くあります。

 

スタートアップ企業が時間をかけるべきことは事務作業ではありません。TimeCrowdを活用し、自分たちが誰のための業務に時間を使っているのかを客観的に把握することで、やるべき業務に時間をかけられるようになってほしいと思いますし、当社もそのようにサポートしていきたいです

最後に時間管理ツールの導入を検討している方へメッセージをお願いします。

日本は少子高齢化で働く人が減っていくからこそ、働く一人一人を大事にしなくてはいけません。そのため、本人の意思や善意を信じて、会社全体が性善説で回るようにしていくことが大切だと思います。

その点、TimeCrowdは性善説の考え方の下、自由な働き方や自己申告で責任を持って仕事をする文化を創る上でもとても重要なツールになると考えます。

社員を信用して時間管理をしていきたいと考えている方は、TimeCrowdを導入してみてはいかがでしょうか。

編集後記

印象的だったのは木村様の「TimeCrowdを使い始めて、自分が出資先のための業務時間を50%取りたいことに気づいた」という主旨の言葉。

TimeCrowdは業務の時間を計測するツールですが、自分が理想とする時間の使い方のヒントをくれるツールでもあるようです。

このようにTimeCrowdは時間をかけるべき業務は何なのか、ヒントをくれるツールであり、またどの業務にどれくらい時間をかけるべきなのか、そして実際にどれくらいの時間をかけているのかを教えてくれるツールでもあります。

社員、ひいては会社全体の抜本的な時間の使い方を見直したいと考えている方はTimeCrowdを活用してみてはいかがでしょうか。

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