褒めて、褒められて押せる「やる気スイッチ」

他人から、自分の姿がどう見えているのか気になったことはありませんか?

また、一人で黙々と作業するリモートワーカーの方は、自分の考えが本当にあっているのか不安になるときもあるでしょう。そんな不安がやる気を損なう事も少なくありません。私は自分の考えが傲慢になっていないか、よく考えてしまいます。

そんなときに、オススメなのか誰かとの「ほめあいっこ」。友人や家族、仕事仲間で自分を含めて2人以上いれば行えます。「ほめあいっこ」と聞くと、とても子供っぽく聞こえるかもしれませんね。しかし、誰かを「褒める」ことが社交辞令のようになり、また、誰かに「褒められる」ことがほとんどないのが大人です。それゆえに「ほめあいっこ」の大切さがあるのです。

「ほめあいっこ」は、単なる慰めあいやおべっかを使いあうということではありません。「本気で」「真面目に」相手を褒めるには、観察と分析、そしてそれを相手にわかりやすく的確に伝える力が求められます。

一方、相手に褒められた時は、その内容に耳を傾ける傾聴の力が必要です。傾聴の能力が低いと、変に深読みして相手の真意を歪んで受け取ってしまったり、あるいは相手の言っていることを理解できないまま放置して、結果何も耳に入らなかったりといったことになってしまいかねません。

コミュニケーション能力は、「伝える力」と「聴く力」によって成り立つもの。「伝える」には、伝えたいことをあなたが的確に把握している必要があります。そして「聴く」には、あなたが相手の言葉をよく聞き、わからないところがあれば質問をして、相手の言いたいことを明確に理解しなければなりません。

「ほめあいっこ」は、大人にこそ必要なコミュニケーション能力の訓練にもつながります。そしてその結果、自分の新しい一面や課題などを見出し、客観的に自己を見る視点を持つことができます。さらに業務においてはモチベーションにもつながることでしょう。自信過剰はいけませんが、自分を卑下していては、絶対にいい仕事ができません。

時間にすると30分もあればできるので、ぜひ近くにいる人を捕まえて、「ほめあいっこ」にチャレンジしてみてくださいね。

「ほめあいっこ」のやり方

やり方は簡単です。まずは、相手とお題を決めましょう。夫婦ならば「お互いの好きなところ」、仕事仲間なら「見習いたい点」など、褒めたいことを題材にしていきましょう。

そして、5分~10分考えて発表するだけです。とっても簡単ですね。

その際、気を付けたいのが嘘をつかないこと、話を膨らませないこと。それをしてしまっては、なんの価値もなくなってしまいます。そして、具体的であることが大切です。

例えば、夫婦で相手の好きなところを上げていくとします。「やさしい」「思いやりがある」というのでは、ボンヤリしていますね。たとえば「あなたは本当に優しい人だわ。この間買物に行ったとき、私が両手に荷物を持っていて、あなたはそれを持ってくれたじゃない? 小さいことかもしれないけど、私あなたのそういう所、大好きだわ。」などと具体的に感謝をこめて言われたら、旦那さんは嬉しくなってしまうはずです。そしてもし今の例文を「恥ずかしい」と思ってしまったら、それだけあなたは、人生のパートナーを褒めてこなかったということです。おおいに反省し、改めましょう。

仕事仲間の場合、「仕事ができる点を見習いたい」ではなく、どんなところが仕事ができるように見えるのか、どんな点が素晴らしいのか、なぜ仕事ができると思うのかも添えて、意見交換をすることが大切です。それが出てこないとしたら、あなたはその人のことをちっとも見ていなかったということです。仕事ができる人は、周りをよく見ています。それは空気を読むためではなく、周囲から常に学ぼうという意識があるから。もしあなたが同僚の仕事ぶりを見ていないのだとしたら、それは人込みの中で一人孤独に働いているようなものです。せっかくの仕事仲間。大事にしてください。

ともあれ、この「ほめあいっこ」を取り入れることで、新たな自分の一面に気づくことができます。さらには、その褒められたことが、自分のモチベーションにもつながるのです。

私自身、業務については、「褒められたこと日記」をつけるようにしています。やる気が出ないとき、モチベーションが落ちそうなとき、それを見ると自然とやる気がわいてきますね。

また自分自身が褒められて嬉しい気分になり、やる気も湧いてくるのであれば、他の誰かも褒められることで、モチベーションがアップするでしょう。自分と相手のモチベーションアップのためにも、ぜひ試してみてくださいね。

おまけ

私が所属しているHELP YOUには、誰でも無記名で投函できる目安箱があります。ここには、「Aさんのここ見習いたいな」と思うことや「Bさんのディレクションは素晴らしい」など、所属するメンバーの良いところから、日ごろの困っていることまで投函することができます。

投函されたものは、運営側で中身を確認したのち、全員が見ることができる場所で発表されます。無記名で投函されているので、誰がその人のことを言っているかは分かりません。しかし、孤独に陥りがちなリモートワークでは、こうした事柄が、大きなやる気エンジンになります。「誰に褒められた」ではなく、「何を褒められた」か。それは、やはり自分のモチベーションにつながっています。

「こんな風に思ってくれているんだ」「頑張ったらちゃんと見てくれているんだ」と感じ、自分の新たな一面を知ることもできます。
それと同時に、やはり単純に褒められるパワーは凄いと感じます。だってすごいヤル気出ますから。

私もまだまだ、機会を無理やりつくらないとじっくり人のことを褒めることはできませんが、「自然といつも誰かを褒めてあげられるようになりたいな」と思っています。

そして、自分のモチベーションにも相手のモチベーションにも貢献していきたいと思っています。今日はこうして記事を書かせていただきましたが、私もまだまだ勉強中です!

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